mono森音

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大切なmonoと出会う雑貨店。

FLOW・藤本一馬さんに聞く。

2017-05-09 | お知らせ

「視界が広くてカラッと澄んだ空気に満ちている、日本じゃないみたいな景色。畑があって家があって人の暮らしがある、観光地じゃない何気ない風景がいちいち良くて、また来たいと思ったよ。」

二年前に訪れてくれた美幌町の印象をたずねると、藤本一馬さんはこう答えてくれました。

「乾燥した空気がギターに合っているように感じたし、実際いつもより鳴ってる手ごたえもあった。まだまだ鳴らしていたかった。」 とも。


2014年に伊藤志宏とのデュオアルバム『wavenir』を発表。2015年そのツアーで美幌に来町。2016年ソロアルバム『FLOW』を発売。その後渡米。2017年5月16日「FLOW・藤本一馬 with 林正樹」北見公演に来てくださる一馬さんに、先日電話でインタビューをお願いしました。本日はそちらをまとめたものを掲載します。まず、FLOWのことを聞く前に、なぜあのタイミングで日本を離れようと決心したのか、なぜ移住先にNYを選んだのかについて聞いてみました。

「続けてきたorange pekoeのユニットとは別にソロアルバムを出すようになってから、ありがたいことにソロ名義の作品をコンスタントに発表する機会に恵まれ、その活動も増えて、インプットよりもアウトプットが圧倒的に勝っている日々を意識するようになったんだ。創作活動や演奏を続けていくためには、そろそろインプットを、、と欲するようになって。きっと、集中して学んだり蓄積したり、そういうことが必要な時期が来ていたんだと思う。渡米のタイミングは、自分のスケジュールと、orange pekoeの相棒がNYでの活動を増やしたいと希望した時期でもあったので、一緒に渡る決心をしました。ニューヨーク!と強く思っての選定ではなくて、時期とタイミングが合った土地がたまたまNYだったという感覚なんです。日本へはなにかあれば戻れるし、実際こうして演奏などのために戻ったりもしていて、離れていても繋がっている気持ちでいます。一年を過ごしてみた今、やっと暮らしに慣れてきて、人との出会いや音楽の繋がりがいよいよ始まってきた感覚があるので、アーティストビザも獲得ししばらくはこの生活を続けるつもりです。」
確かに今の時代、飛行機に乗ってしまえば距離はあまり問題ではないのでしょう。時差こそあれ、こうして海外在住の一馬さんと通話も出来る。もうすぐ会える。それでも、少ない滞在の中で、演奏する土地として北海道を選んでくださるなんて、本当にありがたいことです。そのせっかくの機会をもっと深く楽しむために、FLOWという作品について聞いてみました。タイトルに込められた想い、ぐっと音数を減らしアンビエントな趣きをもつ作品世界について、ジャケットワークのことも。

「タイトルのFLOWは、いわゆる〜流れ〜という意味になるんだけど、音楽にもなにごとにも、人生にも、流れがあって、この作品ではそれを表現したかったし出来ていると良いなと思う。音数を削ぎ落としたのは、今表現したい音楽がこの世界感だったというのはもちろんなんだけど、ひとつひとつ“音”を選び取って適材適所に置いてあげる、みたいな気持ちで作ったんだ。作品をリリースさせてくれたスパイラルレコードとの出会いから、ジャケットに古い写真を使うアイデアも生まれて、作品世界をより深められました。」
FLOWのジャケットには、20世紀に活躍した写真家アンドレ・ケルテスの写真が使われています。川のような湖のような、寂しげなのに少し楽しそうな写真。道東の景色とも近しい美しさが感じられて、発売されてしばらくの間、FLOWのジャケットを森音の壁に飾り毎日眺めていました。CDを開けると中にも一枚写真が配されていて、そちらは一馬さん個人のもつ趣味世界により近い印象を受けましたのでそれを伝えると、
「そう。僕はこの写真がとても気に入って、表ジャケットにしてもいいなと思ったんだよね。でも、多くの意見からジャケットは水辺の写真になったけれど。」
なるほど、やはり(笑)スピリチュアルでプリミティブな要素を帯びた一馬さんワールドは、わたしの印象も中の写真に近いと感じていたので納得です。CDがお手元にある方は、二枚の写真をぜひ丁寧に観察してみてください。
最後に、お互いの作品に参加し合い、今回の公演にご一緒していただく林正樹さんについてうかがいました。

