ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

Play back ちいチャン物語(21)竹の物干し竿

2016年11月30日 18時26分41秒 | 日記

ちいチャンの家の外には、なが~い竹が置いてありす。

その竹は、縁側の下にまとめて置いてあって、おばあちゃんが洗濯物を干す時に

使うのです。

ちいチャンの家には、物干し台はありましたが、角ハンガーの様なものは無く、

洗濯物ひとつひとつを、竿(さお)に干すので、竿が足りなくなります。

時には、シーツを何枚も洗ったり、カーテンを洗ったり。

そこで、おばあちゃんは、家の庭にある松の木に、竹をかけて竿にして、洗濯物

を干します。

松の木は、庭に3本ありました。

かなり年数が経った松のようで、太くしっかりしています。

おばあちゃんは、手前の松の木から向かい側の松の木に、竹竿をかけます。

たいていは、1本の竹竿をかければ大丈夫です。

でも、雨の日が続いて洗濯物が多くなった時は、竹竿は2本、3本と、松の木に

かけられます。

松と松の間は、距離があって、竹竿の長さもかなり長いです。

だから、竹竿をかける時も取り外す時も、大変です。

一気に上から下へと取り外せないので、竹竿の片方を松の木から抜いて、下に下

し、それから竹竿のもう片方を取り外します。

かける時も同じです。

おばあちゃんは、時々、竹竿に布団を干します。

それで、竹竿は、使っている内に、弓のように曲がってしまいます。

最初の内は、曲がった方を上にして真っ直ぐに戻そうと、洗濯物を干しますが、

だんだん曲がるカーブが大きくなると、曲がった面を上にしても、クルン!と元

に戻ってしまいます。

そして、竹もだんだん黄色っぽくなり、ひびが入って来ます。

そうなってくると、手をケガしたりして危ないので、新しい竹に取り換えます。

ちいチャンの家は海辺の近くですが、家の後は山になっていて、竹林があります。

おばあちゃんは、近所の大工さんに頼んで、竹を切って来てもらいます。

古い竹竿と新しい竹竿の入れ変えは、ちいチャンは見た事がありません。

(古い竹竿は、どこに行ったのかなぁ。)

と、新しい竹竿を見るたびに、ちいチャンは思います。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Play back ちいチャン物語(... | トップ | Play back ちいチャン物語(... »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事