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米坂ヒデノリ「青年の像」 釧路の野外彫刻(26)

2012年06月23日 01時23分45秒 | 街角と道端のアート
承前)

 以前、釧路の野外彫刻(24)
「まさか、このシリーズ、さらに続くとは…。」
と書いたのだが、しばらく終わる気配がない。
 6月19日に何点か撮影してきたものを、順次紹介していく。ただし、一部は室内に設置されている。




 相当に高い台座の上の部分を拡大すると、こんな感じ。

 いわゆる人体彫刻ではなく、抽象的な形態の中に、人間像を思わせるかたちが追求されているとでも言えようか。
 頭部と腕のない、トルソーのようにも見える。


 この作品は、旧阿寒町役場の正面に設置されている。
 釧路市との2005年の合併後、この建物は、阿寒地区の行政センターとなっている。

 背後の銘板には、次のようにある。

私達は郷土に輝かしい発展をもたらすため、若ものの意欲と創造力を結集し、あらたな阿寒町の建設に努力することを誓い、ここに繁栄と平和を象徴した「青年の像」を建立する。
       昭和48年9月23日   青年の像建立実行委員会
                  制作・米坂ヒデノリ


 米坂さんは1934年、釧路生まれ。
 釧路管内に設置されている野外彫刻が多いのは、生まれた地域だからという理由もあるだろう。
 東京藝大を卒業し、若くして自由美術協会会員となり、最高裁のレリーフを手がけるなど、道内を代表する彫刻家のひとりと目される。

 90年代以降の代表作は、フルオーケストラを表現した「頌韻」だろうか。
 当時は、空知管内栗山町にアトリエを構えていたが、近年は釧路・白糠を拠点に活動を続けている。 



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大滝と洞爺湖畔へ(続き)=三松正夫像

米坂ヒデノリ個展(2006年)
米坂ヒデノリ個展(2000年)=12月13日の項


阿寒バスで「阿寒線」「阿寒本町線」に乗り「阿寒町」降車

(この項続く) 




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