グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

下見ツアーで春を発見

2017年04月06日 | ツアー
昨年も下見にいらした千葉市の高校のN先生が、5月に行われる生徒さんの校外学習の前に今年も下見にみえました。

高速船日帰り、滞在約5時間のフルコースツアーです。

まずはコースが表示された看板をチェック。


オオバヤシャブシの枝先につく「雌しべ」をルーペで観察します。


去年の雌花は1年後の今、黒い小さなマツボックリのような形となって残っています。

黒い小さな実から枝先までが1年間で伸びた枝。
グングン伸びる成長ぶりに、2人で感心しました。

N先生は、生物の先生です。

去年は生徒さんたちにハート型のハチジョウイタドリのタネが人気があったそうです。


日々大きくなるハチジョウイタドリの赤い若葉。

この元気さを見ると嬉しくなります😀

かなり時間ギリギリでしたが、コース確認のために火口を一周しました。

火口一周しないと見られない、ご褒美のような景色です☺️

最初は、ちょっと日が陰って暗い色でしたが…

空を見上げたら、太陽がじきに雲から顔を出しそうだったので、しばし滞在。


出た〜。

「光」が当たると、火口の神々しさが増す気がします😀

時間がないので裏砂漠には寄らず、森へ!

大島の森には、クスノキ科のシロダモとヤブニッケイが生えています。

かなりそっくりなこの2種類を見分けるには、葉の裏を比べるとわかりやすいのです。

普段のツアーでは見比べることはありませんが、今回は植物観察が重要課題なのでチェック!

途中、溶岩を抱えるように植物が根を張っていました。

「こういう場所は良いですよね」と言いながら写真を撮るN先生。
広い道の脇で、安全に観察できるのがポイントのようです。

常緑の木々が光を遮る森にポッカリ空いた空間を利用して、オオバヤシャブシが伸びていました。

太陽の光から自分が生きるための栄養を作る植物たちは、常に光を得ようとして戦っています。
ヤシャブシ、頑張っていますね〜。

7〜8年前の落雷で倒れた木からは、新しい枝が何本も空に向かってのびていました。


地球科学を学ぶ生徒さんたちに、火山島で暮らす植物たちの生き様を感じてもらえたら嬉しいのですが…。


アオキの蕾が膨らんで、


ヒサカキの小さな花は満開となり…


ハチジョウキブシも「かんざし」のような花を揺らしていました。


普段よりも急ぎ足だったけれど、植物たちの物語と春の兆しを楽しんだツアーでした。

生徒たちにちゃんと考えてもらえるよう、実習前に2年連続で自費で下見にいらしたN先生。こんな先生に出会えたら、生徒さんは幸せですよね😀

(かな)
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