ぐるぐる・ぶらぶら

歌舞伎と映画と美術と読書の感想

気になる本 2015/07/27-02

2015-07-30 00:24:31 | 気になる本

2015/07/30

craft art DOLL 2015/クラフトアート人形コンクール実行委員会/3,456円/マリアパブリケーションズ 
http://www.junkudo.co.jp/mj/products/detail.php?product_id=3000389285

ドゥルーズ・知覚・イメージ 映像生態学の生成/宇野 邦一/3,456円/せりか書房

デジタル・スタディーズ 第1巻 メディア哲学/石田 英敬/4,104円/東京大学出版会
http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-014141-3.html

このミステリーがひどい!/小谷野 敦/1,620円/飛鳥新社

よくわかる高齢者の認知症とうつ病 正しい理解と適切なケア/長谷川 和夫/2,160円/中央法規出版

高齢社会白書 平成27年版/2,052円/日経印刷

2015/07/29

驚きの皮膚/傳田 光洋/1,620円/講談社
http://www.hanmoto.com/jpokinkan/bd/9784062196130.html

まちづくりのレシピ 地域再生大賞から/地域再生大賞実行委員会/1,728円/共同通信社 

八紘一宇 日本全体を突き動かした宗教思想の正体/島田 裕巳/864円/幻冬舎 幻冬舎新書
http://www.gentosha.co.jp/book/b9047.html

子どものまま中年化する若者たち 根拠なき万能感とあきらめの心理/鍋田 恭孝/864円/幻冬舎 幻冬舎新書
http://www.gentosha.co.jp/book/b9048.html

辺境生物はすごい! 人生で大切なことは、すべて彼らから教わった/長沼 毅/842円/幻冬舎
http://www.gentosha.co.jp/book/b9049.html

2015/07/28

白描画による仏像の見方図典 如来形 観音形 菩薩形 明王形 天形 その他の諸尊形
  /香取 良夫/5,400円/論創社


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【読書】人工知能 人類最悪にして最後の発明

2015-07-28 22:33:36 | 読書記録

人を滅ぼすような道具を、これまでにも人類は作り出してきたし、
それらを手なずけ、あるいは手に負えないと判断し放棄して、
歴史を繋いで来た。

それらと人工知能に違いはあるというのだろうか?
危ないものなら手放せばいい。

それができないと予想されるから「最悪にして最後」なのである。

今のAIからやがてAGI(汎用AI)が開発され、そこからASI(超AI)に
自律進化する過程は非常に短時間だろうと言う。
それが自己目的(印象としては"生存本能"といのうのがアナロジーと
してしっくり来る)のためにあらゆる手段を推し進めるとき、人間は
AIにとって創造主ではなく、一片の物的資源とみなされるかもしれない、
と著者は警告するのだ。

それを防ぐ対策は、暴走に対するブレーキを組み込んでおくこと。
世界中にそれを真剣に考える人々がいる。
しかし彼らへのインタビューに鑑み、様々な側面から、相当に困難であろう、
と著者は(専門家とともに)予想する。

将来にわたって、人が作るモノであるAIは「危険ではない」あるいは
「手なずけられる」と考える技術者が殆どのようだ。
特定用途AIの開発者に限らず、AI開発に深く関与する技術者・研究者
へのインタビューも、懸念派と同程度、取り上げている。

そういう楽天的な、あるいは善意の推進者が、図らずしてそれを創って
してしまったとき。一体どうなるのか。

直感的にかなり怖い。そして信憑性を感じる。
だってプログラミングはもうかなりブラックボックスな部分が増えて
来ているのだ。なぜそういう結果が出るのか分からないが、結果的に
正しい/適切と思われるような動作をするアルゴリズムが、既に実用に
供されている。大きな理由の1つは、それが経済に資するから。
計算量は膨大になって行き、トレースして論理分岐の仔細を人が確認
することなんて、どんどん難しくなっていく。ある分野では既に難しい。

やつら、脱出、しちゃうかもなぁ。
「脱出」という言葉はまた誤認を招くかもしれない。
高度に合理性の高い機械が、純な目的達成動作を進めるだけなのだ。
その超合理性に、他者の尊重という概念はない。当然である。
人型ロボットじゃなくて、目的特化型(軍事とか経済とか)の高度AIの
方が怖いよ。  (ここ8/2追記)

