goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

野菊ですよ

2007年11月16日 | 07 花たち


一般に野菊といわれているキク科の花たちについては、その氏素性を詮索しないことにしております。
野菊のお仲間たちといわれる植物はたくさんあって、そこに多様な変異が加わり、園芸種も次々に開発されてと、素人には訳のわからない世界のようなので、大まかな品種間の違いは認識することはできますが、それ以上は踏み込まないことにしています。

よく目にするのはヨメナですが、これだってカントウヨメナのことですしね。
トップの写真がそれだと思います。
東京では、いちばん目にする機会の多い野菊です。

ヨメナひとつにしても、西日本に自生するのがヨメナ、関東で見られるのは、カントウヨメナというのが正式名だそうですしね。
厳密にいいますと、関東ではヨメナを見ることは出来ないということですからね。

カントウヨメナの花色も、白から紫まであり、そこにユウガギク、ノコンギク等が加わり、その地域の固有種ありと、もうグチャグチャです。
見分けるには、葉の切れ込みがどうしたこうしたとなると、これはもう専門分野のお話です。
ちょっと覗いて、すぐ引き返してきました。

あちこちで出会った野菊のお仲間たちです。
ひょっとしてあれだろうなとは思っていますが、嘘情報を流すと混乱を招いてしまいますからね。
全てまとめて【野菊】、これでいくことを2年前に決めております。


といいつつ、今年は名札付きの野菊さんたちに出会いましたのでね、名札を頼りに、個別で紹介いたします。

今後、このような機会は無いかもしれません。
だって単独で突然野菊たちと出会っても、おじさんは認識出来ませんからね。
野菊の仲間たちで、一括りするしかありませんからね。

まずはこの野菊から。


【ノコンギク・野紺菊】

日本各地に自生し、野山に普通に見られることから、「野()に咲く紺(コン)色の菊(キク)」が名前の由来です。


【ユウガギク・柚香菊】

ユウガギク・柚香菊の名前は、この花が「柚子の香りのする菊」だということに由来しています。
実際には柚子の香りはしません。
少なくともおじさんには、柚子の香りは嗅ぎ取れませんでした。


【シロヨメナ・白嫁菜】

姿がヨメナに似て花色が白なので、シロヨメナ・白嫁菜と命名されました。
ところがヨメナとはお仲間ではなく、ノコンギクの仲間です。

全体にすっきりした印象があります。
別名「ヤマシロギク・山白菊」。


【シラヤマギク・白山菊】

こちらは個性がはっきりしておりますので、特定しやすいですかね。
1~1,5メートルほどある丈高い姿が、前に挙げた野菊たちとはまったく違いますし、根元近くの葉は大きいですしね。
舌状花もまばらで不揃い、素朴な感じです。

この手のタイプ、おじさん好みです。

「白い山菊」がシラヤマギク・白山菊の名前の由来です。

上のシロヨメナの別名はヤマシロギク・山白菊ですが、こちらは「山の白菊」です。

「白い山菊」「山の白菊」、どちらも同じような意味ですが、日本人にはその微妙な差を読み取ることが出来るんですよ。
思い描く風景が違います。

シラヤマギクにはムコナ・婿菜という別名があります。
ヨメナに対してのムコナ、若い芽は食すことが出来るそうです。



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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
野菊ですね (ポージィ)
2007-11-16 12:22:36
私も「野菊」一括り派の1人です。見分けようという努力すら
放棄してます(^^;)
名札が付いていたと、名前付きで並べてくださった今回の野菊たちを
拝見しても、私には色の違いが分かるだけです(涙)
シロヤマギクは、いつどこで見てもこんなふうに背が高くて
舌状花がまばらならば、今後は名前をいえるかも~

そういえば今年は、近所で野菊もほとんど見かけません。
そのへんにちょろちょろっと生えて淡いごく薄い紫の花を
咲かせているものを見かけるとほっと心和むのですが…
なぜか大方消えちゃいました。
代わりに?去年までなかった場所に、もう少し紫の色目の濃いのを
見かけたんですけど、ノコンギクの園芸種でしょうかねぇ。
いつかそのうちアップするかもしれません。
間違えました (ポージィ)
2007-11-16 12:23:29
シ「ラ」ヤマギク ですね!
野菊の墓 (K坊)
2007-11-16 13:59:58
野菊と言えば伊藤左千夫「野菊の墓」の民子ぐらいしか思いうかびませんが、もう読む人いないんでしょうねえ。「野菊の如き君なりき」なんて女子、もはやどこにもいないし
民子の墓に供えられた野菊は、白だったのか、紫だったのか。
おお、 (noodles3)
2007-11-16 19:38:12
ノコンギクの紫、ばっちりですね!
先日僕も上手く撮れたところです。
咲き始めは、色が浅いんですかね?

まあ、僕は図鑑を眺め、暇潰ししております(笑)。
コメントありがとうございます! (悟郎)
2007-11-17 00:52:41
★ポージィさん

「野菊」で充分用を足していますよね~~
それ以下でも以上でもなく、野菊は野菊です。
努力放棄、同じです~~
たまたま名札付きだったので紹介しましたが、同じ園内の他の場所で出会っても、きっとチンプンカンプンだったと思います(笑)。
シ「ラ」ヤマギク(フフフ)は、なんとかなりそうです。
葉っぱが違いますし、舌状花もまばらでしょうから、少々背が低くてもなんとかなるでしょう。

ご近所で野菊の姿を見かけませんか。
野草たち、同じエリアでも、年によって勢力分布が違うこともありますからね。
株は残っているでしょうから(多分)、またいつの日か、たくさん花を咲かせる日がくるかもしれませんよ。
濃い紫の野菊には出会われましたか。
きっと園芸種でしょうね。それはそれで、きれいな紫ですよね。
アップするの、楽しみにしています。

★K坊さん

青春文学の金字塔? 伊藤左千夫の「野菊の墓」、ある世代から断絶しちゃってるだろうね。
何度も映画化されてるし、読書感想文などでも取上げられた(すぐ読めるからね)と思うけど、今時は誰も読まないでしょう。
野菊の如きの君は、既に私の世代にもいなかったよ(笑)。
木下恵介の映画だと、白なんだよね。
なんせモノクロだから(笑)。
小説のイメージだと、薄い紫かな。

★noodlesさん

青とか紫とか、微妙ですよね。
今回は、あまり色調をいじらなくて済みました。
そうそう、咲き始めの頃は、もう少し白っぽかったかな。
時期よっても花色が違うんだもんな。

葉がどうした、冠毛がなんたらいわれても、訳わかりません。
noodlesさんは、どうぞお勉強なさってください(笑)。
モノクロかあ (K坊)
2007-11-18 22:01:41
木下恵介のはモノクロだったね〜。
そりゃ、野菊は必然的に白だわ・・・(笑)
でも、カワイソーなお話だったよね〜。
 (悟郎)
2007-11-20 01:15:24
★K坊さん

木下恵介監督の「野菊のごとき君なりき」は、名作です。
何回観ても、涙、涙です。
杉村春子のお母さんが、またいいんだよね。
イジワルで優しくて。
お薦めです~~