「意外にも、接近し始めたのはここ4、5年のこと。自分の作品を作る上で、ギター以外の奏者には作曲という上でも重要な役割を担ってもらっています。ピアノのパートにも、作品を完成させるためのアレンジは委ねる場合が多いし、またそれを求めたくもあって。そうして作品を作るやり方を好んでいるので、大きな力を発揮してくれるまさちゃんは重要なパートナーなんだ。演奏の息が合うだけではなくて、たとえば好きな音楽や音楽家の話しをするだけで、こんなに趣味の合う人がいるなんて!と最初は驚いたくらい、何というか波長が合う。単純に会ってるだけでも楽しい人。久しぶりに二人でゆっくり会えたり演奏旅行に行けたりするのも、今回楽しみなことのひとつ。(笑)」
会うことがまず楽しい。それはとても大切で幸せなことですよね。
お互いを、まさちゃん・かずちゃんと呼び合う二人の、当日の楽しげな様子が目に浮かぶようです。

林正樹さんのピアノ、わたしは生で聴いたことはなくてご本人にお会いするのも今回が初めて。とても活発に活動されている音楽家の一人であることは疑いようもなくて、全国あちこちで毎日のようにピアノを弾いてらっしゃいます。最近で言うと昨年小野リサさんが網走で公演した時のピアニストが林さんだったようですよ。(お客様に教えていただきました)直近では、昨日までは渡辺貞夫さんとツアーに出ていたようですし、椎名林檎さんのライブ動画でも林さんを見ることが出来ます。引く手あまた、大人気のピアニスト。いつか聴きに行きたいと思っていた林さんを、地元にお招きできるなんて本当に嬉しい。
その機会を作ってくれた一馬さんに感謝です。わたしの拙いインタビューに快く応じてくれたことにも感謝。誠実に言葉を選んで、わかりやすく答えてくださり本当にありがとうございました。ご予約済みの方や、参加を迷っている方にも、一馬さんの“今”が少しでも伝わるといいな。
北見公演まであと一週間となりました。ご予約お待ちしております。
ご予約のご連絡をいただけましたら、前売代金のお支払いは当日会場でもかまいません。公演会場は北見市なのに受付とチケット発売窓口が美幌町のため、このような対応をさせていただいております。
ご予約は、メールで電話でお気軽にどうぞ。
(5/9.10は店休日です。お電話の場合は11日以降でお願いします。)


---TOPの写真は、2015年びほーるで演奏中の藤本一馬さん。
HUMMOCK Cafe中村信彦さんによる撮影。


---FLOWリリース後、渡米前の藤本一馬×林正樹の対談インタビュー。
CINRA.NET「音楽の間を聴くクワイエットミュージック入門」とても面白いです。こちらもぜひ!
http://www.cinra.net/interview/201604-fujimotokazuma


---『FLOW』公演の関連Blog記事をまとめ読み
http://blog.goo.ne.jp/greensession/s/2017.5.16.Tue


藤本一馬 with 林正樹
北見公演
2017.5.16.Tue

会場:端野町石倉交流ホール
   北見市端野町端野5番地3(JR端野駅前)
開場:18:30 開演:19:00
前売:3000円(自由席/当日3500円)

【ご予約・お問い合わせ】
mono森音
網走郡美幌町大通北3丁目9-1
http://cafe-morion.com/


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