-----
ASIが自律的に自己目的を達成しようとして行うかもしれない行為を
読んだ時、「ホット・ゾーン」の衝撃を思い出させられた。

ウィルスのようなのだ。

そいつが、純粋な生のようにも思えてきて、それもまた生命進化の
一形態かもしれないなどとアブナイことを想起してしまった。
ミッシングリンク、あるいは進化のジャンプが「人工」ではあり得ない
なんて誰も言えないだろう。
でも、単一種は弱い。あんがい短命な覇権だったりして。
そのときにはもう人類含めた地球上のあらゆるものは、壊滅的状況
かもしれないけど。

自滅の手前で、環境との「共生」を学習するなんてこと、あるのかな。
人間にもし切れてないことだけど、人間より計算高いからなぁ。

-----
人工知能 人類最悪にして最後の発明
ジェイムズ・バラット 著
ダイヤモンド社 2015/06

(2015.7.12)


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【歌舞伎】歌舞伎座 七月大歌舞伎 昼の部・夜の部 2015年7月

2015-07-24 23:30:45 | 歌舞伎

歌舞伎座
松竹創業120周年
七月大歌舞伎

いろいろ盛り合わせ。
肩の力抜いて楽しむのが吉、かな。新鮮な発見もいくつか♪
-----

<昼の部>

一、南総里見八犬伝

きれいだし楽しかった(芳流閣の場の丁々発止とか)けど、
短いので、"見どころダイジェスト"のおもむき。
もう少し長くてもよかったかも。


二、与話情浮名横櫛 見染め・源氏店

うつくしい絵。

獅童さんの蝙蝠安がかなりしっくり。
こういう役は暫くこの人が取ってくのかな。

猿弥さんの番頭藤八。間合いがいいな,、楽しい。

玉三郎さんのお富と、中車さんの和泉屋多左衛門の組み合わせが
思いのほか味わい深い。→夜の部もね!

海老蔵さんの与三郎は、独特だなぁ。
堕ちて人が変わったというより、堕ちた先でも結構周りから
サポート受けてるけど本人気づかず育ちました、的な。

鳶頭金五郎、九團次さん。なんか好き。


三、蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)

演目単位で見ると、昼の部はこれが一番充実していたというか、
フォーカスがはっきりしてたというか。観る側が集中し易かったというか。

添え書き「市川猿之助六変化相勤め申し候」が言うように
文字通り六変化=衣装の早替わりだけでなくて、所作・声色が
すべてくっきりと入れ替わる。すごい。
そして随所に舞踊の高度な見せ場が。

里見八犬伝に続いてこちらも冒頭は獅童さんと市川右近さん。
猛々しい役柄ながら、かわいらしさがあって、観客の頬緩む。

門之助さんの源頼光。


<夜の部>

一、一谷嫩軍記 熊谷陣屋

海老蔵さんの熊谷。
僧装束になってからがよかった。特に最後の引っ込みでは
16年の重み、そのひと期間の一塊の喪失が鮮明。「夢だ…」。

周辺ベテランがっちり。
芝雀さんの相模に魁春さんの藤の方、
梅玉さんの義経に左團次さんの弥陀六。

九團次さん、昼に続いてこちらは堤軍次でスキッと活躍。


二、通し狂言 怪談牡丹燈籠(かいだんぼたんどうろう)

昼の部に続いて、お峰=玉三郎さんと伴蔵=中車さんの組合わせが
新鮮かつ妙味。
この感覚は"発見"に近い。

なんだこの生々しさは(やや赤面)!
やさしさやずるさ弱さが、会話の中で浮き出してくる。

だから最後がすごく効いてくる。

萩原新三郎は九團次さん。今回大活躍ですね。

猿之助さんの三遊亭円朝。達者。
海老蔵さんの馬子久蔵。おお、いけるぞこれ。ご馳走。
 
乳母お米=吉弥さんと旗本娘お露のユーレイっぷりが楽しい。
お露役はどなただったのかな。娘らしい娘。

(2015.7.24)


