管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

管理栄養士国家試験のための基礎栄養学や生化学について, 勉強していきましょう.

基礎栄養学 28-08

2013年07月01日 | 日記
「3 消化・吸収と栄養素の体内動態 (2)」 の練習問題と解答・解説です. 大量なので (1) と(2) に分けました.

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3 消化・吸収と栄養素の体内動態 (2) 19~35/35問 問題
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19 膜消化に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) スクロースは, 小腸微絨毛膜の酵素によって消化される.
(2) ラクターゼは, 乳糖をガラクトースとフルクトースに分解する.
(3) トレハロースは, 膜消化を受ける.
(4) アミノペプチダーゼは, たんぱく質をポリペプチドに分解する.
(5) 管腔内消化によって生じたオリゴペプチドは, 膜消化によってジペプチドまで分解される.

20 膜消化に関する記述である. 誤っているのはどれか. 1つ選べ.
(1) アミノペプチターゼは, ペプチド鎖のN末端から順次アミノ酸を遊離させるエキソペプチダーゼである.
(2) コレステロールエステラーゼは, コレステロールエステルをコレステロールと脂肪酸に加水分解する.
(3) ポリヌクレオチダーゼは, DNAをヌクレオチドに加水分解する.
(4) エンテロキナーゼは, 十二指腸粘膜中に存在する膜消化酵素である.
(5) エンテロキナーゼは, トリプシノーゲンをリン酸化してトリプシンにする.

21 膜輸送に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 能動輸送では, 物質が濃度勾配に逆らって吸収されるためにエネルギーを必要とする.
(2) 単純拡散とは, 担体を用い, 物質を濃度勾配に従って輸送させることである.
(3) ラクトースを構成する単糖の吸収は, カリウムによって促進される.
(4) 水の吸収は, グルコースを一緒に摂取することにより抑制される.
(5) 消化された成分は, 全て受動輸送により吸収される.

22 たんぱく質の消化と吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) トリプシンは, たんぱく質をアミノ酸に分解する.
(2) たんぱく質は消化され, すべてアミノ酸として吸収される.
(3) アミノ酸は, 小腸上皮細胞のNa+依存性ペプチド輸送担体などにより吸収される.
(4) ジペプチドは, 小腸上皮細胞のH+依存性ペプチド輸送担体などによりそのままの形で吸収される.
(5) オリゴペプチドよりもアミノ酸の方が, 速やかに消化吸収される.

23 炭水化物の消化と吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 摂取する糖質の中で量的に最も多いのは, 多糖類のでんぷんである.
(2) β-でんぷんは, α-でんぷんより消化が速い.
(3) でんぷんを脂肪とともに摂取すると, でんぷんの消化・吸収が早くなる.
(4) でんぷんの消化は, 十二指腸から始まる.
(5) グリコーゲンは, アミラーゼでは消化されない.

24 炭水化物の消化と吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) でんぷんがα-アミラーゼによって消化されると, グルコースが生じる.
(2) 二糖類は, 腸液に分泌される二糖類分解酵素によって単糖へ分解され, 吸収される.
(3) グルコーストランスポーター (GLUT) を介したグルコースの輸送は, 能動輸送である.
(4) グルコースの吸収速度は, フルクトースの吸収速度よりも速い.
(5) フルクトースの吸収上皮細胞への取り込みは, グルコースの存在によって低下する.

25 脂質の消化と吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 脂肪の消化の大部分は, 大腸において行われる.
(2) 脂肪の消化は, 胆汁酸の存在のもとに行われる.
(3) トリアシルグリセロールは, 膵リパーゼにより主にジアシルグリセロールと脂肪酸に分解されて吸収される.
(4) 消化により生じた長鎖の脂肪酸は, 小腸上皮細胞を通過してリンパ管に入る.
(5) 中鎖脂肪酸で構成されたトリアシルグリセロールは, 膵リパーゼによる分解を受けずに吸収される.

