北海道美術ネット別館

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札幌国際芸術祭2017の記者発表。クリスチャン・マークレイら77組、会場は35カ所 ※訂正あり

2017年05月11日 23時10分42秒 | 札幌国際芸術祭
(11日深夜、一部を修正。リンクを大量に追加しました)
(12日夜、NMAライブ・ビデオアーカイブ追加しました9

 ことし8月6日から10月1日まで開かれる札幌国際芸術祭2017の記者発表が5月11日、さっぽろテレビ塔で行われ、概要が発表されました。
 前回、12月に東京で行われた記者発表の中身がわりと少なかったことから、うすうす予想はしていたのですが、今回の発表は膨大なボリュームになりました。

 77組、35カ所とありますが、ミュージシャンで一部決まっていない人もいて、大友さんいわく
「最終的には100組ぐらいになるんじゃないかな」。

 もうひとつの特徴は、入場券がパスポート形式で、前売りは一般1500円(当日2200円)、市民・道民1300円(早割り1200円、当日1800円)、高校大学生700円(当日800円)。中学生以下無料。障がい者・介助者1人無料。

 全貌については、札幌国際芸術祭の公式サイト内のプレスリリースのページに、pdfファイルでアップされています。

 このファイルのうち、ゲストディレクター大友良英さんが寄せたテキストはなかなか面白いです。
 これまでのテーマ「芸術祭ってなんだ?」に加えて、サブテーマとして「ガラクタの星座たち」が発表されました。
 今回の会場のひとつであり、大友さんが札幌と聞いて「最初に引っかかった場所」のモエレ沼公園がもともとごみの埋め立て地だったことから、地下に眠っているガラクタや記憶にふたたび命を吹き込むという方向性が見えてきた、というようなことを大友さんは書いています。
「なんだ、と問いかけておいて、自分が答えないのもフェアじゃないし」
と記者発表で言っていましたが、どうか全文をお読みいただければと思います。

(画像は、発表のあと、新聞・テレビの囲み取材を受ける大友さん。床には、大風呂敷プロジェクトの風呂敷が敷き詰められていました)


 以下、敬称略です。

 このうち、大友ゲストディレクターが現在のような「音楽と美術のあいだ」で活動に取り組むきっかけになった音楽家・現代美術家クリスチャン・マークレーは、札幌芸術の森美術館で、新作を中心とした個展になります。
 オープニングでは、マークレーと大友のデュオコンサートも計画されています。
 札幌芸術の森では、ほかに現代音楽の先駆者刀根康尚や鈴木昭男藤田陽介、EYヨが、工芸館や野外美術館、有島武郎旧邸も使って「NEW LIFE : リプレイのない展覧会」が 繰り広げられます。

 一方、大友は青山泰知、伊藤隆之と組んでインスタレーション「without records」の新作を、モエレ沼公園ガラスのピラミッドで発表。さらに、ワタリウム美術館所蔵のナムジュン・パイクのロボットを展示して(ふだん入っていない電源も入れて!)、伊藤隆介らとコラボレーションを行います。
 松井紫朗、大黒淳一×SIAFラボARTSAT×SIAFラボも。

 アーティストとしてクレジットされているうち、故人はナムジュン・パイクと、モエレ沼公園のイサム・ノグチの2人だけですね。

 モエレ沼公園のプロジェクト「RE/PLAY/SCAPE」と総称されていますが、「Playscape(=遊び場)」が「Replay(=再生)」するという意味をかけています。


 この調子で書いていくと永遠に終わりませんので、以下、箇条書きとします。
 日付のないものは、会期とおなじです。わかる範囲で休館日を付しました。
 全体を見渡すと、演劇や音楽っぽい公演が多いことがわかります。もちろん、ゲストディレクターの意向もあるでしょうが、昨年のあいちトリエンナーレなどに見られるように、近年の芸術祭/トリエンナーレの傾向であるともいえます。
 ゲストディレクターの「瞬間瞬間で、刻々と変化していく芸術祭」という形容、なるほどと感じました。