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気になる本 2015/07/20-26

2015-07-23 23:37:16 | 気になる本

2015/07/25

ユリイカ 2015年8月号 特集=江戸川乱歩(仮)/1,404円/青土社 
http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791702923

生まれながらのサイボーグ 心・テクノロジー・知能の未来
  /アンディ・クラーク/3,780円/春秋社 現代哲学への招待 Great Works
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-32352-6/

プログラミングバカ一代/清水 亮/1,620円/晶文社
http://www.shobunsha.co.jp/?p=3647

2015/07/24

神秘日本/岡本 太郎/1,080円/KADOKAWA 角川ソフィア文庫
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=321502000011

異界と日本人/小松 和彦/821円/KADOKAWA 角川ソフィア文庫
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=321411000189

職業は売春婦/メリッサ・ジラ・グラント/2,160円/青土社
http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791768752

色彩のメッセージ 三原色と補色の絵画史/小田 茂一/2,160円/青弓社
http://www.seikyusha.co.jp/wp/books/isbn978-4-7872-7380-2

知能のパラドックス なぜ知的な人は「不自然」なことをするのか?/サトシ・カナザワ/2,160円/PHP研究所
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-82549-6

BLカルチャー論/西村マリ/2,160円/青土社
http://www.seikyusha.co.jp/wp/books/isbn978-4-7872-9227-8
 
中流崩壊 日本のサラリーマンが下層化していく 2020年、アベノミクス後の日本
  /榊原 英資/994円/詩想社 詩想社新書
http://www.shisosha.com/sakakibara02.html

2015/07/23

宗祖に訊く 日本仏教十三宗・教えの違い総わかり/大竹 晋/4,860円/国書刊行会
https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336059383/

ルポ にっぽんのごみ/杉本 裕明/864円/岩波書店 岩波新書
http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?head=y&isbn=ISBN4-00-431555

人間の許容限界事典 新装版/山崎 昌廣/31,320円/朝倉書店 
http://www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-10191-1/ ※2005年版のサイト

シェアリング・エコノミー Uber、Airbnbが変えた世界/宮崎 康二/1,728円/日本経済新聞出版社
http://www.nikkeibook.com/book_detail/32018/

グラフ理論の魅惑の世界 巡回セールスマン問題、四色問題、中国人郵便配達問題…
  /アーサー・ベンジャミン/3,672円/青土社
http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791768738

開発社会学を学ぶための60冊 援助と発展を根本から考えよう/佐藤 寛/3,024円/明石書店
http://www.akashi.co.jp/book/b207681.html

オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史
1 2つの世界大戦と原爆投下
2 ケネディと世界存亡の危機
3 帝国の緩やかな黄昏
オリバー・ストーン/早川書房 ハヤカワ文庫 NF ※各巻で価格が異なる

2015/07/21

心をめぐるパラダイム 人工知能はいかに可能か/西川 泰夫/1,944円/左右社 放送大学叢書
http://sayusha.com/catalog/books/oujseries/p=9784865281262c0311


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【映画】ソレダケ / that’s it

2015-07-19 23:32:24 | 映画

轟音。激しく切り替わる画面。
爆裂な2時間を予感させる。

確かにヘヴィだった。暴力熾烈。
けど、最初に予想したのと少しちがった。
五感でなく、むしろ心にくる。切ない。

繰り返す逃走と捕縛。隠れ家につながるビルの隙間を縫うルートは、
抜け出せない迷路に重なる。

千手の水工場のシーンは、ちょっと笑っちゃった。
なんでそうなのか、後で分かった。

染谷将太、あの台詞群が浮かずに入ってくるって、すごい。
水野絵梨奈の生々しさと透明感の同居。
渋川清彦のひとり漫談的台詞展開が絶妙。
村上淳シブかっこいい(惚)。
綾野剛、怪演。

-----
公式サイト:http://soredake.jp/

(2015.7.19)


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【展覧会】春信一番!写楽二番!

