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補欠繰り上がりの話

入試直前に話をしても、「縁起でもない」と思われるでしょうから、先にお話しをしておきましょう。

各校とも長年、いろいろなデータを積み重ねて、歩留率を計算しています。つまり、何人合格を出せば、何人手続きをして、最終的に何人残るのか。

各塾の合格者を足していくと、定員なんかとんでもない、みたいな数になってしまう学校もありますが、いずれにしてもどんな学校でも学則定員はしっかり獲りたいわけです。(基本的に学則定員は認可条件なので、これを上回ることは本来できることではありません。まあ、数人ちょっと、ということはあるかもしれませんが、大幅に間違えてはいけないことです。)

で、同じ試験を毎年やっていても、他の学校の情勢によってその読みに「狂い」が生じる場合がある。かといって安全に多く出しておいて、学則定員を上回ってしまうこともできない。

そのぎりぎりを狙って合格者を出すわけですが、しかし、やはりオーバーは困るから、補欠を発表して繰上げる。

で補欠の順番はどう決めるのか、といえばそれぞれの学校でいろいろな方式がとられます。

一番多いのは点数順に並べて、同点は抽選にする場合。

同じように点数順で並べて、同点は同時に繰上げる、という学校もあります。

あるいは複数回入試をやる学校では、複数回受験する受験生の中から補欠を繰上げる。これは複数回でどの回を優先するか、決めにくいのでこういうルールにするわけです。だから、そういう学校の場合は複数回受験をした方が得だということではあるかもしれません。

で、あとは手続きの締め切り順で、繰上げていくわけですが、繰り上がれば、当然、他の学校は辞退することになるので、そうなるとまた他の学校が繰上げる、というようなことが起こる。

あまりにそれが大変なので、同じ日に本人の通学日を決めて、それに来なかった場合は全部辞退にしてしまう、という学校群もあります。

残念だった場合、やはり補欠にならないか、と考えるものですが、どのくらい繰り上がったのか、公表する学校はあまり多くないので、どうしても噂が先になってしまうことが多い。やはり次のことを考える方が良いので、補欠繰り上がりの期待はあまりしない方が良いでしょう。


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