【2代目】超研究3.0GTエアロキャビン【ソアラ】

2017-10-13 20:30:00 | 超研究シリーズ

 1987年の東京モーターショーにて、トヨタはソアラをベースにしたリトラクタブルハードトップのオープンカーを参考出品しました。その名もソアラ・エアロキャビン。前期型ベースのこのプロトタイプは、この段階ですでに、市販版と見まごうばかりの完成度を誇っており、多少のリファインを経て、後期型ベースで1989年4月に、500台の限定販売にて市販化されました。



 電動によるリトラクタブルハードトップは、登場時点にて世界初の機構となったようです。21世紀に入り、さまざまなオープンカーがリトラクタブルハードトップを採用していますが、その先鞭を付けた車であると言えるでしょう。何を隠そう、ソアラそのものも4代目モデルにて、リトラクタブルハードトップによるフルオープンカーとして登場しています。まさに、時代に先駆けたメカニズムでした。
 と言っても、昨今のリトラクタブルハードトップと違い、ベースのソアラそのものがオープンカー専用設計でもなかったことから、開閉格納するのはルーフ部、リアーガラス部のみ。いわゆるピラー部は全て残ってしまいます。ルーフ格納の関係上、2シータに変更されており、リアーノッチ部分も伸ばされており、ベース車のデザインを踏襲しつつもボデー後半は専用設計となっています。



 ノーマルのソアラと比較すると、リアクォータウインドウの縮小化、リアーノッチ部の延長と、若干印象の異なるものとなっています。ディテールそのものは、ベース車を踏襲しており、大きく印象の異なるものではありません。一目でソアラと分かる個性を持っています。ピラーが残るので多少の開放感は犠牲になっていますが、開口部そのものはサンルーフ比で比べ物にならないほど広く、開放的です。
 リアノッチにルーフを格納する都合上、2シータに変更されています。一方で、実用に耐えうる容量のトランクスペースも確保。トランクフードは、2軸ヒンジにて開閉します。



 前から見ると、ソアラそのもの。メーカオプションのエアロバンパ、リアスポイラが標準装備。ベースはGTですが、リミティッド専用カラーのクリスタルホワイトトーニングIIに、ゴールド色刺しアルミウィールが採用されており、高級感があります。



 ハードトップの格納は、センターコンソールのスイッチ1つで簡単操作。ルーフ部のロックだけは、手動で解除する必要があります。なお、緊急用に手動でルーフの開閉も可能ですが、えらい大変らしい。




 高級カーステレオは、ナショナルのテクニクスブランド。上半分の1DIN部分はベースとなった3.0GTと共通ですが、下半分の1DIN部分はCDオートチェンジャが標準装備。マガジンは、運転席裏のラゲージコンパートメントに格納されており、収納数は12枚です。リアスピーカは、専用のものがシート裏のトリムに配置されており、20Wの高出力。なお、このグレードのみ、ラジオアンテナがロッドタイプのオートアンテナとなります。

■主な装備
・フロントブロンズ合わせガラス
・無段調整間欠フロントワイパ
・4スピーカステレオAM/FMカセット付きラジオ+CDチェンジャ(テクニクスブランド)
・ピレッリ製ラジアルタイア(215/60R15)+アルミウィール
・本革巻スティアリングウィール+スティアリングサテライトスイッチ
・オートクルーズ
・オートエアコン
・エアロパーツ(Fバンパ、Rスポイラ)
・液晶暴言ミラー
・本革張り電動スポーツシート
・リトラクタブルハードトップ
・厚口ドアモール+ウィールアーチモール
など



●7M-GTEU
後期型(ハイオクタン)
240ps/5600rpm
35.0kg-m/3200rpm

 エンジンはベースとなった3.0GTと共通です。後期型なので、燃料はハイ★オクタンです。トランスミッションは、4速電制オートマのECTのみで、5速アニマルはありません。サスペンションは、TEMSが付いてない専用サスペンションとなります。おそらく、コスト面、重量面、構造上の制約などでTEMSが付けられなかったものと思われます。なお、補強とリトラクタブルハードトップの影響で、約100kgほどの重量増となっています。

