北海道美術ネット別館

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■大谷泰久・岬子(こうこ)染色展 (4月15日まで)

2007年04月08日 13時07分14秒 | 展覧会の紹介-工芸、クラフト
 旭川を拠点に、全国のデパートや画廊で染色展をひらいている大谷泰久・岬子(こうこ)夫妻による、工芸ギャラリー愛海詩(えみし)では6度目となる展覧会です。
 プロならではの丁寧な仕事ですが、奇をてらわない平明さが持ち味だと、筆者は思っています。

 冒頭の画像は、左側が「sya sya ストール」。
 泰久さんいわく
「ことしは斜めに染めるのがテーマなので、『sya』です。斜めは、作業がタイヘンだし、同業者からは『なんでこんなことやってんだ』と言われるんですが…。でも、お客さんは、こっちがタイヘンだとよろこぶんですね」。
 ぱっと見だと、タイヘンかどうかはわからないはずなのに、ふしぎ~。

             

 手前にちょっとうつっている「ぼかし染め巾着(きんちゃく)」は、10年ぐらい前に出した品の覆刻。
 中央においてある単色のストールは、泰久さんによると
「一見、なんでもないように見えて、この面積を草木染で均質に染め上げるのはかなりむつかしい」
とのこと。
 奥の壁にかかっているのは、昨年の丸井今井でも展示していた平均律シリーズ。斜めのラインのくりかえしによるシャープな造形。いろんなパターンがあるそうです。

             
 壁の左側にかかっているのはタピストリー「霞」。
 ふつうならとても染色用にしない粗い目の麻を、天地の木の間に2枚、ななめに張り渡しています。向こう側が透けて見えるのがおもしろい。
 手前に置いてあるのは型染めミニ額。
 獅子舞やこいのぼりなど、かわいらしい意匠がならんでいます。
 知り合いの工芸家に「いちばん小さい額を」とオーダーしましたが、小さすぎて、作るのは苦労するそうです。

 7、8日は泰久さんが、12日には岬子さんが在廊しています。

 大谷夫妻はこれからも発表の予定が多く、4月26日から5月2日まではさっぽろ東急百貨店の5階画廊でも展覧会を開きます。


4月3日(火)-15日(日)10:00-18:00(最終日-17:00)、月曜休み
工芸ギャラリー愛海詩(えみし=中央区北1西28 地図D

あとりえ草創

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