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【告知】特別企画展 神田日勝の造形思考~キュビスム的多視点~(2014年10月21日~12月7日、鹿追)

2014年10月23日 20時53分34秒 | 展覧会等の予告
 すみません、もう始まっています。
 すでにかなりのことが分かっていると思われている美術家に対して、毎年あらたな角度からスポットを当て、新しい見方を提起する神田日勝記念美術館の企画力に対しては、率直に敬意を評したいと思います。

 チラシから引用します。

 神田日勝の作品の空間表現とフォルムのとらえ方には、ある特徴が見られます。それは、奥行きの狭さ、デフォルメされたモチーフ、コラージュのように貼り付いたように表現された人物やモチーフ。

 画家の造形思考がどこから来たのか、何から影響を受けたのを考えたとき、キュビスムによる多視点的なとらえ方が一つの示唆を与えていたのではないかと思われます。

 この展覧会では、キュビスムの創始者の一人であるピカソの作品を始め、早くは1930年代の三岸好太郎、1950~60年代では難波田龍起、北岡文雄、松樹路人、亀山良雄、岡田悟郎、小川原脩、橋本三郎、岸葉子、藤川叢三、小谷博貞から、その影響が顕著な作品を抽出し、その特徴や当時の美術潮流をたどり、1960年代に制作した神田日勝の作品と比較しつつ、日勝の造形思考について考察します。


 チラシには、神田日勝「画室E」が印刷されています。道立帯広美術館蔵(帯広市寄託)だそうです。
 また、三岸の「コンポジション0-54」は道立三岸好太郎美術館蔵。
 ほかは、日勝「板・足・頭」を含め、難波田「北国の家」(1953)、北岡「Forme」(1954)、松樹「家族」(同)、亀山「図式的人間」(1955)、小川原「前へ進む群A」(1957)、橋本「牡牛」(同)、藤川「リトグラフI」(1967)は、いずれも道立近代美術館蔵。

 こうしてみると、道内画壇をキュビスムの嵐が吹き荒れたのはおもに1950年代であったということができるかもしれません。もっとも、難波田は東京で活動していましたが…。

 広いパースペクティブの中で神田日勝の画業を再考する好企画だと思います。

 日程が合えば、行きたいです。


2014年10月21日(火)~12月7日(日)午前10時~午後5時(展示室入場は4時半まで)、月曜休み(ただし祝日は開館し、翌火曜休み)
神田日勝記念美術館(十勝管内鹿追町東町3)

関連事業
●10月25日(土)午後2時 ギャラリートーク

●11月7日(金)午後6時 ミュージアム・ミニ・コンサート「バロックと近代の出会い」
 出演:明楽みゆき(チェンバロ) バッハ、武満徹ほか

●11月14日(金)午後6時 美術講座(無料)

●11月22日(土)午前10時 親子ワークショップ「キラキラの冬にしよう!」(要参加費。鹿追町民ホール)
 講師は内田芳恵さん(札幌の造形作家)


一般520円、小中高生310円 ※団体割引あり



・帯広駅ターミナルから北海道拓殖バス「然別湖畔」行きに乗車、「神田日勝記念美術館」降車(平日11本、休日6本)
・新得駅前から北海道拓殖バスで「神田日勝記念美術館」降車


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