池さんで働くおばさんの日記

デイサービス池さんを通して、夢の持てる地域づくりに情熱を傾けているおばさんのブログです。

匂いと空気

2016-12-13 23:26:24 | デイサービス池さん

いろんな人の匂いがある。

大頭の部屋。

リンちゃんの部屋はリンちゃんの匂いが、ヒイちゃんの部屋はヒイちゃんの匂いがする。

以前住んでいた人の匂いとは、明らかに違う匂い。

洋服も下着もパジャマも寝具も、ずっと同じように同じ洗剤で洗っているのに、でもやっぱり匂いが違う。

どの部屋も匂いが違う。

人の匂い。

その人の匂い。

その人、一人だけの匂い。

たった一人の匂い。

 

 

じいさまの部屋は、前に一人のばあさまが住んでいた部屋。

(このばあさまは結構荒々しくて、夜中に人を呼ぶ時や気にいらないことがあったりするとベットのバーをガタガタと揺らす人だったので、おかげで部屋のフローリングが剥げてしまっている。事情があって他の施設へと移ってからは、この部屋は急なお泊まりの対応のためにずっと空室だった。)

緊急で長期間のお泊まりをしなければならなくなったじいさまが、少しでも安心して休めるようにと決めた部屋。

暴れるばあさまが住んでいた時には気がつかなかったけれど、この部屋は本当に見晴らしがよい。

今の時期は近所のお寺のイチョウの木が、まあ見事な紅葉を毎朝見せてくれている。

山の紅葉も手にとるように近くに見えている。

キラキラと輝くような朝の光の中で、じいさまの一日が始まる。

食事をして眠ることを「ゴールデンタイム」と表現する穏やかなじいさまは、毎朝一人でカーテンを開けて目の前の秋の風景を楽しんでいる。

暴れるばあさまが住んでいた時は、この部屋の明るさや気持ちよさに気付くことができなかった。

穏やかなじいさまが暮らし始めてやっと、この部屋のよさを感じることができた。

部屋の空気が全く違うことに気付いた。

人によって違う部屋の空気。

人がいるからこその空気。

暮らす人によって、こんなにも部屋が違って見えてくるものなのか、目に見える風景がこれほど違ってくるものなのかと思う。

人によって、その人の性格によって違うというより、その人の生みだす空気が違うから違って見えると言うことなのかもしれない。

人の持つ空気。

その人の持つ空気。

その人、一人だけの持つ空気。

たった一人の空気。

 

そんな匂いや空気を大切に思える池さんでありたいと思うのです。

「部屋とワイシャツと私」ならぬ、「部屋と匂いと年寄りと」

さて、今夜もヒイちゃんの匂いを感じながら、ヒイちゃんと一緒に寝ることにしますかね。

 

 

 

 

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