汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

言葉を介して共鳴する歓び あなたの感受性によって言葉は次元を超える

悠遠なる都

2016年10月15日 | 奇想の詩
風の音がそよぐ その聲の響く方へ 渡す舟
葉の上で小さく震える水滴は 遥かを映す鏡

あなたはまだ眠りの途上
歪曲した花の像に 幽かに波及する花弁の紋様
唇なぞり想い重ねる 淑やかに逸らす瞳に 円弧を描く風花

此処は黄泉の流れる国
それはまるで誰そ彼の夢路 この想い辿り 揺ら揺られ彷徨う
時間は色褪せ 葉の舞う宙に聴こえる あなたの声

小さく震える水滴に 写る花の像 此処はまだ暁を知らぬ 都
鮮やかなる花々 風に揺られ 風光を散らす
葉から零れ落ちる水滴 それは死相を染める 明媚なる輝き

あなたの翳す手 温もりに満ちた 安らかな瞳
風になびき悠久の揺らぎかすめる その刹那 この胸を血脈が打つ

斜交う金魚の群れ 水紋を辿り夢現の路を廻る この世の儚さ
水は流れ 遥か万象を映す 森羅は咲き乱れ 鷹揚の時を刻む

遥かな時間の流れに 身体は静かに沈んで
その冷たい水の中 記憶の影を覆う 気泡に触れた

身体中を跳ねる水滴 重ね合う唇のように 波状の記憶に 心絡まる
あなたはまだ眠りの中
静かに呼吸して その眼は まだ生きる事を知らぬ

風がそよぎ あの聲に導かれる方へ 辿り着く舟
葉の上で震える水滴 一瞬の風になびき 脆く落ちて行く
心 融けて 喪う 重ね合う唇 もうあの場所には戻る事もない

此処は黄泉の国 遥かなる花の紋様を映す 悠遠なる都
風がそよぎ その聲の満ちる方へ 行く舟
安らかな刻が流れ まるで誰そ彼の夢路
あなたは眠り その眼はまだ生きる事を知らぬ

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