宝物。

ひとり言など

委ねる…

2014-04-30 05:50:50 | 

その男性はわたしの胸の中で子どものように

眠っていた。

はじめは、弱々しかった表情が

しばらくすると、安心したようなそれに変わっていった…

 

目の前に現れた時は、驚いたが

わたしは直ぐに平静を保ち

男性を抱いたまま数時間水の底で過ごした。

それをしないと、わたしの命が更新されないからだ。

 

”もう少し目を覚まさないで…”

 

そう心のなかで呟きながら静かに水の音を聞いた。

命を助けるか、奪うかは水が決める。

わたしの命も男性の命も水に委ねられた。


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