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おしらせ 7月15日から「炭鉱画家の鉱脈展」

2006年07月14日 12時43分19秒 | 情報・おしらせ
 夕張市美術館で「ヤマのグラフィック 炭鉱画家の鉱脈展」が、7月15日から9月4日までひらかれます。
 関連事業として、初日午後2時から3時半まで「オープニング・公開座談会 炭鉱画家を語る」があります。浜向繁雄、平山康勝、杉田秋夫の3氏が話します。入場自由。

 ちらし(フライヤー)の裏には次のように書かれています。

(前略)第二次大戦直後「祖国復興は石炭から」といった社会の要求が深まるなか、炭鉱労働者は生活の向上をめざすと同時に文化への憧れが高まりをみせ、美術をはじめ文学、演劇、音楽、書道などさまざまな分野のサークルが各炭鉱に誕生しました。
 昭和22年に札幌の百貨店を主会場に始まった「炭砿絵画展」は、日頃サークル仲間と切磋琢磨する炭鉱画家たちにとって格好の舞台となり、最盛期には全道のヤマから300点を超す作品が出品されました。厳しい労働環境や戦中時の圧迫からの開放、人間らしさの回復、炭鉱労働者への理解を目的として昭和34年まで続いています。
 「炭砿絵画展」を母体とし、多くの炭鉱画家は道展や全道展など道内の公募展や中央展に進出。また個展を中心に独自の道を歩み創作活動を続けました。この展覧会は単なる職業美術展の枠にとどまらず、戦後の地方文化の発展に貢献し、北海道美術界の裾野をおおきく広げた原動力であったといえるでしょう。
 今回の「炭鉱画家の鉱脈展」ではこの「炭砿絵画展」を輝ける鉱脈ととらえ、炭鉱画家の作品を発掘し、60点の作品を公開するものです。気骨とエネルギーにあふれた作品の数々をご覧ください。


 出品作家はつぎのとおり。()内は出身鉱

小荒井克巳(幌内)
倉持吉之助(夕張)
小林英吉(幌内/豊里)
内藤一男(幌内)
高田力男(茅沼)
松田実(美唄)
高橋忠雄(夕張/幌内)
蔦子葉(大夕張)
浜向繁雄(豊里/赤平)
萬谷藤男(幌内)
小林政雄(夕張/清水沢)
木下勘二(美唄/大夕張)
竹洞照雄(豊里)
前田常男(美唄/羽幌)
浅野天鐘(豊里)
早川季良(奈井江/砂川)
畠山哲雄(夕張)
小林一雄(太平洋)
五十嵐清雲(大夕張)
白田良夫(美唄)
中山教道(神威)
伊坂重孝(札幌)
上村仙太郎(赤平)
大宮健嗣(夕張)
坂本正(赤間)
鷲見哲彦(美唄)
勝見渥(国鉄)
高田文男(美唄)
伊藤哲(赤平)
平山康勝(美唄)
新岡賢一(砂川)
堤田俊雄(茂尻)
松原攻(夕張)

 「札幌」とか「国鉄」は、炭鉱じゃないと思うんですが。
 いかにも炭鉱っぽい人と、意外な人がいますね。

 それにしても、夕張市が、財政再建団体の指定が確実になって、美術館の行方がどうなるのか、気になります。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なつかしい (川上)
2006-07-15 02:56:42
ヤナイさんこんばんは。



私、いちおう南大夕張(某ダイヤモンド)に地上勤務で2年間赴任したことがありますので、夕張は懐かしい街です。

小林英吉さん(豊里=赤平)の名前も懐かしい。年上でしたが息子さんと友人でした。(多摩美に居たとき転がり込んだ先です(笑))



「札幌」というのは炭坑会社本店ではないでしょうか。また、「国鉄」は夕張や美唄などの機関区に居た方じゃないでしょうか。

ですから、ファミリーだという位置づけなのだと思います。

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川上さんこんばんは (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-07-15 21:34:03
ますます謎が深まる川上さんの経歴ですが(笑い)。



>「札幌」というのは炭坑会社本店ではないでしょうか。また、「国鉄」は夕張や美唄などの機関区に居た方じゃないでしょうか。



なるほど。

伊坂さんはSTVの社長、会長を長く務めた方であり、STVと北炭は歴史的に深い関係がありますから、そうかもしれませんね。
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