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通訳案内士団体が観光庁観光資源課(蔵持京治課長)と面談

2016年08月19日 07時49分45秒 | ●通訳案内士業界の諸問題

通訳案内士団体が観光庁観光資源課(蔵持京治課長)と面談

通訳案内士団体の代表者が、7月26日に、下記の<通訳案内士制度に関する要望書>を持って観光庁観光資源課の蔵持京治課長と面談をしました。
面談の目的は、全国14の通訳案内士団体からの<要望書>の提出と解説、そして通訳案内士法改正法案の進捗状況の確認でした。

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<通訳案内士制度に関する要望書>
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2016年7月26日
国土交通大臣殿
全国通訳案内士14団体

【趣旨】
国際観光の振興を目的として通訳案内業務を考える場合、最も大事なのはお客様である訪日外国人の満足度の高さです。来日中の貴重な時間内で、通訳案内士を依頼するお客様の期待を裏切らないことです。その意味で、通訳案内士は国の知的財産であり、優秀な通訳案内士を持つことは、他の観光先進国同様、歴史や文化を守る国として必須のことであります。
我が国には、1949年より67年間(2016年現在)にわたって実施されてきた全国を稼働範囲とする国家試験に合格した「通訳案内士」制度があります。既に、19,000人を超える登録者がありながら、専業または副業として通訳案内業に携わっている者は、全体の一割にも満たないのが現状です。それにも拘わらず、政府においては、特例ガイド制度の導入など、安価な通訳案内サービスの拡大を図ってきました。
しかも、今回の内閣規制改革会議では、多様な外国人旅行者のニーズに対応するため、通訳案内士以外の者も有料で通訳案内ができるように、制度の変更を提言しました。しかしながら、通訳案内士の育成や支援策を何ら行わないままに、業務独占廃止のみが行われれば、さまざまな弊害が予想され、将来にわたって高い資質の通訳案内士の確保が困難になります。
今日、訪日客の個人旅行化とリピーターの増加にともない、高い資質のガイドを必要とする訪日外国人が増加しています。こうしたなかで、通訳案内士の質の低下が観光立国の実現の障害にならないよう、私たち通訳案内士は、観光立国の一翼を担う立場から以下のとおり要望致します。
 
【第1】国家資格の通訳案内士の名称と職務について、外国人観光客が混乱しないように、明確な制度整備を図る

通訳案内士法の改正にあたっては、以下の趣旨を生かして、法律案を作成すること。

第一章 総則

(目的)
第一条  
この法律は、通訳案内士の制度を定め、その業務の適正な実施を確保することにより、外国人観光旅客に対する接遇の向上を図り、もつて国際観光の振興に寄与することを目的とする。

(業務)
第二条  
通訳案内士は、報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、以下の各号に関する案内をすることをいう。以下同じ。)を行うことを業とする。
一 日本の地理、歴史、伝統、文化、一般常識
二 旅行の手段と安全に関する情報

(資格)
第三条 通訳案内士試験に合格した者は、通訳案内士となる資格を有する。
第四条
一 通訳案内士でなければ、通訳案内士又はこれに類似する名称を用いて第一条各号に規定する業務を行つてはならない。
二 前項の名称について、英語による名称は、別表1のとおりとする。

・別表1に記載する英語名称サンプル
Government-certified Guide/Interpreter
(1)Certified Tour Guide-interpreter
(2)National Licensed Tour Guide
(3)National Licensed Tour Guide
(4)National Certified Guide
(5)National Certified Guide Interpreter
(6)Government -licensed Tour Guide/Interpreter
・National Guide(現行登録証記載)
(以上)

・日本語名称サンプル
(1)通訳ガイド 
(2)観光ガイド 

【第2】悪質なガイドや業者に対する対策を強化する

(1)無資格参入者登録制度の法制化:通訳案内士の資格を持たないまま外国語ガイドとして就労する場合には居住する都道府県に届け出、登録を義務づける。また、登録証発行にさいしては無資格者であること(国家有資格者でない事を)明記し、登録証の色を国家資格通訳案内士および特例ガイドの登録証と区別がつくものにすること。