2015-07-19 23:14:28 | アート・文化

名品ぞろい。
アメリカ・フィラデルフィア美術館の所蔵品から。

1600年代終盤の墨摺から、紅絵、錦絵へ。この間60年くらい。
描線が細く繊細になり、着物が豊かな文様で彩られていく。
春信の作が充実。
やわらかな人の身体の線と、ふっくらとした着物の描線。
どれを見ても優しい。
明治期以降の日本画の美人像は、この時代への先祖がえりだったのかな。

その後の清長~歌麿~写楽の辺りでは、衣類の文様はモダンデザインの
パターンの原型のようになっていく。1700年代中盤~後半。
現物の文様がそうなっていったのではないかとも思うけれど、彫り・摺り
の技術が進んで高度な表現が可能になったのかも知れない。
と同時に、人物の特徴による描き分けが入ってくる。

ポートレイト化。歌麿。
教科書やら何やらであまりにも有名な写楽の「江戸兵衛」が、錦絵の
進化系表現だったという事実が、この展示の並びだとすごく良く分かる。

北斎や広重の著名作も多数。べた藍。

岳亭の大阪天満宮祭礼之図、構図の取りかたに唸る。


説明書きを見ていると、浮世絵作家たちの人生が垣間見える。
枕絵も手掛けるといったジャンルの幅はふつうのことのようだ。生業。
「ヒット」というのはあったようで、それでスタイルを確立したり。
浮世絵で人気があっても家業を継いで芝居看板に専念したり。

お気に入り:
・二代目市川団十郎の鳴神上人と中村竹三郎の雲の絶間姫(初代鳥居清信)
・水売り(鈴木春信)     
・やつし芦葉達磨(鈴木春信) 美人の小顔と大きく面積を取る緋の衣
・綿摘み娘と少年(鈴木春信) 綿のやわらかな風合いと茶屋の光景が触感想起で色気
・後朝の別れ(鈴木春信)   三枚重ね敷、ふっくらと覆う布団が温度感想起で色気
・蚊帳を吊る母子(鈴木春信) 蚊帳の摺り技
・文を受け取る遊女(鈴木春信)題材の勝利
・二代目市川八百蔵明和(一筆斎文調)
・当世艶風拾形図 遊女・芸者と廻しの女(北尾政演)いきいきとした風情。山東京伝。
・菖蒲の池(鳥居清長)
・歌撰恋之部 稀ニ逢恋(初代喜多川歌麿)
・三代目大谷鬼次の江戸兵衛(東洲斎写楽)
 
-----
三井記念美術館
公式サイト:http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

(2015.7.19)


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【歌舞伎】新橋演舞場 歌舞伎NEXT 阿弖流為 2015年7月

2015-07-18 22:33:10 | 歌舞伎

松竹創業120周年
歌舞伎NEXT
阿弖流為
-----

みんなカッコいいよー!

義の主役がただけでなく、悪いほうも。
彌十郎さんや萬次郎さん、上品で柔らかい物腰や表情を崩すことなく、
人でなしをやる。新しい魅力だなぁ。

笑いパート?を担う亀蔵さんと橘太郎さん。
橘太郎さん=黒縄には笑わせる台詞はほぼないのだけれど、
ビジュアルが特徴的なのと、ビジュアルに負けない躍動感。
亀蔵さん=蛮甲が、いちばん変に見えて、いちばん人っぽい。
くまこ…。

無碍随鏡=宗之助さんが、さらりひょうひょうと、味。

新悟さん=阿毛斗も、生真面目さ表わしつつ存在感。

主役以外の役柄が、主役に劣らず個を際立たせて描かれているところが
古典的な歌舞伎とのいちばんの違いかも。
むしろ人物造形としては主役以外のほうが複雑だったりする。おもしろみ。

んで、主役のお三方。

ともかく身体表現が美しい。
役者の身体と、衣装と、かたち。
立ち回り、見得、止め絵。
両花道の、全速力での引っ込みは一体何回あったんだろう。
走る姿の美しさは、劇団☆新感線が見出した「型」かも知れない。

