池さんで働くおばさんの日記

デイサービス池さんを通して、夢の持てる地域づくりに情熱を傾けているおばさんのブログです。

思い込みと決めつけ

2017-07-17 23:55:53 | デイサービス池さん

愛媛新聞に作家の重松清さんのコーナーがあって毎週楽しみにしているのだけど、今週は「セミの一生」というエッセーでした。「セミの一生」の副題は、「暑い地上は幸せなのか」というもので、これが結構ワタクシ的にはまってしまいぜひご紹介したいと思います。


・・・小学校3年生の時に聞いたセミの一生について。担任の先生が話してくれた「セミは何年も暗い土の中で暮らして、やっと地上に出てきたのに、ほんの短い1週間ほどで死んでしまいます。だからセミは、短い幸せな時間に一生懸命鳴いている」という説明に、少年はどうしても納得がいかず、隣の席の友人に小声で話しかけた。

「土の中よりも地上の方が幸せって、なんでわかるんだ?セミにとっては暑い真夏に外へ出されるほうが嫌かもしれないだろ」

もしかしたら、セミにとって地上で過ごす数日間は、一生のうちで最後に待ち受ける艱難辛苦なのかもしれない。おなじみの「ミーン、ミーン」もじつは翻訳すると「あー、暑い、嫌だ嫌だ、涼しい土の中の方がよかったなあ」なのかも・・・なんてことをしゃべっていると、先生に「屁理屈言わないの!」と叱られてしまった。
地上のほうが土の中よりも幸せだと決めつけることに「ホントにそうなのか?」と首をかしげた幼い反発心は、おとなの自分を支える根っこになっているはずだから。・・・


実はちょっと前から、ワタクシもセミの鳴くのを聞いて同じことを考えていたわけでありまして。

10年近くも生きた土の中という安全な場所から、子どもに網で捕られたりや他の生き物に食べられるかもしれない危険な地上に出てくる理由はただ一つ。

子孫を残すため。

だとしたら命がけで短い時間を生きているのだと、セミは子孫を残すためにその命を生き必死に鳴いていると思うと愛しいような気になってしまいます。

地上に出てくることは、確かに一生の最後に待ち受ける艱難辛苦に違いないと。

子孫を残すために命を懸けて地上に出てくるセミにとっては、固い土に守られた10年間の方が幸せかもしれないと思っていたワタクシは、このエッセーにそうそうと頷いてしまった次第。

土の中と地上の世界と、どちらが幸せかなど、所詮セミにしかわからないことで、それはセミに聞いたところで答えてくれたりしないのだから、きっとこうだという思い込みも決めつけも自分勝手なことでしかないわけだし、重松少年の反発心はきっと本当は大切な視点を示しているのだと・・・そんな屁理屈たっぷりの話。

重松さん、同じように考えていた人がいてうれしゅうございます・・・が、重松さんは3年生の時の話でワタクシ還暦前の話で・・・お恥ずかしゅうございます。

もうちょっと続きを考えてみると、暑すぎる夏の到来に、きっとセミたちも「こんなはずではなかった」と後悔しているのではないだろうか、地上に出ることに少しだけでも希望をもっていたのなら、今のこの地上の状態をつくった人間は、セミに謝らなければならないかもしれないなどと、あ~やらこ~やら考えて、今宵も夜が更けていきます。

でかい声で叫び続けるばあさまと、ウンチが出ずに寝られないじいさまと過ごす夜。

今宵もスリル溢れる時間を過ごせそうで、楽しみな気がするワタクシです。

 

 

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2 コメント

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Unknown (箱入り嫁)
2017-07-18 15:29:48
こんにちは。

以前コメントをいただいたことのある箱入り嫁です。
私は松山に住んでいて、両親は今治に住んでいます。

いろいろな問題を抱える中で、子どもたちが、こうした方が親は幸せだと
思いこんだり決めつけたりしないようにしなくちゃと思っていたところです。

セミには聞くことができないけれど、
両親とはなるべく話す機会を増やして本音を探っていきたいと思います。

子どもたちに迷惑かけないように、できる限り自分たちで!と言う父ですが、
母の体調のこともありいろいろなサービスの利用を提示するのですが、
なかなか受け入れられないようです。

笑って過ごせる時間を少しでも多くしたいと願う毎日・・・
大ちゃんママのことを思い出しました(#^^#)


箱入り嫁さんへ (大ママ)
2017-07-19 21:33:31
お久しぶりです。
それにしても暑いです!私は夏生まれなのに夏が苦手で、どうにもこうにもたまりません。

ぜひしっかりいろんなことを、話せる間に話して下さいね。
きっといつか、あ~聞いておいてよかったと思う日が来ると思いますよ。

今は自分が思う方向と違っていても、ご両親にはご両親それぞれの思いがあるのだから、今はそれでいいのだと思います。
先のことをいくら心配しても、その時にならないと決断できないことも多々ありましからね。

笑って生きてほしいと思っている娘がいるということは、きっとご両親にとって幸せなことでしょう。

残りの時間が、豊かな時間になることを祈っています。

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