<理由又は期待できる効果>
・不法行為があった場合、身元の確認と罰則の適用ができ、雇用者の不安を減らすことができます。
・入管法違反の在外無資格ガイドとの違いが明確化できます。
・国家資格者のみが縛りがあるのでなく、どのようなガイドであっても矛盾なく業界全体で質の向上が図れる法整備が必要です。
・無資格者に国家資格者と異なる色の登録証を発行することで、無資格者の通訳案内士試験受験意欲を高め、将来に渡って質の保証のある通訳案内士を確保しやすくなります。

(2)ルール化を図る
・旅行会社およびランドオペレーターが訪日旅行を企画催行する際は、同行するガイドの通訳案内士資格の有無、および資格の種類を明記する。
・ランドオペレーター規制:旅行業法を改正し、ランドオペレーターを登録の対象とする。
・訪日旅行のルール化→規定を作ることを目的に「訪日旅行業約款」を策定する。
・宿泊、交通手段、ガイドの手配等を行うランドオペレーターには、国内旅行業取扱管理者を置く。
・旅行業法等の規制に当たっては、通訳案内士法第30条1号では「通訳案内士を受ける者のためにする物品の購買その他のあっせんについて、販売業者その他の関係者に対し金品を要求すること」等が規制されており、無資格ガイドにも有資格者同様の規制が適用されるよう整合性ある内容に整備する。

<理由または期待できる効果>
・悪質ガイドを使用するランドオペレーターの存在が日本の健全なインバウンド発展の障害となっています。
・ランドオペレーターが手配するツアーのお客様の無保険状態を解消し、トラブルの防止を図ります。
・現旅行業約款に含まれていない訪日旅行に関する約款もあらたに策定することで、安全かつ健全な業界運営に役立ちます。

(3)ルールを守らせる
・観光警察等を設置し、入管審査を強化する。
・訪日外国人観光客からの苦情受付窓口を旅行業協会に設置し、悪徳業者を公表する。
<理由または期待できる効果>
・悪質な外国人ガイドを水際で止めることに繋がります。
・悪質な業者による、犯罪やトラブル、事故を防ぐことに役立ちます。

【第3】通訳案内士の質の担保への更なる施策を実施する

(1)国家資格の通訳案内士に対し以下の支援策を実施すること。
・国及び地方自治体・独立行政法人等が運営する美術館・博物館その他の施設において、外国人に同行する、また、通訳案内知識の向上と研鑽のために入場を希望する通訳案内士の入館料を免除すること。
・外国人にのみ適用されるジャパン・レール・パス、国内航空特別割引制度(Japan Explorer Pass)等について、外国人に同行する通訳案内士も購入できるように、働きかけを行うこと。
・訪日外国人や旅行会社に、通訳案内士と他のガイドの違いが分かるように、観光庁、日本政府観光局等において、周知を図る活動を行うこと。

<理由または期待できる効果>
・ジャパン・レール・パスの通訳案内士への適用により、顧客の経済的負担を減らします。
・通訳案内士はツアーで訪問する場所を下見することが多いので、入館料が免除されれば、より綿密に準備をすることができ、本番のツアーの質向上につながります。

(2)国、自治体、公共団体等が実施する外国人招聘事業において、通訳案内が必要な場合は通訳案内士の採用を義務化する。
<理由または期待できる効果>
・諸外国との政治的・文化的摩擦を回避するために効果的です。

(3)優れた通訳案内士を育成するために、以下の取り組みを行う。
・通訳案内士のあり方検討会においては、初任者研修の義務化、更新研修の義務化、更新時登録などが提案されている。これらの施策は通訳案内士の質的な向上に資するものの、通訳案内士にとっては、大きな負担ともなる。通訳案内士団体等の行う研修に対する政府の支援制度を創設すること。
・広域観光周遊ルートや東北の観光復興などの新たなインバウンド振興策の実施にあたっては、通訳案内士のスキルアップのための支援策を盛り込むこと。

<理由または期待できる効果>
・この諸提案は、各業界(旅行会社、政府や地方自治体、通訳案内士団体)が1年間かけて提案し合意したものであり、業界全体のさらなる発展のために役立ちます。観光庁の存在意義と役割を内外にきちんと示すことができます。
・「更新時必須研修」に関し、講師を都市部から地方に派遣し、地方での交流が進むことは地方創生にもつながります。

