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松原成樹展(9月3日終了)

2006年09月04日 01時05分52秒 | 展覧会の紹介-工芸、クラフト
 松原さんは北広島在住の陶芸家。オブジェやうつわの表面をみがき、まるでモランディの静物画から抜け出してきたような展示をする、異色の作家です。ことしの札幌芸術の森美術館での「北の創造者たち展 らぶりぃ」にもノミネートされていましたが、筆者にとって松原さんは「かわいい」というよりも「存在とは何か」みたいなアプローチで見たい作家なのです。
 今回は、めずらしく、壁際ではなく会場内に点在させる形で、家型のオブジェ9点を展示しています。
 そして、そのひとつひとつに、はしごがついています。
「はしご、大好きなんですよ。いつか、いろんな作家にはしごを作ってもらい、展覧会をひらくのが夢なんです」
 これらのはしごは、家に密着しているのではなく、自由に取り外しができます。
 茶色の家のはしごは
「最初は横にたてかけたんだけど、それじゃまるで雪下ろしなので、ずらしました」。


 茶色の家がひとつのオブジェなのに対し、水色の家は、屋根の部分が蓋になっています。
 これは、はしごの高さにも関係しているようで、茶色の家ははしごが高いため、横に線が入るとうるさくなるために、屋根を蓋にしなかったのだそうです。

 このほか、はしごの付いていない家型のほか、壺などの花器もあります。
 いずれも、陶磁器であることが信じられないほど、表面はつるつるに磨きあげられていました。

8月29日(火)-9月3日(日)10:30-18:00
コンチネンタルギャラリー(中央区南1西11、コンチネンタルビル地下1階
地図C)。

□「KATACHI」の関連ファイル

■「三羽の会」展(06年5月)

■03年の個展
■02年の企画グループ展


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4 コメント

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とてもよかったです (shino)
2006-09-04 12:59:01
表面の細かさや色のきれいさに夢中になりつつ、

遠い子供のころの時間や死後の静けさにも心が広がって、不思議な気分になりました。

色々な方向に点在する展示の仕方も夢があってキマッていて、とてもよかったです。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-09-04 21:41:32
たしかに、静かなたたずまいなんですよね。
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残念 (エゾ三毛猫)
2006-09-05 00:14:53
最終日、5時に行ったら既に閉まってました。

好きな世界だったんですが。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-09-05 04:50:24
コンチネンタルは、通常6時、最終日5時に閉まることが多いです。
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