毛利悠子 札幌市立大芸術の森キャンパス スカイウェイ


堀尾寛太 藻岩山の山頂と、すすきのの地下。札幌を照らす2つの作品 藻岩山山頂とAGS6・3ビル北専プラザ佐野ビル地下1階(月休み、8月7日と9月18日は開館)


梅田哲也のインスタレーション《わからないものたち》 金市舘ビル(南2西2)=火休み、りんご(中の島1の3)


大風呂敷プロジェクト 市内各所

 8月4、5日には今年も「さっぽろ八月祭」が開かれ、4日は札幌国際芸術祭の前夜祭の位置づけになる


NMAライブ・ビデオアーカイブ 札幌市資料館

 1983年から札幌を拠点に、世界の先鋭的な音楽を紹介してきた NMA (沼山良明代表)の貴重なライブコンサートの映像記録を紹介。若い日の大友良英やクリスチャン・マークレーのライブなども予定


テニスコーツ「テラコヤーツセンター」 札幌市資料館

 大友いわく「芸術祭全体を見る目として、テニスコーツには期間中ずっと滞在してもらう。市民と組んでおもしろい活動をしてくれるし、ゲリラ的にいつどこに出没するかわからない」。



さっぽろコレクティブ・オーケストラ 8月27日(日)、札幌コンサートホールKitara

 子どもたちによる演奏。「芸術祭の象徴的なプロジェクトだと思う。プロフェッショナルにアートを独占させとくことはない、ということ」。


札幌と北海道の三至宝 アートはこれを超えられるか  北専プラザ佐野ビル地下1階(月休み、8月7日と9月18日は開館)・札幌市資料館(月曜休み、9月18日は開館し翌19日休み)

 上遠野敏 か とおのさとし企画。北専プラザには、レトロスペース坂会館の別館、大漁居酒屋てっちゃんサテライト、都築響一撮影の北海道秘法館の写真、資料館には三松正夫の昭和新山火山画、北海道の木彫り熊、赤平住友の構内模式図(8月6~17日のみ)


DOMMUNE UNIVERSITY OF THE ARTS THE 100 JAPANESE CONTEMPORARY ARTISTS season 5  北専プラザ佐野ビル地下1階(月休み、8月7日と9月18日は開館)・CAI02

 宇川直宏が主宰するインターネットテレビ放送局「ドミューン」のアーティストインタビューシリーズ。8月5、6、18、19日などには札幌から配信も行う。


クワクボリョウタ  札幌市円山動物園

 さっぽろ雪まつりで好評だったクワクボリョウタの、吉田初三郎の鳥瞰図に着想を得た新作。


コタンペップロジェクト  円山公園

 建築家、五十嵐淳がコタンをつくる


端聡「Intention and substance」  北専プラザ佐野ビル5階(月休み、8月7日と9月18日は開館)

 札幌国際芸術祭の発案者の個展。水と鉄をモチーフに


狸小路TV

 今野勉の作品上映や、テレビをめぐるトークなど


市電プロジェクト 都市と市電

 ライブ・ノイズ電車、指輪ホテルの公演(9月23、24日)、市電放送局、ラッピング電車


さわひらき 《うろ・うろ・うろ》 北海道教育大学アーツ&スポーツ文化複合施設HUG


中崎透×札幌×スキー「シュプールを追いかけて」  500m美術館


火ノ刺繍-『石狩シーツ』の先へ  北海道大学総合博物館(月曜、9月3、19日休み。8月7日と9月18日は開館)