26 脂質の消化と吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 消化により生じた中鎖の脂肪酸は, 小腸上皮細胞を通過してリンパ管に入る.
(2) 小腸上皮細胞で再合成されたトリアシルグリセロールは, キロミクロンを形成する.
(3) キロミクロンは, 小腸上皮細胞のゴルジ体で形成される.
(4) 中鎖トリアシルグリセロールは, 長鎖トリアシルグリセロールに比べて消化吸収されにくい.
(5) 脂質の吸収は, 糖質を多く含む食品を同時に摂取すると増大する.

27 ビタミンの吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 脂溶性ビタミンの吸収は, 脂質の多い食事で増加する.
(2) 吸収された脂溶性ビタミンは, アルブミンと結合して運搬される.
(3) ビタミンB1は, キロミクロンに取り込まれて血液中を輸送される.
(4) ビタミンB12の吸収は, 膵液の影響を受ける.
(5) ビタミンB12は, 空腸から吸収される.

28 ミネラルの吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 腸管からの亜鉛, 鉄, カルシウムなどの吸収は, 食物繊維, 乳酸, クエン酸などによって阻害される.
(2) カルシウムの吸収は, 濃度差による移動 (拡散) によって行われる.
(3) カルシウムの腸管吸収率は, 年齢による影響を受けない.
(4) リンの過剰摂取は, カルシウムの腸管吸収率を低下させる.
(5) 小腸でのリンの吸収は, ビタミンDで減少する.

29 ミネラルと水の吸収に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 鉄の吸収は, 飲食物中の2価鉄イオンが胃酸によって3価鉄イオンとなって吸収される.
(2) 非ヘム鉄の吸収は, 共存する食品成分の影響を受ける.
(3) 鉄の吸収率は, 体内貯蔵鉄の影響を受けない.
(4) 食事から摂取されたナトリウムは, すべて大腸において吸収される.
(5) 水は, 小腸で吸収される.

30 小腸上皮細胞に取り込まれた栄養素の動態に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) たんぱく質は消化されてアミノ酸やジペプチドとなり, 門脈に入る.
(2) でんぷんは消化されてグルコースとなり, リンパ管を経て輸送される.
(3) 腸管から吸収された中鎖脂肪酸は, リンパ管へ運ばれる.
(4) 食事由来のコレステロールは, 門脈を経て肝臓へ送られる.
(5) 脂溶性ビタミンは, 吸収された後リンパ管中へ移行する.

31 食物繊維に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 食物繊維は植物性食品に存在する非消化性多糖類で, 動物性食品には含まれない.
(2) 日常摂取している食物繊維の大部分は難消化性のたんぱく質である.
(3) レジスタントスターチのエネルギー利用効率の評価では, 発酵・吸収を考慮する必要がある.
(4) 食物繊維の大部分は, 小腸内で腸内細菌により嫌気的発酵をうける.
(5) 水溶性食物繊維, 不溶性食物繊維ともに, エネルギーは 1 g 当たり 4 kcal である.

32 食物繊維に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 水溶性食物繊維の方が便量を増大させる.
(2) 不溶性食物繊維は, 胆汁酸を吸着して糞便への排泄を促進する作用が強い.
(3) ペクチンは, 血清コレステロール濃度を低下させる.
(4) 不溶性食物繊維は, 血糖上昇抑制効果が強い.
(5) 不溶性食物繊維の方が腸内フローラを改善させる.

33 難消化性糖質と腸内細菌に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 糖アルコールは, 口腔内細菌によって利用される.
(2) 難消化性糖アルコールは, 腸内細菌によって短鎖脂肪酸に代謝され, 利用される.
(3) 腸内細菌によって生成した短鎖脂肪酸は, 主に腸内細菌のエネルギー源となる.
(4) 消化吸収されにくいオリゴ糖は, 大量摂取すると低浸透圧性の下痢を生じる.
(5) 大便の固形物のうち約 10% は腸内細菌である.