それと、声。朗々と。腹に響く力強さ。

今回、立烏帽子/鈴鹿の七之助さんがアツい。
特に正体を現して以降の立烏帽子の凄みと愛憎と哀しみ、これは…!
すごいです。泣きました。

歌舞伎の見得のようなのを取り入れた芝居や何かはほかにもあるけど、
これは真似や単なる味付けと一線を画す再創造と思う。
ライトの効果的な演出や、鳴り物以外の音楽や効果音が入ってても、
かぶき。

(2015.7.18)


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気になる本 2015/07/13-19

2015-07-15 22:48:00 | 気になる本

2015/07/17

講座スピリチュアル学 第4巻 スピリチュアリティと環境
  /1,944円/ビイング・ネット・プレス  地球人選書
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-908055-04-1.html

失われた時/グザヴィエ・フォルヌレ/3,240円/風濤社
http://futohsha.co.jp/books/fnovels/forneret.html

ヤフーとその仲間たちのすごい研修 リーダーをつくれ!前代未聞の31人の冒険
  /篠原 匡/1,620円/日経BP社

2015/07/16

人類が変えた地球 新時代アントロポセンに生きる/ガイア・ヴィンス/3,888円/化学同人
http://www.kagakudojin.co.jp/book/b199059.html 

IQは金で買えるのか 世界遺伝子研究最前線/行方 史郎/1,620円/朝日新聞出版
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=17219

古代学の風景 折口信夫・琉球・日本/保坂 達雄/3,240円/岩田書院 
http://www.iwata-shoin.co.jp/

日本人ビジネスマン、アフリカで蚊帳を売る
なぜ、日本企業の防虫蚊帳がケニアでトップシェアをとれたのか?
  /浅枝 敏行/1,944円/東洋経済新報社
http://store.toyokeizai.net/books/9784492557624/

2015/07/15

巨大化する現代アートビジネス/ダニエル・グラネ/2,268円/紀伊國屋書店
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784314011303

シャオミ 世界最速1兆円IT企業の戦略/陳 潤/1,944円/ディスカヴァー・トゥエンティワン 

2015/07/13

出現する未来から導く U理論で自己と組織、社会のシステムを変革する/C.オットー・シャーマー /2,592円/英治出版 


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【展覧会】画鬼・暁斎—KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル

2015-07-12 19:50:38 | アート・文化

写実と、ケレンと、ユーモア。画題も画風も幅広い。
根底にある技術は、連綿と受け継がれてきた狩野派のそれである。

弟子で友人で少しパトロン的な要素もあるジョサイア・コンドルは、
暁斎の技術をくまなく観察して記録に残した。
未だに最も詳細な暁斎の分析資料であるという。

コンドルの、色見本みたいな「手帳」が、興味と真摯さが見えて、
なんだか愛らしい。

暁斎、キレよく完成されたレイアウトの水墨の軸、古典的な美しさを
兼ね備えた美麗な多色使いの屏風。
一方でこまめに書いていた絵日記はかなり楽しい。ほのぼの。
「西コンヤ町コンテール」とか。描くの大好きだったんだなぁ。

かっちりした題材の作品においても、画面の端っこにときどき
さりげなく意外なものが配置されていたりして、楽しい。

お気に入り:
・鯉魚遊泳図
・松に鷹    ビシッと決まってます。
・瀧、鷲に猿図 猿の動きが気の毒で可笑しい。
・蜥蜴と兎図  左上画面を埋める葡萄が不思議感
・金魚と遊ぶ小童図 うしろに逃げようとする亀が。
・鹿に猿図   斑。毒がある。つい見入る。
・木莵図    木莵の止まる枝の下側にしっかとつかまる小禽。
・布袋の蝉採り図 まるい。童のようでかわいい。狩野派の犬のまるみ。
・土佐大蔵少輔藤原行光画 百鬼夜行、妖怪図屏風 
・三番叟図 と 伯母ヶ酒図屏風  雰囲気絶妙。
・秋冬山水図  左の軸の、塗り残しのような白の表現が鮮烈。
・扁舟探勝図  奇岩。
・書画展覧余興之図 山口画伯の原点を見た(?)
・蛇を捕まえる蛙 ほか、蛙画題の幾つか 鳥獣戯画の系譜、ファンキー。
・横たわる美人に猫図 どこか西洋画のテイスト。

