華々しく紙面やニュースで賑わったオリンピックが終わり、今パラリンピックの6日目。
がしかし、ほとんどニュースにもならず、NHKだけが放送を続けている現状。
放映権の問題なのか、なんなのかわからんけど、つまらない芸能ネタや3面記事的な週刊誌ネタの陰に隠れてしまうパラリンピックの話題。
もともとパラリンピックは戦争で傷ついた兵士たちのために始まったらしいし、スポーツのプログラムで兵士の意欲回復につなげようとする国策として考える国もあることで様々な意見もあるだろう。
がしかし、ハンディを背負って誕生し、また事故や病気で傷つきながら、絶望の底から這い上がり、逞しくその日々を生きつつ、一流のアスリートとして戦う選手たちがいるのも事実。
どちらにしても、この国の報道の在り方に疑問を抱く。
知らなくてもよいパラリンピックではない。
そうして生きる人たちを知るためにも、私たちはパラリンピックというこの舞台をもっともっと知るべきではないかと思う。
ハンディを背負い「それでも」生きるから素晴らしいわけではなく、人として「胸をはって堂々と」生きている人に、私は大いなる敬意を払いたいと思う。
イベント的な年に一度の番組などではなく、事実こうして日々努力している選手を知る機会を、どうか皆に与えて欲しい。
ローカルチャンネルでさえ、わが県から出場し、メダルを獲得した選手の活躍があっという間の結果報告でしかないのだから。
なので我が家の朝のテレビのチャンネルは、パラリンピックの番組を追い新聞の番組欄とにらめっこ状態。
輝くアスリート達に心から敬意を表したいと思う。
そして今日の放送で見た陸上100メートル女子決勝、機能(手の障害)。
陸上を始めて1年半、初のオリンピックで走り抜いた選手の晴れ晴れとした笑顔。
ボッチャでは、決勝進出。銀メダル以上のメダル圏内。
知ってる?ボッチャ!そんな競技があることすら知らないでいる私たち。
車椅子5000メートル。
とにかくハードすぎる競技。上半身の筋力に頭が下がる。
車椅子バスケット、ブラインドサッカー、ゴールボール・・・
両腕欠損で背泳ぎを泳ぐ選手に魚の姿を感じつつ、全力で走り抜く選手に力強さを覚えつつ・・・
本日私が最も感動したのは、男子100メートル決勝、視覚障害。
見えない選手と手を結び、伴走するガイド。
ガイドと選手は、まさに鏡!
歩幅も手の振りもスピードも、まったく同じで、まるで鏡のように走る。
息がぴったりなどというレベルではなく、鏡を見るように2人で走る。
しかもゴールの時点で、必ず選手が先にならなければならないらしい。
ゴールの瞬間のタイミングで、ガイドはスピードを落とし、選手を先にゴールさせる。
1人のように見えたその影が、その瞬間2人になる。
興奮せずにいられないその光景。
2人で走る競技で、記録は脅威の10秒台。
ありえない!
ガイドへの絶大な信頼と、過酷な練習に裏打ちされた実力が、見るものを圧倒していく。
陰に徹するガイドの存在が、見えない選手を一流のアスリートに押し上げる。
ガイドは、勝利の拍手を選手に送る。
涙が出るほどの感動を胸に、今日も一日が始まったワタクシ。
そして一日の終わりは、お泊まり当番でのやっぱりパラリンピック観賞。
感動と興奮と、時々リンの寝言。
アスリートたちの頑張りに超感動中のワタクシなので、今夜だけはリンちゃんの寝言も気にならないような、大きな気で許せるような気がしています。