34 消化吸収率に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 消化吸収率とは, 吸収した栄養素の中から体内に保留されたものの割合 (%) を示す.
(2) 無たんぱく質食を摂取した場合には, 糞便中に窒素化合物は排泄されない.
(3) 真の消化吸収率は, 糞中排泄量を考慮して算出する.
(4) 内因性損失量とは, 吸収された後, 利用されずに排泄された栄養素のことである.
(5) 真の消化吸収率の算出には, 内因性損失量を求める必要がある.

35 消化吸収率に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 見かけの消化吸収率は, 食品の種類によらず一定である.
(2) たんぱく質の真の消化吸収率の算出には, 無たんぱく質食を摂取したときの糞中および尿中窒素量を求める必要がある.
(3) 見かけの消化吸収率は, 真の消化吸収率よりも高い.
(4) 精白米の糖質の消化吸収率は約 80% である.
(5) 豆腐のたんぱく質の消化吸収率は約 70% である.

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3 消化・吸収と栄養素の体内動態 (2) 19~35/35問 解答と解説
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19=(1)かつ(3)
(1) 正 小腸微絨毛膜の酵素であるスクラーゼは, スクロース (ショ糖) をグルコースとフルクトース に分解する.
(2) 誤 小腸微絨毛膜の酵素であるラクターゼは, ラクトース (乳糖) をガラクトースとグルコースに分解する.
(3) 正 小腸微絨毛膜の酵素であるトレハラーゼは, トレハロースを2分子のグルコースに分解する.
(4) 誤 アミノペプチダーゼは, ペプチドをアミノ酸に分解する.
(5) 誤 腸管粘膜の細胞膜にはオリゴペプチド分解酵素 (アミノペプチダーゼ, ジペプチダーゼ) が存在し, たんぱく質の終末消化を行ってい る.

20=(5)
(1) 正 小腸微絨毛膜の酵素であるアミノペプチダーゼは, ペプチド鎖のN末端から順次アミノ酸を遊離させるエキソペプチダーゼである.
(2) 正 コレステロールエステラーゼは, コレステロールエステルをコレステロールと脂肪酸に加水分解する.
(3) 正 小腸微絨毛膜の酵素であるポリヌクレオチダーゼは, DNAをヌクレオチドに加水分解する.
(4) 正 エンテロキナーゼは, 十二指腸粘膜中に存在する膜消化酵素である.
(5) 誤 エンテロキナーゼは, トリプシノーゲンを加水分解してトリプシンにするエンドペプチダーゼである.

21=(1)
(1) 正 能動輸送とは, エネルギーを消費して, 担体を用いて, 物質を濃度勾配に逆らって輸送させることである.
(2) 誤 単純拡散とは, 担体を用いずに, 物質を濃度勾配に従って輸送させることである.
(3) 誤 グルコース, ガラクトース, アミノ酸は, 二次能動輸送 (細胞内外のNa+の濃度勾配を利用した共輸送) によって吸収される.
(4) 誤 水の吸収は, グルコースを一緒に摂取することにより促進される.
(5) 誤 消化された成分は, 能動輸送あるいは拡散により吸収される.

22=(3)
(1) 誤 トリプシンは, たんぱく質をポリペプチドに分解する.
(2) 誤 たんぱく質は消化され, アミノ酸として吸収されるが, 一部はペプチドのまま吸収される.
(3) 正 アミノ酸は, 小腸上皮細胞のNa+依存性ペプチド輸送担体などにより吸収される.
(4) 誤 ジペプチドは, 小腸上皮細胞のK+依存性ペプチド輸送担体などによりそのままの形で吸収される.
(5) 誤 アミノ酸よりもオリゴペプチドの方が, 速やかに消化吸収される.

23=(1)
(1) 正 摂取する糖質の中で量的に最も多いのは, 多糖類のでんぷんである.
(2) 誤 β-でんぷんは, α-でんぷんより消化が遅い.
(3) 誤 でんぷんを脂肪とともに摂取すると, でんぷんの消化・吸収が遅くなる.
(4) 誤 でんぷんの消化は, 唾液アミラーゼにより口腔内から始まる.
(5) 誤 でんぷんやグリコーゲンは, 唾液アミラーゼと膵アミラーゼによってデキストリンやマルトース, イソマルトースに分解される.

