谷尻誠、一押し建築家。
ソロモン流が放送されたこともあって、さらに火が付いた感じだ。
建築の専門学校に通っていた時はよく見ていたが、数年前からまた建築の本を読むようになり、建築家の名前や事務所はまったく無視して見ていた。家を見たかったから。誰かが作った名前になんて興味がなかった。
たまたま覗いた
サポーズデザインオフィスのギャラリーページを見て驚いた。
今まで見た本で気に入っていた家がいっぱいだった。そこで初めて谷尻誠を知った。
すぐにツイッター、FBでフォローしたら茅ヶ崎で内覧会がある、と。広島に拠点を置く建築家の内覧会。
こりゃ行くしかない。間違いない、流れだな、と(笑)
そんな彼がTVでこう言った。
「勘違いも才能だ」
真意はわからないが、勘違いの才能に気づくのは振り返ってからだと思う。
オレは成功者でも有名人でもない。まだまだ不安定極まりないゆるゆる工務店代表でしかないが、その言葉を聞いてから考えて見た。
「流れるがまま来たらここにいた」と自分では思っていたが、そもそも勘違いが始まったのは相当前だった。
幼少期遊んだ幼馴染の実家が工務店だったこともあり、そこで働いている「真面目じゃない大人」になりたかった。父親とまるで違う、遊んでるような仕事に思えた。
で、実際今おれは人んちで遊んでいる(笑)
この時点で大きな勘違い。みんなそんなたいそうな大人じゃなかった(笑)
小学校の卒業文集にこう書いた。「将来なりたいもの=歌って踊れる大工」「夢=○○工務店(幼馴染の工務店)で家を建てる」
大工になったし、自分で建てたが幼馴染の工務店で(請負上)建てた。きっちり有言実行(笑)
色気づいて「建築家」に興味を持って専門学校に入った。
いろんな授業をやったし、すべてに楽しんで過ごせた。夢を追っては見たがそれが勘違い。オレはそんな器じゃない(笑)
専門学校に入って「建売住宅」を書きたい奴なんていない。みんな建築家になりたいやつばっかりだったが、ほとんど建築と無関係な職業に就いた。
俺だって設計ではなく、就職先は工務店。それでも信頼していた先生が卒業式に直接話に来てくれた「君は将来大きくなる。今まで通り頑張りなさい」と。
パチスロして学校に行かなかったり、スノーボードに行きたいから休んだり早退したりしてるのを知っていながらそう言ってくれた。
しかし就職先は幼馴染の工務店。その先に何がある(笑)
でもなんかいつもその言葉が頭から離れない。「オレは大丈夫」とその言葉を思い浮かべて生きてきた。はい、勘違い(笑)
大工を始めて親方についた。その工務店は社員契約だったのでその工務店以外でしか仕事が出来なかった。
親方はオレに「いつか一人でやりなさい。ここに居てもここの仕事しか覚えない、自分でやってもっと成長しなさい」と。
親方は「一人親方でやれ」ということを言ったのにその時点で「いつかは一人で工務店をやる」つもりで仕事を覚えた。かなり大きな勘違い(笑)
そのおかげでどんな仕事でもトライした。大工以外の仕事もいつか糧になるからと、営業みたいなこともいつか役に立つからと、見積もりや請求もいつか一人でやるからと、社員だからってのもあるけど、片っ端からやったさ。勘違いしてるから(笑)
あの震災の当日もオレは横浜で鉄骨3階建てのシート防水をしていた。
おかげでいろんな納まりを知っている。知っているどころかそこそこ上手に出来る。だから納まりに厳しい(笑)
目線を先に持っていくといろんなことが見えてくる。勘違いの大事な所って気持ちの持ち方。見落とすところも見えてくる。
たぶんあそこでひとり親方を想像してたらまるっきり違っただろうね。
8年くらい大工をして仕事も覚えてきて心に余裕が出来てきたころ、久々に見た「住宅特集」で今まで作ってきた和風の住宅(The工務店みたいな)とかけ離れた「夢をもって見ていた時の家」がいっぱい載っていた。
暫く封印していた「設計」への思いがあふれてきた。でも書いてないから書けない。思ってないから浮かばない。
人間の頭は固まるのです。思考が「自分の出来ること」以上を想像させないことを知った。
それから徐々にいろんな本を読んだ。大工目線で作る側に立って本を見た。建築家の展示会にも顔を出し、内覧会にも顔を出し。
