車輪とビール

次の人生を模索する日々

WEC観戦記

2016-10-19 22:03:33 | 
 先週末は珍しく現場をサーキットに。WECを観戦しに富士スピードウェイへ行って参りました。
 GT公式テスト、夏のSGT、今回のWECとFISCOは今年3回目。てか1年で3回もこの手の観戦に行ったのは何年ぶりでしょうかw
 流石に格式最高峰のレースだけあってドライバーラインナップもF1、WRC、WTCC、と箱はもちろんフォーミュラからラリーまでバラエティに富んだトップドライバーが参戦(まぁサラザン位しかラリーの印象はありませんが)。
 この日も様々なイベントが各所で行われておりましたが、「一度観てみたい」とWEC立ち上げ当初から思って早5年、そして今年はモータースポーツにビビッと着ていたので観戦した次第です。

 結論を申し上げると「耐久らしいまったりとしたムードがある中で、緻密なチーム戦略、ドライバーの技量、トヨタのWECは愚かモータースポーツに対する紳士な態度が素晴らしい配合で融合した素敵なレースでした」。

 モタスポ熱がここまで上がったのは数年ぶりです。自分は思うのですがモータースポーツを盛り上げたいのならやっぱ国内からだと思うのですよね。否、そんなスケールの小さいことじゃなく、良い車を作りたいのならば良い技術者は必須なのですが、良い技術者を集い続けるために必要なのってやっぱ「車が好き」って情熱溢れる人を絶やさないことかなって思ってます。好きなら幾らでも頑張れるし。 
 そのためには当然上手いこと世代交代しなきゃダメで、やっぱ好きな奴から好きな奴に伝達するのってスムーズで更に良いものを作ってくれるんですよね。ノウハウの理解の速度が違う。
 国内の自動車産業が盛り上がるためには国内のモータースポーツが盛り上がるってのは一つの大きなポイントだと思ってます。今のSGTが素晴らしいと思うのは将来を作る小さいお子さんも楽しめるような工夫を頭を捻って考えてるなってのが伝わる所です。

 当然自動車の売り上げだけを考えるならそれなりのデザイナーにコストをかけて現代の熱力学の理論値上限に近いとされている熱効率をそれなりに引き出すような無難な車を作れば良いのですが、見る人はわかるよ。チープか本気か位は(特に某メーカーと某隣国ね)。昔の栄光にすがり、ぱっと見コスパがよい車がリリースされてもそのうち衰退すると思ってます。
 また基礎技術を適当に外来して吸収した所で結局2歩手前までは近づけても追い越すことは決して出来ない、と声を大にして言わせて頂きたく。
 10年前ぐらいでしょうか、自分もイきっていた次期があり「トヨタってモタスポに貢献してないよね」なんて思っていた次期がありましたが、今や国内外のモータースポーツを率先して盛り上げてるってのはモタスポファンなら既知だと思います。
 ものすごい正直申し上げるとF1を撤退したタイミングでは「トヨタっていつも中途半端に引き上げるよな」なんて嫌悪感を抱いてましたが、そのリソーセスをユーザーよりに割き、今や草の根活動がどんどん花開いてる。あの頃は何も分かってなかった・・・
 時々目が曇ってる輩はあ~だこ~だと言いますが、平成初旬の印象に支配された、時代錯誤な方だなって思ってます。

 そんな思いがありますので自分は国内を盛り上げようとしているメーカーはどこもなるべくフラットな視点で盛り上げていこうと思っています。
 間違いなくコストと時間がかかるGT500に出ている3メーカーはもちろん、昔から国内のラリーに魂を削るメーカーなどね。いくら業績やコスパが良さそうな車を作っても国内に目が向いていないメーカーは「興味がない」と言い切らせて頂く。

 少し話はそれましたが、ここ5年かそこらの国内モータースポーツにおけるトヨタの草の根活動はとても素晴らしいと思っております。
 F1でうつつを抜かさずvitzレースや86の車両開発はもちろん、国内耐久を経てAUDIと一緒にWECを盛り上げてきた甲斐があり、良い感じに空気が読めるポルシェも加わってコストが上手い事かかりすぎないレベルで非常に高い技術戦争が巻き起こっているカテゴリに成長しましたよねぇ(個人の見解ですけど
 当然モータースポーツは経済に大きく関わるので今だけかもしれませんけど、日本とドイツと言う経済変動に強い国だと思うので、ある程度の事があっても末永く続いて今の少し残念なF1を追い抜いて盛り上がって欲しいと思っております。
 ただ利権にまみれた様々な欲望に支配されるF1は大好きでしたけどね。ただいかんせんF1はマシン(特にエキゾースト)は魅力がどんどん無くなり、レースはタイヤに支配され過ぎたレースが続き過ぎて興味が無くなってしまいましたね。マシンは多少ダサくてもいいのであの管楽器のようなエキゾーストを奏で、ドライバーの技量がキラリと光るようなレースが続いたらまたどんな手段を使っても見直します。