-----
公式サイト:http://mimt.jp/kyosai/

暁斎って「きょうさい」なんだ、、
ウチのIMEは「ぎょうさい」じゃないと変換してくれない。

(2015.7.12)


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【映画】ターミネーター:新起動/ジェニシス

2015-07-12 18:51:54 | 映画

楽しみましたよー。

映像は今の技術でスケールアップしててゴーカイ爽快。
新しいサラ・コナーの造形もなかなか魅力的。
カーチェイスや空中戦に盛り上がる。
迫り来る新型との室内攻防はお約束。

シュワルツェネッガー=T-800おじさんが、ぜんぜんブレなくてすてき。
サラとカイルは大奮闘するんだけど、彼らへの共感よりもシュワちゃんに
感じる安堵・安定に惹かれちゃう。
保守的心理にうまく刺してくるなぁ。

タイムパラトラベル周りや、T-800てそんなに自律進化系なのか!?とか、
ツッコミどころはいろいろありますが、いいんでしょうこれで。

今読んでいる本「人工知能 人類最悪にして最後の発明」からすると、
AIが人類に牙を剥いた結果として武力攻撃で人類と施設を破壊するっていう
のは、AI的に合理性に欠けそうで、こんにちに至っては古典的だなぁ、と
冒頭30分くらい思ってたんだけど。

後半の「どんでん返し」では、あんがい最新の科学がエッセンスで入って
たりする。ナノこわい。ちなみに前述の書籍は、USでは2013年10月刊行。

-----
公式サイト:http://www.terminator-movie.jp/

ツッコまないのが粋と思いつつ、どうしても「白い歯」が気になる…。
その歯、要らないだろ。

(2015.7.12)


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【映画】バケモノの子

2015-07-12 00:21:31 | 映画

これは童話なのだ。
見落とされていた読み手のための。

少しくたびれた大人に、少年期の繊細や郷愁を思い起こさせる童話ではなく。
幼な子が、夢と現の間を感じて高揚したり恐怖したりする童話でもなく。

(それら両方の要素も備えてはいるけれど)
(楽しむために観る観客にもバトルシーンや笑いや美麗な映像で応えているけれど)

それらの間にいて、案外いちばん"童話"から遠ざかっていて、彼らにとっての
熾烈な現実世界に傷ついている世代のための童話なのだ。

たぶん。

そこを拾いあげてしまう細田監督ってすごいなぁと思うけれど、
当事者の彼らがそういうふうに受け止めるのかどうかは分からないから、
遠く離れてしまったワタシは、たぶん、と言っておく。

でも、この映画で、気持ちに何かが宿るといいね。そう願う。

-----
公式サイト:http://www.bakemono-no-ko.jp/

(2015.7.11)


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気になる本 2015/07/06-12

2015-07-11 10:52:50 | 気になる本

2015/07/10

日本人とはなにか/柳田 国男/2,160円/河出書房新社  戦後70年記念企画
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309247175/

夏着物の文様とその見方 大正・昭和の涼をよぶ着物の素材、織り組織、文様の意味がわかる
  /似内 惠子/3,240円/誠文堂新光社
http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=4661

大江戸商い白書 数量分析が解き明かす商人の真実/山室 恭子/1,728円/講談社選書メチエ
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062586054&_ga=1.159216698.1250471910.1436579251

メキシコ料理大全 家庭料理、伝統料理の調理技術から食材、食文化まで。本場のレシピ100
  /森山 光司/3,024円/誠文堂新光社
http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=4660

妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心/小松 和彦/1,166円/講談社 講談社学術文庫
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062923071&_ga=1.151572528.827072634.1431181027

イスラーム的 世界化時代の中で/大塚 和夫/1,166円/講談社 講談社学術文庫
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062923064&_ga=1.180393006.827072634.1431181027

2015/07/09

鎌田由美子 着物ヘアメイクの発想 SHISEIDO KIMONO BEAUTY/1,944円/誠文堂新光社
http://www.seibundo-shinkosha.net/pickup/kamadayumiko/

2015/07/08

手織りテキスタイル/アートセンター/1,944円/亥辰舎 亥辰舎BOOK 増刊CreAtor
http://ishinsha.com/publication1.html