【第4】試験制度の継続と改善

(1)通訳案内士試験制度は継続すると同時に改善を図る。
・一次試験の地理、歴史、一般常識の出題対象範囲を明確化する。
・一般常識は観光白書に加え、旅程管理に関する問題を出題する。
・合格発表は遅くとも1月にする。
・税理士試験のように、1度合格した科目の免除期間を無期限とする。
・TOEICによる試験免除点数を引き上げる。

<理由または期待できる効果>
・地理、一般常識の課目で、難問・奇問が続出しています。
・実際の業務では、旅程管理業務能力が必要ですが、現行の試験制度が実態に合っていません。質の担保のためにも旅程管理に関する設問は必須です。
・通訳案内士団体は新人に研修を行うことが定められており、合格発表日が遅くなればなるほど合格発表後の初任者研修の実施時期が訪日客のハイシーズンと重なっているため、講師の確保等が困難になりつつあり、良質な研修を行うことが難しくなります。また、二次面接の結果は二次試験日に全ての結果が分かっているため、発表まで二か月もかからないのは明白です。
・TOEICや旅行業取扱管理者試験等の試験免除が無期限なのに比較し、通訳案内士試験の1次試験の各科目の免除期間は翌1年のみとなっています。 他の資格試験と同様な免除規定に変更し、矛盾を解消します。
・TOEICスコア840点レベルは、現場を知る通訳案内士の観点からは低く、語学レベルでの質の担保を図るのは難しいと判断します。
 
●要望団体
一般社団法人日本観光通訳協会(JGA)
協同組合全日本通訳案内士連盟(JFG)
特定非営利活動法人通訳ガイド&コミュニケーション・スキル研究会(GICSS研究会)
一般社団法人関西通訳・ガイド協会
中国語通訳案内士会(CGO)
全日本韓国語通訳案内士会(KGO)
栃木県通訳案内士協会(TOTAK)
通訳案内士「日本文化と歴史探訪会」
富士の国やまなし通訳案内士会
日本通訳案内士研鑽会
岩手ひらいずみ通訳ガイドの会
特定非営利活動法人日本文化体験交流塾
石川県通訳案内士協会
長野県通訳案内士協会

●上記<要望書>の原本のPDFファイル
http://hello.ac/2016.7.26.pdf

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蔵持京治課長の説明の要旨は、下記の通りです。
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●改正法案は、今年8月末までに観光庁観光資源課で作成する予定。たたき台ができたら、検討会に諮る前に、今日訪問した5団体の代表者に内容を伝え相談する。
●ガイド団体からの要望内容は、真剣に検討している。とくに国家資格者とそうでない者の違いが雇用者にすぐ分かるように「バッジ」などを作ることも考えている。国家資格をより格の高いものにするよう知恵を絞る。
●ガイド団体と先日の検討会で旅行会社からも提案があった「無資格者も都道府県に届け出させ、無資格であることを明記した国家資格者とは色などのちがう登録証を発行する」ことは、無資格者に国がお墨付きを与えたように誤解される可能性があることを懸念している。
●名称独占を守らせるため、「通訳案内士」の名称以外にも「通訳ガイド」や各外国語での類似名称も国家資格者以外使えないように検討する。
●ガイド団体から要望のある「無資格者による悪徳商法をやめさせるためにランドオペレーターを規制する法律を作る」はすでに関係者で検討会も開催予定で、真剣に対処する。
●「下見時にも適応される美術館などの入場料無料措置やJRパスを購入できるようにすること」は、関係各所に相談してみるが、営利組織・企業に依頼することなので容易くはないだろう。
●「ガイド試験の適性化」も早速勉強会を開き進めていく。来年度の試験から改善したい。(来年度からは通訳案内士の業務独占廃止となり、通訳案内士制度そのものが崩壊するので)今年(2016年)が、大量合格の最後の年になるかも知れない。
●ガイド団体による新人研修の開催を容易にするため、合格発表を1月中にしてほしいとの要望もJNTOと相談する。

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解説
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通訳案内士法の根幹である業務独占を廃止することを前提にすべてが進んでいることは、残念の極みではありますが、ここは、<要望書>の内容の実現に向けて、通訳案内士団体の皆さんの奮闘を期待したいと思います。
自社のカネ儲けのために、長年に渡り、法律を無視して大量のヤミガイドを使ってきたJTBグループと同社と癒着関係にある観光庁の幹部たちの高笑いが聞こえてきます。。。(涙;)

以上

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