 詩人・吉増剛造が、絶唱「石狩シーツ」のビジョンを振り返るとともに新作を発表


札幌デザイン開拓使 サッポロ発のグラフィックデザイン~栗谷川健一から初音ミクまで  JRタワープラニスホール


札幌市資料館を拠点としたアートプロジェクト

 裏庭(SIAFラボ、タノタイガ)、サカナ通信、アート&リサーチセンター


石川直樹展「New Map for North」  札幌宮の森美術館(火曜休み)

 アヨロラボラトリー(立石信一、国松希根太)と共同


岸野雄一DJプロジェクト

 大友「まあゲリラですね。いま東京でコンビニDJをやっていますが、コンビニではないと思います」


オフィシャルバーOYOYO

 中央区南1西6、第2三谷ビルのフリースペースOYOYOに夜の社交場が出現


I HAVE a DREAM ~ひがし町パーカッションアンサンブル  8月19日(土)北大マルシェ、9月2日(土)市電、3日(日)札幌市資料館前ほか

 日高管内浦河町の診療所に通う、障碍者らの即興演奏バンド


中島公園百物語  8月19日(土)、20日(日)午後7:30 札幌市こども人形劇場こぐま座前の広場

 沢則行、斎藤歩とともに子どもたちが妖怪の物語を制作中


モバイルアースオーブン


ゲストハウス×ギャラリープロジェクト「アートは旅の入り口」

 UNTAPPED HOSTEL(上ノ大作、ワビサビ、相川みつぐ)、WAYA(鈴木悠哉)、雪結(yuyu=南阿沙美、酒井広司)、Ten to Ten富士翔太朗)、SappoLodge(白濱雅也)、THE STAY SAPPORO(斉藤幹男)、めざましサンド店(相川みつぐ)、札幌ゲストハウスやすべえ東方悠平
 Kita:Kara Gallerysalon cojicaGALLERY門馬 & ANNEX to ov cafe/gallery


マームとジプシー札幌公演(特別協力プログラム) 8月16日(水)午後7時、19日(土)j午後1時・6時、20日(日)午後2時 札幌市教育文化会館


 日本の現代演劇をリードする藤田貴大(伊達出身)が率いる劇団「マームとジプシー」、ようやっと札幌公演が実現します


マレウレウ祭り in SIAF2017 9月3日(日)午後2時、札幌芸術の森野外ステージ

 マレウレウ、OKI、大友、台湾の先住民族アーティスト5人、クラムボンの原田郁子


raprap  8月23日(水)~26日(土)、扇谷記念スタジオ シアターZOO

 マレウレウ、チョン・ヨンドゥ(韓国)、東海林靖志、渡辺はるか、有泉汐織


Asian Sounds Researchi Presents 「OPEN GATE 2017」 動き続ける展覧会 An ever-changing exhibition  9月15日(金)~18日(月)午後3時~6時半 石山緑地

 関連展示を、ト・オン・カフェで9月6日~10月1日。キュレーターはSachiko M

アジアン・ミーティング・フェスティバル2017 札幌スペシャル  9月23日(土)・24日(日) 札幌芸術の森 dj sniff(香港)、ユエン・チーワイ(シンガポール)ほか。スペシャルゲスト=23日灰野敬二、24日オーレン・アンバーチ(オーストラリア)


大友良英アーカイブ + 三岸好太郎ワークス  mima 三岸好太郎美術館 9月2日(土)~10月1日(日)(月曜休み、祝日は開館し翌火曜休み)



 すごい分量。
 大友さんが「ぜんぶ回れたら、おれ、おごるよ、記者の方にビール1杯くらい」と冗談を飛ばしていました。
 


 もちろん「ガラクタの星座たち」は唯一の正解じゃないわけで、そこは、参加する市民、見て体験する人たちひとりひとりが、それぞれの星座をつなげていくことができればいいわけです。
 夏の札幌に、みなさんがすてきな星座の神話をつむぐことができますように。



 取り急ぎアップします。

※続きの記事あります。「札幌国際芸術祭のスケジュール表を見ると、大友良英さんの優しさが伝わってくる
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