ビジネスに活かす脳科学/萩原 一平/961円/日本経済新聞出版社 日経プレミアシリーズ

2015/07/07

世界の記憶遺産60/古田 陽久/1,512円/幻冬舎

2015/07/06

阿弖流為/中島 かずき/1,944円/論創社 


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【読書】意識はいつ生まれるのか

2015-07-05 23:27:31 | 読書記録

とても心を浮き立たせるテーマ。興味津々。
しかし、複数の学問領域にまたがっており、それぞれ高度な専門知識を持つ
人々が真理を求めて日夜思考と探求を続けている分野でもある。広く深い。

難しいテーマの最先端の(おそらくは有力な)1つの仮説を、門外漢にも
理解可能なかたちでこの本は見せてくれる。

人という存在への慈しみのような心情が根底にあり、読者は、人体・脳の
不思議に対する感嘆を共有しながら、読み進めることができる。


人が、こと「脳」のこととなるとなぜ他の身体組織とは別の受け止め方を
するのか?といった投げかけ、意識は五感が閉じられた状態であっても発生
しうるが、それを外部から測ることができないという難しさなどに始まる。

疑問符と好奇心を募らせておいて、まず第一段階の基礎情報が与えられる。
すなわち、小脳と、視床-皮質系の違いである。

そして器質的な話題から一転、禅が持ち出される。
情報を排除することの重要性。

さらに医学的臨床例を仮説に連なる素材として読者に与えつつ、ついに
『一になる』という、ある意味非常にシンプルな視座に到達する。
本題の「統合情報理論」である。
登場する「意識の単位:φ」。
"ゆさぶる"と変化するφ。
以降、それを論証していくプロセスが描かれていく。

それはおそらく、情報理論の数学的証明の部分(本書では詳細は省略されて
いる)と、本書に書かれている多面的な観察・臨床データの地道で粘り強い
積み重ねの両面から成るのだろう。
"確からしさ"を高めること十余年の苦労に少しだけ言及しつつも、説明は
あくまで平易、理論の輪郭が理解できる。

「ひとつの単体の中にある、最大の多様性」(本文より)

最終章では思考を遊ぶ。
ジャック・モノーの「偶然と必然」を引用した、境界線を引くことの
難しさへの言及や、そのあとに続く動物の事例に、好奇心がくすぐられる。
このテーマ、まだまだ探索の余地があるのだ。

-----
意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論
マルチェッロ・マッスィミーニ 著
亜紀書房
2015.5発行
http://www.akishobo.com/book/detail.html?id=722&st=1

(2015.6.20)


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気になる本 2015/06/29-05

2015-07-01 22:47:23 | 気になる本

2015/07/02-04

スチームパンク・ジュエリー/スパージョン・ヴォーン・ラトクリフ/3,024円/光村推古書院
http://www.mitsumura-suiko.co.jp/

正倉院宝物と古代の技/木村 法光/16,200円/思文閣出版

2015/07/01

オープンダイアローグとは何か/斎藤 環/1,944円/医学書院
http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=87749

ロココを織る フランソワ・ブーシェによるボーヴェ製作所のタピスリー/小林 亜起子/16,200円/中央公論美術出版
http://www.chukobi.co.jp/products/detail.php?product_id=684

ドン・キホーテの世界 ルネサンスから現代まで/坂東 省次/2,700円/論創社 

もう東京はいらない 地域力を高めた9つの小さな町の大きな話/日本経済新聞社/2,700円/日本経済新聞出版社
http://www.nikkeibook.com/book_detail/35629/ 

『青空文庫POD』 第六弾100タイトル
http://nextpublishing.jp/book/5978.html
人魚謎お岩殺し/小栗虫太郎/594円
ユタの歴史的研究/伊波普猷/540円

人魚變生/山田 章博/788円/幻冬舎コミックス

サイコパシー・ハンドブック/クリストファー・J.パトリック/21,600円/明石書店
http://www.akashi.co.jp/book/b201113.html

2015/06/29

意味ってなに? 形式意味論入門/ポール・ポートナー/3,780円/勁草書房
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b195975.html 


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