山が白くなりだすと、雪に閉ざされる時期が目前に迫っていることを実感する。
自分が小さい頃に比べると雪の降る量はずいぶんと減ったと思う。
それでも山に囲まれた鳥取は雪深い地域で、主要国道以外の峠は春まで通行止なんてのがざら。
完全なシーズンオフになる前に出来るだけ走っておこうと思うのです。
この日は寒くて・・・ 路面温度計の表示は「3℃」ですよ
この時期になると道路には凍結防止剤が撒かれ、
自転車にとってよくないな〜 洗車きちんとしないとな〜などと考えながら走らざるおえません。
この道をまっすぐ行けば支戸坂峠、右に折れれば右手峠となるのです。
どっちに行くか迷ったけど、行ったことない右手峠を越えることにします。
てゆうか、仕事柄わりと山の奥から谷の下まであちこちと車で行くんですけど、右手峠って存在を今まで知らなかった。
この歳になって、更に地元なのに初めて通る道ってちょっとワクワクします。
曲がった瞬間から登り坂が始まります。
ただ、大した坂ではない(気がする)
先週辰巳峠を登りきった自分にとって、ここはそれより標高も低いし勾配もゆるそうだから問題ないだろうと。
この辺りは紅葉なんてとっくに終わってましてね。
でもこんな可憐なもみじを見つけて少しだけほっこりするのです
が・・・
ちょっとした坂道だと軽く考えてたらけっこうな勾配の道でして
しかもカーブが多く先が少ししか見えないので実際どこまで続くのかってのが全然わかりまへん
写真を撮る余裕もなく息も絶え絶えでなんとか分岐になるとこまで登ってきました。
「←右手峠」って・・・ まだ峠じゃなかったのね・・・orz
新 田 集 落
歴史は古く、約360年前の江戸時代の開拓によって出来た村である。
柱である林業を生業として今日まで続いてきた。
「智頭杉」の産地であり、智頭杉は全国的にも評価が高い。
だが、現在では戸数18、住民50人弱で高齢化率60%超と俗に言う「限界集落」
過疎化と高齢化ってことは、このままならそう遠くない将来ここに人がいなくなる。
自分達の村が消滅してしまう・・・
こんな声はここだけじゃなくて全国の至るところで聞こえる。
実際にそれを避けられないところも多いと思う。
昔とは時代も変わりニーズも変化してる。
歴史があるからといってそのままでは過疎と高齢化の問題は解決しない。
行政の補助金や融資をあてにしても結局それは長くは続かない。
どうすればいいのか?どうするか?
そしてこの新田集落は立ち上がった。
「自分達のことは自分でする」
全国初となる 住民全員が参加した集落全体をNPO法人化。
田舎を求めている都会の団体との提携により、農業・林業”しかない”のを逆手にとった交流事業。
伝統の人形浄瑠璃による文化の体験・伝承。
”住民全員で”10年先までの総合計画を作り、取り組む。
”住民全員で”全国から識者を招いて勉強会を毎月開催し参加(もう100回を超えてるらしい)
”住民全員で”他の活性化に努めてる村を視察
これらによってこの村は息を吹替えした。
もちろんまだ完全ではないだろう。
でも先祖が残してくれたものと、今あるものを使って自分達で歩いている。
お上の補助金をあてにしなくても自分達の分は自分達でお金を産み出す。
それによって雇用も産まれる。
日本再生の鍵はここにあると思いました。
どんなに立派な人がいても、どんなに頭が切れる人がいてもその人だけが頑張ったって出来る事はしれてる。
全員で考え全員でやる
自分を始め日本中の多くの人がこの新田集落から学ぶことがたくさんあると思います。
てまぁ、堅苦しく書きましたがここは棚田も綺麗だし、御飯食べるとこもあるし、
県外からも買いにくる人がいるらしいパン屋さんもあるしでいいとこなんで
機会があれば足を運んでみて下さい。
さて、右手峠
新田集落のあたりが急坂だったんですが、それを過ぎると大した坂じゃなかったです
九十九折の道をだらだらと登ってく感じです。
朝は吹雪だったんでしょう 杉の木に着雪してます
写真は寒そ~だけど登りは汗かくぐらい熱い
気温は2℃なのに額から汗が落ちるくらいですから自転車の運動量ってけっこうなもんですね
そんなこんなで頂上ですよ
頂上が県境になってる峠らしい峠ですね
展望がよければ言うことなしなんですが、ここからは何も見えない
頂上を越えたらお待ちかねの軽快なダウンヒル ・・・のはずが・・・
寒いーーーー!!w
凍死するかと思いましたよ イヤまじで。
車が全然通らなくて快適なのに寒すぎてスピード上げれない悲しさ。
こういう時の服装が難しいです。
とにかく標高の低いとこに下りたいと黙々と進んで行ったら久賀ダムに着きました。
紅葉じゃないとこれといって見所なし!はい次!
湯 郷 温 泉
昔はもっと歓楽街って感じのとこだった記憶がある。
仕事の帰りに寄り道してストリップを見たのはいい思い出w
1200年の歴史を持ち、薬湯としても有名。
奥津温泉、湯原温泉とともに美作三湯と呼ばれているけど、
湯原、奥津が国民保養温泉地に選ばれる中、歓楽街の色が強かった湯郷は選外となった。
それを機に方向性を見直したのか、今では歓楽街の色はほとんどしない。
オルゴール博物館とか鉄道模型とか、そっちの方に力を入れてるのかな?
からくり時計ちょうど見えました
美作に伝わる さんぶ太郎 の登場です。
わりと面白いですよw
円仁法師が白鷺が足を湯につけて癒しているのを見て、この湯郷温泉を発見したわけです。
なのでここのシンボルは鷺なんですよ。
白鷺をイメージした噴水
自転車入れて写真撮ろうとしたら直前で止まりやがった・・・
横にはこんな演出も
これ全部ロウソクなんで、夜は綺麗でしょうね。
噴水もライトアップされるしでなかなか幻想的なんじゃないですかね。
この上にラグビー・サッカー場がありまして、なでしこリーグの湯郷Bellの本拠地です。
先のワールドカップでも大活躍した宮間あや選手がいるところですね。
練習してるような声が聞こえなかったのでこの日はここにはいなかったんでしょう。
ここからしばらく幹線道路を走ったんですが、車は多いし走りにくいしで面白くないな~と。
そこで何気なしに横道に折れてみるとこんな雰囲気のいいとこに出た
古い建物がたくさん残ってるし、この石畳といいなかなかよい感じです
こうやって思いついた時にどこでも入っていける自転車ってほんと楽しい
最後は夕日は染まる爪ヶ城~滝山~那岐山の山脈を見てこの日は終了。
白くなった山が夕日を浴びると綺麗でした。
これを書いてる今、外では雪がしんしんと降っている。
もうオフシーズン。
この時期にCASATIを組み上げねば。