五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ ヤングキングアワーズ 感想

2017年04月05日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

2017年5月号

 

 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら

 今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら

 表紙は、『師匠シリーズ』より、師匠!
 めでたいはずの桜風景も、師匠のバックになると不吉です・・・何かいるし(^^;
 コミックス5巻、発売中です!

 

 

 『鬼を飼う』 (吉川景都 先生)

 舞台は満州・・・

 特派員として天久くんと徳永くんもやって来てますが、あの一件以来、天久くんは
 奇獣の話を避けるようになった様子・・・でしたけど、現地の人から奇獣の話を聞き、
 徳永くんは興味を持ち始めます。

 そして、宍戸伊知という軍人。
 龍虎会という大陸浪人の不良軍団の相手に、奇獣の「実験」をおこなっていたのが凄惨。
 どこか壊れているような雰囲気もある男が軍人という点に、大きな不吉を感じますね。
 再び、天久くんたちも巻き込まれてゆくのか・・・ 不穏な気配が漂います。

 

 『超人ロック トリビュート』 (太田垣康男 先生)

 今回のトリビュートは、太田垣康男先生!

 ということで、圧倒的な画面に、気圧されてしまいそうになりました。
 SF色濃厚な宇宙巡洋艦と重起動歩兵群、地獄と化す惑星、すべてが凄まじい。

 それもこれも、ただ1人を捕獲するため・・・
 あふれんばかりの軍勢が、ただ1人の元へ押し寄せるも、捕らえることかなわず。
 超人ロックという存在がいかに大きなものかを、画(え)で感じさせてくれる内容に、
 息をのまざるを得ませんでしたよ!

 

 『ますらお 秘本義経記』 (北崎拓 先生)

 依頼を断る瑠璃姫に、源範頼は・・・

 「顔が美形でない」から断ると言われる範頼さんでしたけど、それでも怒ることなく、
 義経のことを思い浮かべていたのは、お人好しすぎるものの、何だか憎めない(^^;
 しかし、梶原景時はお冠で、瑠璃姫を斬ろうとするのですが・・・

 といった展開に緊張感が高まるも、そこで与一がかかわってくるのは面白かった。
 与一の考える源平の戦における戦略も興味深かったですが、瑠璃姫の父・信春さんは、
 戦の流れを眺めて判断したがっていることが、地方の有力者のバランス感覚を感じさせます。
 そして、与一に選択を迫る瑠璃姫・・・ 与一の運命や如何に!?

 

 『アラサークエスト』 (天野シロ 先生)

 今回の冒険は、処女洞窟・・・?

 処女以外、立ち入るべからずという洞窟に挑むベアさんたち。
 婚約者のいるホクトさんが処女とは驚きでしたが、まあ、ベアさんは(´▽`;)
 「32歳処女のつくり方」とかリアルすぎて、何とも言えない気持ちに(ォィ

 しかし、その後処女であることが役に立つ展開は、イイ話でしたね(ぇ
 さらにセカンドバージンが、まさかの伏線だったのも笑いました!
 ショジョチュウタケのホイル焼きとか、男性は食べたくないでしょ!もう大笑!

 

 『おばけ道』 (漫画:小野寺浩二 先生/総合P:石黒正数 先生)

 台北でも、幽霊さがし!

 またも騙される宮原先生に、見守る親のような気持ちにさせられて、微笑んじゃいます。
 さらに、ガイドさんから注意されたマナー(お墓を指さしてはいけない)を、うっかり
 破りそうになる所も、微笑ましかった(ぇ

 そして、銭剣ではしゃぐ大人2人(小野寺&石黒・両先生)が愉快でしたね。
 「男子ってづぐ木刀とか買うよねー」と笑う宮原先生に、一撃くらわせていたのには笑!
 けど、第3のスポット・基隆鬼屋のエピソードは、キツイお話でありました。
 先生方は楽しかったけど(^^;

 

 

  
【コミックス5巻、発売中!】
●師匠シリーズ (原作:ウニ 先生/漫画:片山愁 先生

 

 師匠、すまきにされるの巻。

 今回、歩くさんと師匠を襲撃し、すまきにするうに君。
 何が起きたかわからず、戸惑う師匠ですが、歩くさんはいつも通り平然として、
 うに君の方は、この状況を面白がっています。

 それから、すまき師匠を肴に2人でパーティを始めていましたが、
 なんとか解放されようと、歩くさんの気を引くべく「おもしろい小咄」をする師匠。
 この内容が、たしかに面白かったりしましたけど、歩くさんは解放してあげない(^^;

 といった感じに、コミカルに始まった今回でしたけど、そのままのわけはなく、
 うに君が優しさを発揮して、師匠の封印を解いたことが、不吉の始まりだったのでしょうか?
 歩くさんはこうなると予見して、師匠をすまきにしていたと考えれば、つじつま合いますし。

 前半とは一変して、不穏な気配が全開となる終盤。
 そのおどろおどろしさに、寒気を覚えてしまうほどでしたが、はたして、うに君は
 この不吉な空間から師匠を救うことができるのか? 緊張をはらみつつ、今後も楽しみです!

 

 

【コミックス1巻、発売中!】
●スーパー・カルテジアン・シアター (六道神士 先生)

 

 今回、勉強会!