24=(4)
(1) 誤 でんぷんやグリコーゲンは, 唾液アミラーゼと膵アミラーゼによってデキストリンやマルトース, イソマルトースに分解される.
(2) 誤 マルトースやイソマルトースは, 膜消化酵素のマルターゼやイソマルターゼによってグルコース (単糖) となって吸収される.
(3) 誤 グルコーストランスポーター (GLUT) を介したグルコースの輸送は, 濃度勾配に従って進行する促進拡散である.
(4) 正 能動輸送で吸収されるグルコースの吸収速度は, 促進拡散で吸収されるフルクトースの吸収速度よりも速い.
(5) 誤 フルクトースの吸収上皮細胞への取り込みは, グルコースの影響を受けない.

25=(2)
(1) 誤 脂肪の消化の大部分は, 小腸において行われる.
(2) 正 脂肪の消化は, 胆汁酸の存在のもとに行われる.
(3) 誤 トリアシルグリセロールは, 膵リパーゼにより主に 2-モノアシルグリセロールと脂肪酸に分解されて吸収される.
(4) 誤 2-モノアシルグリセロールと長鎖脂肪酸は, 小腸上皮細胞内でトリアシルグリセロールに再合成される.
(5) 誤 中鎖脂肪酸で構成されたトリアシルグリセロールも, 膵リパーゼによってモノアシルグリセロールと脂肪酸に分解されて吸収される.

26=(2)
(1) 誤 消化により生じた中鎖の脂肪酸は, 小腸上皮細胞を通過して腸間膜静脈から門脈に至る.
(2) 正 小腸上皮細胞で再合成されたトリアシルグリセロールは, キロミクロンを形成してリンパ管に入る.
(3) 誤 キロミクロンは, 小腸上皮細胞の滑面小胞体で形成される.
(4) 誤 中鎖脂肪 (酸) は水に溶けやすいため, 長鎖脂肪 (酸) に比べ吸収が速く, 吸収後は門脈に入る.
(5) 誤 脂質の吸収は, 糖質を多く含む食品を同時に摂取しても増大することはない.

27=(1)
(1) 正 脂肪の摂取量が少ない時には胆汁の分泌も少なく, 脂溶性ビタミンの吸収量も少なくなる.
(2) 誤 吸収された脂溶性ビタミンは, キロミクロンに取り込まれて運搬される.
(3) 誤 遊離脂肪酸やビタミンB2, ビタミンB6などは, アルブミンと結合して血液中を輸送される.
(4) 誤 胃液には内因子が含まれているので, 胃液の分泌はビタミンB12の吸収に必要である.
(5) 誤 ビタミンB12は, 回腸から吸収される.

28=(4)
(1) 誤 腸管からの亜鉛, 鉄, カルシウムなどの吸収は, 食物繊維, シュウ酸, フィチン酸などによって阻害される.
(2) 誤 カルシウムは, 小腸上部で能動輸送によって小腸上皮細胞に取り込まれる.
(3) 誤 カルシウムの吸収率は, 年齢, 摂取量や生体の要求量, 他の食物成分等に影響される.
(4) 正 リンの過剰摂取は, カルシウムの腸管吸収率を低下させる.
(5) 誤 活性型ビタミンDは, カルシウム結合たんぱく質を誘導することにより, 腸管でのカルシウムやリンの吸収率を上昇させる.

29=(2)かつ(5)
(1) 誤 食品中の3価の鉄は, 2価の鉄となって吸収される.
(2) 正 非ヘム鉄の吸収は, 共存する食品成分の影響を受ける.
(3) 誤 鉄欠乏状態では, 鉄の吸収率は大幅に上昇する.
(4) 誤 食事から摂取されたナトリウムやカリウムは, ほぼ全量が小腸で吸収される.
(5) 正 摂取した水分の大部分は, 小腸および大腸 (特に小腸) で吸収される.

