【カンゾウ・萓草】ユリ科
この「野を食す」には、少々の躊躇いがありました。
初夏には美しい花が咲きますからね。
新芽のときに採ってしまったら、花が咲かなくなるのではないかというのが躊躇いの理由です。
答えを求めて、検索してみましたよ。
「食す」方向に傾いておりますからね、その裏付けが欲しかっただけなので必死です。
新芽の時点ではまだ花芽は形成されていないので、踏みしだかれたものでも花が咲くという記述がありました。
即納得です、これで「食す」ことには問題ないことがわかりましたから。
強引な到達点かもしれませんが、「食」したい一心ですからね。
もしそんな記述に出会わなかったらですか?
「食」したと思います。
後日カンゾウの逞しさを目にしました。
公園でジョガーたちのコースになっている場所から、先端が踏まれて潰れた状態でも、新芽が起き上がってきておりました。
とまあ、自己弁護を繰り返しているのは、後ろめたさを覆い隠すためです。
芽カンゾウと葉カンゾウとがあるようですが、私が手に入れたものは、葉カンゾウのほうです。
生のものを齧ってみましたが、えぐみも苦みもまったく無しです。
噛み続けていると、甘みが出てきます。
マメ科のカンゾウは「甘草」といって、ほんとに甘いようですが、こちらのカンゾウも 甘い草ですよ。
日常使っているホウレンソウや小松菜などの葉物野菜と同じ扱いです。
生食でもいけるのでしょうが、すべて茹でこぼして使用しました。
沸騰したお湯で、10秒くらい茹でればOKです。
野草につきものの灰汁抜き作業に、神経を使う必要はまったく無しなので、水で冷ます程度で結構です。
茹でると、ワケギのようなぬめりが出てきます。
これがまた美味しいのですよ。
【お浸し】の基本、鰹節と生醤油でいただくと、素材のもつ旨みを実感することが出来ます。
ニラをお浸しでいただくような食感です。
扱いやすい素材ですからね、いろいろな料理が考えられますが、今回はこんなものを作ってみました。
【芥子マヨネーズ和え】
カニカマと合わせてみました。
【ほたるいかの酢味噌和え】
ヌメリがありますからね、ヌタには最適な素材です。
ワケギのヌタに勝るとも劣らない味ですよ。
左党の肴にこのヌタがあれば、すすむでしょうね、お酒が。
大満足です。
和え物や酢の物だと、どんなものでもいけますね。
【お吸い物】
汁物の具としても、美味しくいただけます。
【親子丼】
今回のご飯ものです。
親子丼といってますが、私の料理はあり合わせ素材で作るものがほとんですからね。
鶏肉のスペアリブを、お酢を利かせて甘辛く煮たものの再利用です。
出し汁にほぐした鶏肉に焼きネギ、カンゾウを加え、卵でとじ、ごはんに乗っけて出来上がりです。
こぼれ話をひとつ。
カンゾウを「食」したS木さんの話。
「この一週間、会う人毎に言われるんですよ。顔色もいいし、なんだか活き活きしているって。どう考えてもカンゾウを[食]したせいだと思うんですよね。そろそろカンゾウの威力が消えそうなんですけど、今日もありますか?」
彼と私との共通言語で語りますとね、答えはこんな風です。
「お客さま、それはよろしゅうございました。あのカンゾウには隠し味を忍ばせておいたのですよ。もう一度goro'sに来たくなるような、そんな味付けにしておりました。繊細なこころをお持ちのかたであればあるほど、その期間が短いように思います。お客さまは7番目の繊細さをお持ちのおかたです。NO1の座は、まだまだ遠いようでね。今回の隠し味、強めにしておきましょうかね」
先日、食べられる野草の本を買いましたので(笑)。
ネギのような韮のような風味ですか?
ご無沙汰してしまってすみません。
野を食す、というテーマ。最近の私の関心事項の1つです。↑noodles3さんと同じく、最近摘み草に関する本を読んでその興味はますます大きくなっており。。
私としては酢味噌和えを是非食してみたいなあ!
春野菜(といっていいのでしょうか?)、とりあえず近々、私はタンポポからいってみたいと思います
今年は食べられる野草のお勉強ですね。
まず知ることからですね。
食べられるかといえば、ほとんどの野草がOKですが、美味しいかどうかが肝腎な話ですからね。
noodlesさんが食べられる野草のジャンルに足を踏み入れたら、おもしろい展開があると、そう思ってますよ。
カンゾウの風味はね、ネギやニラとは違います。
あそこまで個性が強くはありません。
上品な野趣?
伝わらないだろうな(笑)。
★PanPanさん
いえいえ、こちらこそです。
お仕事、取り敢えずお疲れさまでした。
この先控えている大仕事まで、少しの間だけでもゆっくりできるといいのですがね。
PanPanさんも食べられる野草系に興味がいってますか。
くれぐれも無茶はしないでくださいね、特に今は。
タンポポなら間違えることはないでしょうね。
できるなら花の咲いていない株の若葉をお薦めしたいところですが、でもあまり苦みもないし、少しの量ならOKですかね。
タンポポコーヒーには、これからチャレンジしてみたいと思ってます。