『ＧＥＮＥＺ（ジーンズ）』５巻の感想レビュー（ライトノベル）

富士見ファンタジア文庫のラノベ、『GENEZ‐５　ジーンズ』（深見真先生原作、ｍｅｂａｅ先生イラスト）が発売中です。
表紙を大きく飾るのはこども学長ことアイナ。
学園のトップとして有能な彼女ですが、セルジュへのラブコメっぷりがなんとも微笑ましい今日この頃。
ここでも、歳相応の表情をのぞかせる姿に萌えますねｗ

お話的には、本編の合間に起こった出来事を綴った短編集的構成で、久しぶりに再開した涼羽が謙吾達からその当時の様子を伝え聞くスタイルになっています。
短編集と言っても、ユキナがはじめて学園に来た時のエピソードや、武装メイド部への入部エピソードなど、本編と密接に関係する部分も多く、両方を読むことでより深く作品を楽しむことができるように配慮されているので必見です。
ユキナと七湖が謙吾を巡って恋の鞘当てを…というラブコメ寄せな展開も多いので、そっち方面が好きな方には特にオススメ！
また、ラストの引き部分をはじめ、今後の展開への伏線となりそうな描写が多数仕込まれていたのでテンション上がりました。
本編と短編がお互いを補完しあう好例と言えるかとｗ

こうして並べて読んでみると、エピソードが進むに連れ、ヒロイン達が寄せる想いがだんだんと強まっていっていることがよくわかりますね。
恋愛に関して鈍感＆不器用な謙吾に対して、積極的にアプローチをかける七湖や、その様子を見て自分も負けじと恥ずかしさをこらえつつ頑張るユキナ、恋愛そのものが初体験で戸惑いながら試行錯誤するアイナ等々、それぞれの魅力の掘り下げが進んでいく様子がニヤニヤでした。
彩離については、他のヒロインズに比べると一歩出遅れた感がありましたが、謙吾に対しては友情と愛情の線引きが微妙なラインだったり、えっ？そっちルートなんですか？的な伏線が仕込まれていたりと、今後大きくスポットが当たりそうな気配があったので、これはこれで楽しみｗ
いずれにせよ、女性から一途に想いを寄せられるというシチュエーション自体がニヤニヤですし、その分、男性はいざという時には黙って体を張って女性を守るという、美学にも似たセンスが貫かれている感じかと。

日常生活的な部分では、謙吾のオタクっぷりが遺憾なく発揮されるシーンが頻出で、一気に親近感が湧いた件。
３次元を否定するわけじゃないけれど、２次元も素晴らしい物なんだってば！というニュアンスの魂の叫びが、個人的に心の琴線に触れすぎて生きるのが辛いｗ
心からアニメやゲームを愛している人間に、悪い奴はいないですからね（キリッ
多少誇張表現になりましたｗが、本編で見せる傭兵としてのカッコ良さがある分、ダメっぽい部分も愛嬌というか、人間味を感じさせてくれるチャームポイントと言う事で、掘り下げ的には大成功かとｗ

バトルシーンに関しては、短編ということで言わば『安全装置がかかっている』状態なだけに、いつ誰が死んでしまうかわからない緊迫感という部分では本編よりもマイルド風味だったかと。
その分、戦いのシチュエーション自体はバラエティ豊かに描かれており、傭兵学校らしく色んな状況にも対応して活動できることが伝わってきたと思います。
銃器でのドンパチは本作の大きな見所なわけですが、それだけに捕らわれない表現力の幅広さが感じられたので良かったかと。
とりあえず、タクティカル・ペンの無双っぷりを見て、護身用にちょっと欲しくなったりｗ

元が雑誌連載用ということもあるのでしょうが、各エピソード毎にサービスカットがたくさん用意されているので、ｍｅｂａｅ先生ファンの方は特に必見です。
表紙をめくったところのユキナのサンタコスを見て、いよいよ今年もクリスマスシーズンだなぁと季節感を感じたのは自分だけではないはず。
そして情報部の衣装担当GJ!でした。
いいぞ、もっとハレンチな衣装を（ry

コミカライズされたり、有志の方のMADの出来がスゴイということでも話題ですね。
今後もこの調子で益々盛り上がっていって欲しいところです。


気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。

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