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化粧品材料を作る新たな遺伝子組換えカイコ作出に成功

2017-06-28 | 科学・技術
 京都工芸繊維大学の小谷英治准教授、農研機構生物機能利用研究部門の瀬筒秀樹ユニット長、名古屋市立大学の酒々井眞澄教授、静岡県立大学の若林敬二特任教授らの研究グループが、セリシンと呼ばれる保水力が極めて高いタンパク質だけでできた糸を吐くカイコの作出に成功したことを発表した。この成果は、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に掲載された。
 カイコは繭を作る際、後部絹糸腺で「フィブロイン」というタンパク質を、中部絹糸腺では「セリシン」と呼ばれるタンパク質を作る。「フィブロイン」は中部絹糸腺に送られ、周りが「セリシン」によってコートされ、前部絹糸腺に送られ、さらに吐糸口と呼ばれる所から糸が吐き出される。繭から糸を引く際、アルカリ性のお湯で繭を煮ることで「セリシン」を溶かすことにより、「フィブロイン」からできたシルクを引くことができる。
 「セリシン」は非常に保水力が高く、化粧品の材料として使われているが、繭をお湯で煮る際にセリシンが分解されるため、製糸の時に取り出されたセリシンは本来の保水力を失ってしまう。
 研究グループは、モンシロチョウが持つピエリシンのホモログをカイコの後部絹糸腺で作らせることで、フィブロインを作らず、「セリシン」のみの糸を吐く遺伝子組換えカイコの作出に成功した。これにより、温和な条件で保水力に優れた「セリシン」を取り出すことが可能となった。このセリシンは、ゲルやスポンジなどに加工しやすく、ES細胞やiPS細胞の培養やそれらの幹細胞から様々な細胞へ分化させるのにも優れた特性を持つことがわかった。
 この遺伝子組換えカイコは、京丹後市に完成した新シルク産業創造館で飼育され、得られた繭は化粧品材料や再生医療用材料として、蛹はさまざまな有用タンパク質を内包したPODSTM生産として利用する計画だとしている。なお、同大学では、このセリシン繭を使った化粧品開発等に関する共同研究を、日本触媒と実施していると言う。
 ◆カイコ
 養蚕の歴史は約5千年と長く、品種改良・飼育技術・家畜化が確立されている。幼虫・成虫ともに性質が穏やかで、1千頭/m2程度の高密度での大量飼育が可能である。
 飼育は、室温で可能、飼育設備投資の高騰を抑制している。エサは1頭当たり約2円(桑)~20円(人工飼料)と安い。また、遺伝学や生理学研究の実験昆虫としての知見の蓄積もある。2009年にはゲノム配列が解読されている。

 天気は晴れ。梅雨入りしたけど、雨が降らない。
 運動公園に植栽されている”ビヨウヤナギ”に花が咲き出している。この花の美しさは、細くて長い雄蕊(おしべ)で、黄色の花びらの中心から飛び出す様な美しさだ。
 良く似た花に”キンシバイ(金糸梅)”があり、遠くからだど区別できない程である。両者はオトギリソウ科オトギリソウ属であり、”ヒペリカム”と呼ばれる。”ヒペリカム”とはオトギリソウ属のラテン名であり、”ビヨウヤナギ””キンシバイ””コボウズオトギリ”も”ヒペリカム”である。
 ◆キンシバイ(金糸梅)
 学名:Hypericum patulum
 オトギリソウ科オトギリソウ属
 半落葉性小低木
 中国原産、渡来は江戸の中頃
 開花時期は6月~7月
 ◆ ビヨウヤナギ(未央柳、美容柳)
 学名:Hypericum chinense
 別名:美女柳(びじょやなぎ)、金線海棠(きんせんかいどう)
 オトギリソウ科オトギリソウ属
 半落葉性低木
 中国原産、渡来は江戸時代
 開花時期は6月~7月

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