マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

もう一度麻疹

2014年03月19日 | 診療
ちょっと前になりますが、関東の某病院のある病棟が、
麻疹の院内感染のために病棟閉鎖になっていたようです。

関西ですと、その頃に京都でも麻疹の流行が一部でみられ、
最近では高槻でも流行が確認されて、麻疹(風疹)ワクチンの緊急接種の対策が取られているとか。

麻疹は感染力がしゃれにならないくらい強い感染症です。

2月にもお伝えしておりますが( 麻疹も )、
小児~青年期で1期、2期、3期、4期の対象だったのに接種漏れだった場合、
そもそも対象になってない年代で、麻疹罹患の有無がはっきりしない場合はワクチンを。

もちろん、一緒に風疹も是非(麻疹風疹ワクチンで!)。

今のところワクチンの供給に問題はなさそうですので、
抗体検査をとかのんびり言ってないで、サクッとワクチン接種で終了!!がお勧めです。

ちなみに、乳児も生後6ヶ月から麻疹ワクチンは接種可能です(ただし自費扱い)。
乳児期に接種した場合は、1歳で麻疹風疹ワクチンを通常スケジュール通りに接種します。
もちろん年長時の2期も通常通りに接種します。
あくまでも、もし周囲に麻疹の流行が。。。という場合には接種できますよという話ですが。

さらにおまけですが、
麻疹患者との明らかな接触があった場合には、
72時間以内に麻疹ワクチンを接種すると、発症を阻止できる、
あるいは発症しても軽症に抑えられる可能性が高くなるとされています。

それ以降はガンマグロブリンを投与ということも可能なようですが、
血液製剤ですし、効果の確実性もどうなのかなと思いますので、
選択肢に含めるにはちょっと。。。かもしれません。

そうそう、おたふくを先に振った形ですが、
わたくしめも、麻疹風疹に関してはずいぶん前に調べております。

麻疹、風疹ともに問題なしでした(´ー`)
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1 コメント

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いい悪いの問題ではなく (河原)
2014-03-19 23:51:10
たとえば麻疹。
あちこちに麻疹が存在する環境であれば、
予防接種を1回だけしておけば、
あとは麻疹ウィルスに接する機会がなんしかあるので、
予防接種の効果はブーストされつづけ、
2回目の接種は考慮しなくてもよかったわけです。

ところが、みんなが頑張って予防接種を受けた結果、
麻疹が減ってきます。
そうなると、予防接種1回だけでは効果の持続期間がどうしても短くなる。
そこで2回接種が推奨されるようになるんですね。

現時点で小児と20歳くらいまでの年代は、
2回接種の機会がちゃんともうけられましたので、
受けてさえおればまあ余計な心配はいらないと。
ここまで手厚い対応をしてもらってなお2回の接種を受けてないというのであれば、
もはやこちらからコメントできるような話ではありません。

将来的にほんとに2回で大丈夫なん!?
ってことはありえるのかもしれませんが。。。

某ママさんのご心配はさすがにまだ不要かと思われます。
10年後はわかりませんが><;

人類と感染症との闘いに終わりはないのでしょうが、
今現在でやれる対策はやっておかないとな~と思います。

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