もっと行けるんじゃないか?もっと攻めれんじゃないか?と。
建築士免許の取得も家族の勧めでやってみた。働いてる工務店の息子が日建学院で取ったからオレはユーキャンで十分だろうと。これも勘違い(笑)
自宅学習ほったらかしスタイルのユーキャンは大変だったが、学科ギリギリで通過。
製図の試験前にたまたま?全く面識のなかったGREENclothingのボスから電話が鳴った。「家を作るから相談に乗ってほしい」と。
家造りで悩んでいた時にオレのブログを見たらしく、RGBstoreのリンクを見つけRGB経由で電話が来たのだ。ありえないことがあり得る。勘違いマックス(笑)
それから土地の図面が送られてきてプラン書いて送る、を繰り返した。ただで人の家で勉強できる。リアルを体験できたことが良かった。今でもあれがあったからと思える。何が必要で、何が余計なのか。家を考える人は本気ですから(笑)
しかもただならぬこだわりを持っているボスですから普通は体験出来ないじゃん。
ま、その後の製図の試験は落ちたんですけどね(笑)
次回の試験までまた色んな家を書いたり見たり。そして試験の課題がなんと二級建築士試験史上初の鉄筋コンクリート3階建て。
木造の大工にはパニックな内容だったが、たまたま取り掛かった現場が地下コンクリート地上木造の3階建て。「導かれている」と勘違いして無事合格(笑)
細かいの入れたらさらに勘違いは多くあるけど、原因は見たら分かる通り重度のプラス思考です(笑)
何が起きたって「えー!最高じゃん」みたいなね。勘違いだけでミスも、糧になる。うまくいかないときも次のためにと思える。
「あいつのせいで」「おれのせいじゃない」と思う前に「次はこうしないように」と刻めればすべて勘違いと言う最高の言葉で片付けられるってわけさ。
いいこと言うね谷尻誠さん。
勘違いは現場でも良くしますが(ダメですが)そんな俺には仕事に対してポリシーがあってね。
「自分の家でしないことはしない」
たとえば自分が家を建てるとき「同じことをするか?」とね。
だから楽しそうなことを探してみたり、探究心をもって使用材料を探したり。時にはめんどくさくなってやらなかったり(笑)
自分の家はもう建てた。そりゃーもう楽しかったけど、もっと、さらにもっとと思っても普通一回でしょ?家造りって。
オレは何回だって新しい気持ちと探究心でひとんちを自宅の気持ちで建てられるの、そのポリシーを持ってやってれば。考えただけで最高に楽しいっしょ?
でね、勘違いって伝染するのさ。
オレは大して腕のいい大工じゃないけど、勘違いと言う自信を持っているから「いい大工さんだ」「天職だよ」「センスがいいから」「アーティストっぽいね」と勘違いして支援してくれる人がいるのですが、それが大きな勘違い!大間違い!オレはセンスもよくないし、アーティストでもない。
「ただ人より自宅を作っているだけ」なのです。
家は3軒建てて初めて思い通りになるなんて言われますが、オレはもう何軒だ?(笑)
実際西洋風以外であれば片っ端から作ってみたい。自宅が出来たあと「次はこんな家が良い」と思ったことを次に生かせる。
家造りには新しい商品も、知らないやり方も、新しい空間も興味があることが無限にあふれている。
だからなのか、自宅をサポーズ(谷尻誠さん)に頼むことは自宅があるから出来ないけど、人んちなら自宅感覚で作れる。だから作ってみたいの。
思考回路の勘違い(笑)
施主よりも、建築家よりも楽しめる自信がある、自宅感覚だから(笑)
勘違いで家造りは楽しい趣味になる。
ワクワクと、ドキドキと、不安と期待とを受け止め、裏切りつつ作り上げる。
頼んで無いのが出来てたり、頼んだのになかったり(笑)
それぐらいが良いじゃない、完璧じゃないものオレ。そんな俺に頼んだあなた方の勘違い(笑)
そんなこんなで流れるがまま来たらここにいた。
このままどこへ行くのか全く見えていませんが、とりあえず施主よりも楽しもう。
「勘違いも才能」
人に寄っちゃ鼻につくだろうけどね(笑)
それもそれ、答えはいっぱいあるからさ。お城でもお菓子でもブルーシートでも家は家。
でさ、お願いがあるんだけど…。あなたの家を遊ばせてくれない?(笑)