 更に話がぶれましたねw
 WECに戻しましょう。
 WECのトップカテゴリのマシンはいわゆるプロトカー。20年位前に空飛んだり400[km/h]出したあいつらです。それを考えると日産も出て欲しさはありますけどw
 本質は耐久レースでして、国内メディアにバンバン取り上げられている訳では無いので観客も比較的モタスポファンと言ういわゆる分かってる人が多めの印象でした。ガツガツせず、まったりと思い思いに自分のペースで観戦されて居られる方が多めだった印象です。流石にスーパー耐久まで行くとまったりしすぎですが、それを考えるとちょうどいい塩梅だったかとw
 今でこそSGTの1000耐もまったりした中にもピリッとした雰囲気がありますが、SGTに組み込まれる前の10年近く前に行ったときはマシンをめっちゃ寝ながら眺めていたり、レースそっちのけで本を熟読している方がいらっしゃったりと、思い思いのスローライフな楽しみを見出すのが耐久レースの醍醐味だと思ってますw 今回のレースはSGTとスーパー耐久のちょうど真ん中らへんの雰囲気って印象です。
 ただ、ドライバーの技量とチーム戦略の緻密さはめちゃくちゃ高かった。まったり観てもくっそ速くて迫力あるし、ちょっと真剣に見ればものすごい鍔迫り合いまみれ、そして若いドライバーが元気なバトルを見せてくれたり、と見どころ満載でした。
 耐久なのに予選からコンマ1[sec]を削る闘いだったのも楽しいポイントでした!
 まぁそれも考えてみれば当然で、各々のカテゴリーでトップレベルの闘いを知っているドライバーがつなぐバトンで結局スプリントレースのつなぎ合わせ。6hのレースなのにくだらないクラッシュも無く、フルコースコーションが一度も無く、しかしチーム戦略の違いで見た目の差が出ていただけの、ゴールに向けた各チームの最適解をこなす高度なレースだったかと。詳しいレポートはプロが綴る媒体を確認して頂ければすぐにわかりますので割愛します。

 こういったレースができるのはやっぱシミュレーション技術が進んだからだと思います。が、それを実行するのはやはりドライバーであり、6[h]大きなミスとクラッシュ無く続けたドライバー全員に最後は尊敬と感動をしておりました。小競り合いやちょっとした接触はありましたが、大きな事故も無かったのはやはりトップレベルの集中力があってこそ成立するもの。当然ながら富士の気まぐれ天気がそこまで無く安定したトラックコンディションだった点も大きいとは思いますけどね。
 ただ、そういった様々な要因が良い感じに混ざりあい、素晴らしいレースを生で観戦出来て本当に良かったです。

 序盤で一雨降ったら多分AUDIが圧勝していただろうし、後半に一雨降っていたら恐らくポルシェだった。
 しかし勝利したのは天候とバックマーカーを味方につけ、チャンスを最大限に活かしてミス無く素晴らしい走行をこなしたトヨタと言う、耐久レースとトップドライバの凌ぎ合いの魅力が詰まったレース。チーム戦略の意図が明るみになってきた残り1.5[h]は手に汗握る展開で本気で興奮してました!もう少し言うなれば14時半位でしょうか、チーム戦略が錯綜した瞬間の興奮は今でも鮮明です。耐久レースはまだ2桁いってない位の観戦しかしておりませんが、スプリントが続いた上での数秒差ではなく、各チームの高度な思惑が錯綜した瞬間に興奮を覚えたのは初めてでしたね。
 その瞬間に良い仕事をし、3メーカーが凌ぎを削るシーンを演出したのは間違いなくマーク・ウェーバーだと声を大にして言わせて頂きたく。

 耐久レースを理解するためには非常に沢山の情報だと再認識した次第です。生で観戦されて居られた方でもラジオ等でリアルタイムに情報収集されて居られた方とそうでない方では楽しみ方が数倍違ったと思います。
 周回遅れのいなし方の巧さはもちろん、シミュレーションをこなすトップカテゴリドライバのスキルの高さに脱帽しましたよ。
 素晴らしいレースを魅せてくれた参加者の皆様に感謝と尊敬の意を稚拙ながら綴らせて頂きました。
 来年も是非観戦させて頂きたいと思います。




 最後にトップカテゴリで走行する姿の見納めとなったウェーバーについて一筆を。
 ミナルディでF1デビューしたデビューイヤーにいきなり戦闘力の勝るマシンを食らったり、ジャガーでキラリと光る何かを垣間見てからずっと応援していたドライバー(振り返れば10年以上経つのね)ですので富士ラウンド直前に引退表明知ってかなり寂しさがありました。が、ウェーバーの男気溢れる良い引き際だったかとステージトークショーと激走を生で拝見して感じましたよ。
 土日と観戦させて頂きましたが、ウェーバーのキャップをかぶって応援して本当に良かった!
 お疲れ様でした、ウェーバー。自分は忘れないよ、この2日間の素晴らしい走行と「らしさ」を。
 デモランでもチーム関係者としてでも良いのでまた日本に来て欲しい!
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