 期末テストが近づいて、全く勉強がわからなくなっていることに気付く春月さん。
 それはつまり、筥崎くんの成績が悪化する前触れであり、彼女にとっては
 憂慮すべき事態というのが面白い(^^;

 なぜか体が小さくなり、愛しの筥崎くんの形をしたロボを操って、日常生活を
 送ることになってしまった春月さんには、愛しの人の評判を落とすことは禁忌。

 そこで、開くんに勉強を教わることにしますが、花畑さんもピンチらしく、
 3人での勉強会が開かれることに・・・ といったお話でした。

 まあ、まともになるはずもなく、薬院先輩のお茶だの、開くんの普通発作だのと、
 混乱の極みに達していたのは、大笑゚(*゚´∀`゚)゚

 でも、春月さんにとっては、失敗の許されない非常事態。
 開くんがリタイアして大ピンチに陥るも、偶然居合わせた玉也先輩が救世主に!?
 春月さん、先輩が相手だと対応がまともになりますよね(^^;

 しかし、玉也先輩の指導は面白かった!
 いかにもテスト対策といった趣のことを述べていたのには、感服でしたね~。
 これは真面目に、試験に大切な事でしょう・・・なんて感じつつ、今後も楽しみです!

 

 

【コミックス『アオバ自転車店へようこそ!』17巻・発売中!
●並木橋通りアオバ自転車店 (宮尾岳 先生)

 

 新生活の季節!

 今回は、アオバ自転車店に研修としてやって来た西田くんの視点で進行。
 やる気なさげだった彼が、自転車店の諸々に触れ、変わってゆく様子が面白かったですね。

 はじめ、「自転車店なんて自転車並べて売るだけ」「あとパンク修理?」なんて
 言っていた西田くん、自転車が好きでもないのに、自転車店で研修することに、
 かったるさを覚えている様子。

 研修初日も、店の前の掃除や、自転車のクリーニングをやらされて、今一つ乗り切れない。
 けれど、自転車カゴの拭き方を外側と内側で変えるよう言われて、確かにその拭き方だと
 スムーズになることに驚いたり、工一さんの仕事ぶりに感嘆したり、退屈ではなさそう。

 そうしたことを皮切りに、自転車店の仕事の奥深さを感じてゆく西田くん。
 そして、お客様の求める自転車を、工夫によって「100%」完成させる瞬間を見た彼が、
 カゴの拭き方の秘密に気づいたり、自転車への見方を一転させていたのが爽快でした!

 最初、乗り気でなかった西田くんが、アオバ自転車店の仕事に触れ、学び、考え、
 人が変わったように仕事へ向き合うようになっていたのが、素晴らしかったですね。

 こうした良き現場に出逢えることの幸せってありますから・・・
 なんて感じつつ、今後も楽しみです!

 

 

【最終回!】
●マーチャンダイス (大石まさる 先生)

 

 火星のアパートに暮らす住人たちを描く物語も、最終回!

 最後は、スキュラ騒動の顛末が描かれてのシメとなっていました。
 あのルクミニさんの事件から、ここまで来たのかと、ある意味、感慨深いです。

 モリスさんの娘・鮎美さんが、両親の離婚から家出してしまったという状況。
 彼女、スキュラに出会ってしまっていましたからね。

 それを察して、マチコさんたちも「ねこねこ仮面」として出動!
 ここから、スキュラをめぐる一大騒動が起こることになったのは、驚きでした。

 
 鮎美さんたち若者が、スキュラ栽培している現場へ乗り込むサクライ警部補。
 そこで、「彼らの不幸はどなってくれる大人がいなかった事かも・・・」と
 考えるサクライ警部補は、間違いなく大人でしたね。

 そして、ルクミニさん率いるスキュラ軍団の来襲!
 警察署へ押しかける人々と、状況は混とんの渦へ・・・
 なんてお話が、最終回らしい盛り上がりを見せてくれました。

 結局、スキュラの脅威はカッパ星人の兵器のおかげで何とかなったものの、
 スキュラとの共生を望むルクミニさんや若者たちが、本当の意味で救済されたかどうか、
 微妙な気持ちにさせられる所が、切なさを残しますね。

 ルクミニさんがこうなってしまった経緯を思うと、少し複雑かもしれません。
 ライプニッツが、“彼女”を眺める場面が、一層そう感じさせます。

 
 とはいえ、大家さんもサクライ警部補も、マチコさんたちも頑張った結果、
 何とか事態が収まったことはよかったのでしょうし、マチコさんのモノローグが、
 生きることについて何かしら思わせる内容だったことも、納得のシメでありました。

 本作は、火星のアパートを舞台に、様々な住人たちの姿を描く群像劇的なお話でしたけど、
 あっさりアパートを出て行ってしまうパターンが多くて、正直、戸惑いもありました。
 もっと、じっくり住人を描くのかと思っていたもので(^^;

 ただ、それぞれのストーリーは重厚で、かつ奔放な軽快さもある雰囲気だったことは、
 とても魅力的であったと感じます。

 さて、ライプニッツが次に向かう場所には、一体なにがあるのでしょうか?
 大石まさる先生の次回作に期待しつつ・・・ 楽しませていただきましたー!

 


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