■1989年モデル


 89年4月に販売開始、500台限定で、すぐ売り切れたそうです。ベースは3.0GTで、2シータ化の上、ボデー後半を専用設計してリトラクタブルハードトップを実現しています。専用の型式をきちんと取得しており、いわゆるマル改車ではありません。お色は、本来リミティッドでしか選べないはずのクリスタルホワイトトーニングIIを採用。逆に、これ以外の色は選べません。外装は、フロントエアロバンパー、リアスポイラが標準装備されています。内装も、本来リミティッドでしか選べない本革張りのスポーツシートが採用され、特別な設えになっています。2シータの室内は、同時期のMR2と比較しても若干広く、余裕があります。
 CDオートチェンジャにお気に入りのCDを12枚詰め込み、パツキンのチャンネーを助手席に乗せたら、スマートにセンターコンソールのスイッチを押してルーフを開け放ち、オートマティックの3000ccターボの余裕の走りでのんびり走りましょう。ぼっちで乗ると、情けない1台。


4AT:E-MZ20-HJPVZ

ボデーカラー
・クリスタルホワイトトーニングII(24H)<内装グレージュ>


 2代目ソアラの中でも、特殊な特別仕様車とも言えるエアロキャビンですが、500台限定で、果たして開発費をペイできたのか、大変興味があります。すでに前期型の時点で、かなり完成度の高いモーターショー出品車が存在するので、少なくとも開発そのものは、2代目ソアラ開発当初から同時並行で行われていたものと思われます。ちなみに、2代目ソアラそのものは、前期型の段階で開発費をペイできた(らしい)ので、時代も好景気でしたし、メーカーとしてはこういう車を出す余裕はあったのでしょう。
 500台限定車とはいえ、この車専用の車体番号やシリアルプレートがあるわけでなく、また車体番号そのものも連番ではないので、専用ラインではなく他のグレードに交じって製造されていたようです。車体番号は他の(非エアサス車の)3000CC車と一緒くたにされており、どう少なく見積もっても、500台以上製造されているという意見もあります。現在、中古のタマはもちろん、現存個体も多いことから、500台以上製造されている可能性は、極めて高いです。
 ソアラの中でも、サンルーフでは得られない開放感を求めたい人にはオススメと言えますが、ルーフがきちんと開閉する個体も少なくなりつつあり、いくら手動で開け閉めできるとはいえ、そんなダサい乗り方はしないでいただきたいです。となると、この開閉ルーフをきちんとメンテナンスできる人あるいは業者を、身近に押さえておきたいところです。当然ですが、全国のトヨタ販売店に今この車で乗り付けても門前払いが関の山ですので、電装関係に強い、あるいはこういった電動オープンモデルの修理に長けたショップを購入前に見つけておいた方が良いでしょう。固定ファンがいるため、相場は高めです。覚悟しましょう。
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2 コメント

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エアロキャビン!懐かしい!! (よっし~)
2017-10-14 20:40:20
二餅さん、こんばんは!

 エアロキャビン、懐かしいです!先輩が乗っていて、よ~く助手席に乗っけて貰って、夜な夜な遊びに行ってました(笑) も~、夜の宇都宮の繁華街で、赤信号で止まって、ルーフオープン!いや~、目立ちましたね~、道行くね~ちゃん、驚いて見ていました(笑) 3000だから、加速も良かったし、ホントいいクルマだな~と思いましたよ!!
ニ餅 (コメントありがとうございます)
2017-10-14 20:58:40

>>よっし~さん

 こんにちは

 ほんと、この車のルーフ開閉は「派手」ですね。横から見たら、まさかルーフが電動格納するとは思えないスタイルですから、余計に。

 ただ、やっぱり今乗ると、維持管理はかなりの上級者向けのようですヨ。それが乗り越えられる人ならば、この車はとてもいいと思います。

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