静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

海で働くこと...5

2017年08月18日 08時57分23秒 | 所感

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

今週は海で働くことについて、私の考えを書きたいと思います。
学園の進学を考えている人に参考になればうれしいです。

学園見学の方には、「漁師と言っても、いろいろですよ」とお話ししています。
特に沿岸漁業と遠洋漁業では、かなり違うモノがあります。

例えば悪天候。
漁師は「凪(なぎ)が悪い」と言います。
沿岸の小さい漁船では、白波がたつような日は出漁(出漁)できません。
休みです。
なんだかんだで、漁ができるのは年間100日がせいぜいです。
(定置網などの例外はあります)
遠洋の大きな船では全然違います。
マグロはえ縄(なわ)漁船は10m以上の波が荒れ狂う中で操業(そうぎょう)します。
毎週決まった休日があるわけでもなく、漁が続きます。

そして収入。
沿岸漁業は、ほとんどが個人経営。
収入を増やすには、魚を多く捕るか、魚を高く売るか、どちらかしかありません。
これは遠洋の大きな船でも、基本は同じです。
ただし、ヒラの甲板員から甲板長、あるいは船長、機関長などに昇進すれば分け前が増えます。
同じ量の魚を捕り、売れる値段が同じでも、収入アップができます。

乱暴に言えば、小さな船の漁業と、大きな船の漁業は
「自由」を優先(ゆうせん)するか、「効率(こうりつ)」を優先するかになります。
沿岸漁業では自由な時間が多いですが、多くの収入を得るのはむずかしくなります。
学園では、あなたに合う漁業を選ぶことができますよ。

明日からはオープンキャンパスです。
そのなかで、いろいろな漁業のことも知ってもらう予定です。

参加者の何人かが、来年の生徒になってくれるはず。
漁業と漁師の仕事をご説明して、一人でも多くの生徒に来てもらえるように、がんばります。

写真は昨年初めて行ったオープンキャンパスの様子です。


皆さん、家族でいらっしゃったので大人数になりました。
特に施設見学では満員電車みたいになってしまいました。
今年はグループ分けしてご案内します。じっくり見ていただけるはず。

来週以降も、学園の見学は可能です。
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

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