マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

急性陰嚢症

2010年06月04日 | 診療
男の子限定の話題ですね。

おちんちんの付け根(鼠径部)~陰嚢/睾丸にかけて、
急に痛み、腫れや発赤などが生じるのをまとめて急性陰嚢症と呼びます。

鼠径ヘルニアと精巣捻転が要注意です。

鼠径ヘルニアはおなかの壁のゆるいところから腸が一部出てきてしまう(=脱腸)状態で、
新生児~乳幼児期に気付かれて、手術になることも多いかと思います。
一番問題なのは、はみ出た腸がはまり込んでしまって(=嵌頓(かんとん))元に戻らなくなること。
放っておくと腸が壊死してしまうので、急いで手術でなおさなければなりません。

あ、鼠径ヘルニアは女の子でも起こりますね^^;
男女問わず、これってもしかしてヘルニア?なんて際は一度外科で相談しましょう。

精巣捻転の好発年齢は新生児期と思春期前後からの2つに分かれます。
できるだけ早く(可能な限り6時間以内!!!)手術でその捻転を解除しないと
精巣が壊死してしまいます。
突然の激しい痛みと腫れに吐き気・嘔吐はとにかく急いで受診です。
夜に発症したからと、朝まで待ってたら絶対ダメですからね!!!
(これまた夜間に起こりやすいんだそうです)
しかも受診する病院は緊急手術可能な病院ですからね。
申し訳ないですけど、マキノ病院なんかに問い合わせている場合の病気ではないですよ。
ちなみに例え診断がつかなくても疑わしきは即手術だそうです。

精巣上体炎・精巣炎は精巣捻転との区別が難しいこともありますが、
抗菌薬の治療で治るまったく別の状態です。
熱が出ることもありますが、精巣捻転より経過が穏やかなことが多いようです。
だんだん痛くなってきて、陰嚢が赤く腫れてきます。
そして歩くと余計に痛くなる場合はこちらでしょうか。
でも万一捻転だってなんてことになったら取り返しがつきません。
疑わしきは小児科よりも泌尿器科を急ぎで受診です。

自分では、今まで2回ほど「もしかして!?」と急いで紹介したことはありますが、
幸いどちらも捻転ではないと診断されました。
それほど頻度の高い病気ではありませんが、一応気をつけましょう。

お父さん方でもご存知ない方も多いと思います。
男の子がおられるおうちではお父さんにも教えておいてくださいね。
思春期の男の子が恥ずかしいからと痛いのを我慢してしまったら大変です。
(まあ我慢できるような痛みではないでしょうけど。。。)
お子さんが大きくなったら教えておくのもいいでしょうね。

「急にタマが痛くなったらすぐ病院やで!!」
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