30=(1)かつ(5)
(1) 正 腸管から吸収された水溶性成分 (単糖, アミノ酸, ペプチド, 中鎖脂肪酸) は, 門脈へ運ばれる.
(2) 誤 腸管から吸収された水溶性成分 (単糖, アミノ酸, ペプチド, 中鎖脂肪酸) は, 門脈へ運ばれる.
(3) 誤 腸管から吸収された水溶性成分 (単糖, アミノ酸, ペプチド, 中鎖脂肪酸) は, 門脈へ運ばれる.
(4) 誤 腸管から吸収された脂溶性成分 (長鎖脂肪酸, コレステロール, 脂溶性ビタミン, その他脂肪) は, リンパ管に入る.
(5) 正 腸管から吸収された脂溶性成分 (長鎖脂肪酸, コレステロール, 脂溶性ビタミン, その他脂肪) は, リンパ管に入る.

31=(3)
(1) 誤 食物繊維は, 動物性食品や植物性食品, 人工的な成分に含まれる.
(2) 誤 日常摂取している食物繊維の大部分は, 難消化性の炭水化物 (多糖類) である.
(3) 正 レジスタントスターチのエネルギー利用効率の評価では, 発酵・吸収を考慮する必要がある.
(4) 誤 食物繊維の一部は, 大腸内で腸内細菌により嫌気的発酵を受ける.
(5) 誤 食物繊維の一部は大腸内で腸内細菌により嫌気的発酵を受け, 1~2 kcal/g のエネルギー源となる.

32=(3)
(1) 誤 不溶性食物繊維は, 便量増加効果が大きい.
(2) 誤 水溶性食物繊維は, 胆汁酸を吸着して糞便への排泄を促進する作用が強い.
(3) 正 水溶性食物繊維は, 胆汁酸を吸着することにより, コレステロールの血中濃度を低下させる.
(4) 誤 水溶性食物繊維は糖質の吸収を穏やかにするため, 血糖上昇抑制効果が強い.
(5) 誤 水溶怯食物繊維は, 腸内細菌叢 (腸内細菌フローラ) を改善させる.

33=(2)
(1) 誤 糖アルコールは一般に, 口腔内細菌によって利用されない.
(2) 正 大腸では, 糖アルコールや難消化性オリゴ糖などが発酵を受け, 短鎖脂肪酸などが生成する.
(3) 誤 食物繊維やオリゴ糖は腸内細菌により短鎖脂肪酸となり, 大腸から吸収され, エネルギー源となる.
(4) 誤 消化吸収されにくい糖アルコールやオリゴ糖, 水溶性食物繊維は, 大量摂取すると高浸透圧性の下痢を誘発する.
(5) 誤 大便の固形物のうち約 30~50% は腸内細菌である.

34=(3)かつ(5)
(1) 誤 消化吸収率とは, 摂取した栄養素の中から吸収されたものの割合 (%) を示す.
(2) 誤 無たんぱく質食を摂取した場合にも, 糞便中に窒素化合物は排泄される.
(3) 正 真の消化吸収率は, 糞中排泄量を考慮して算出する.
(4) 誤 内因性損失量とは, 腸内細菌など, 食物に由来しない成分の糞便中排泄量のことである.
(5) 正 真の消化吸収率の算出には, 内因性損失量 (腸内細菌など, 食物に由来しない成分の糞便中排泄量) を求める必要がある.

35=(2)
(1) 誤 見かけの消化吸収率は, 食品中の他の成分や調理法などにより変動する.
(2) 正 たんぱく質の真の消化吸収率の算出には, 無たんぱく質食を摂取したときの糞中および尿中窒素量を求める必要がある.
(3) 誤 見かけの消化吸収率は, 真の消化吸収率よりも低い.
(4) 誤 精白米の糖質の消化吸収率は, 約 100% である.
(5) 誤 豆腐のたんぱく質の消化吸収率は, 約 95% である.

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次回は, 「4 たんぱく質の栄養」 の穴埋め問題と正文集です.

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