メンバーに知られた名前がない。
辛うじて知るのは安楽智大(楽天)乙坂智(DeNA)歳内宏明(阪神)ぐらいか。
それだけで初代世界王者になった侍ジャパンが地味な扱い。
【写真はBS-TBSから】
第1回U23W杯野球がメキシコで行われた。
9日、豪州との決勝戦で10-3と圧勝。
監督の斎藤雅樹が宙に舞った。
野茂英雄がメジャーに挑戦するときに言った。
「野茂さんの抜けた近鉄は戦力ダウンですね」
そんな質問に答えた。
「いえ、プロ野球に入る選手は凄いんです。ただ、チャンスを掴めるか、です。抜けた穴を埋めるだけの実力はみんなある。その芽を摘まなければ心配することはない」
U23のメンバーはCS真っ盛りの期間だった。
有力選手をピックアップ出来なかった。
だからアマとの寄せ集めだった。
そのメンバーが結束して「金の卵」が集まった国際大会を制してしまった。
まさに野茂の言った「凄い選手」たちがやってのけた。
中でも4番の真砂勇介(22=ソフトバンク)が4本塁打14打点で大会MVPに選出。
真砂で誰や?となるが、調べてみると逸材だった。
甲子園出場はないが西城陽(京都)で高校通算52本塁打。
足も速く強肩強打185センチ外野手としてソフトバンクでは「右の柳田」と評価されていた。
国際大会で猛アピール。
真砂選手の名は覚えた。
球界の底辺を押し上げて欲しい。
今、来年の3月のWBC大会へ、侍ジャパンが招集。
10日(~13日=東京D)でメキシコ、オランダと強化試合が始まる。
弟分の世界一は間違いなく、刺激になる。
日本の野球ができた
▼斎藤雅樹監督(巨人)「しっかり守って、数少ないチャンスをものにする日本の野球ができた。胴上げは選手の時よりうれしい。3点をリードされたことがなかったので、今日の勝ちが一番うれしい」
◆真砂勇介(まさご・ ゆうすけ)94年5月4日、京都府出身。京都市立向島藤の木小→槇島中(京都木津川シニア)→西城陽高→12年ソフトバンク4位。15年春、一軍初合流。16年ウエスタン90試合.295、7本塁打、44打点、18盗塁。フレッシュ球宴出場。高校通算52本塁打。遠投105M、背筋力220キロ。185センチ、80キロ。右投右打。両親は中国出身。
◆U23W杯:世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催する年代別の世界大会の1つ。14年台湾開催のU21大会を2歳引き上げた。今後は4年に1度開催予定。レベルアップを狙った新設大会。年齢制限ないプレミア12、WBCに世界ランクの加算ポイントが高い。
▼U23侍ジャパン戦績▼
≪OPラウンド≫
日本6-1ニカラグア
日本15-3台湾
日本10-2アルゼンチン
日本16-0オーストリア
日本11-2豪州
≪スーパーラウインド≫
日本2-韓国
日本2-3パナマ
日本3-2メキシコ
日本10-3豪州
1位・日本2位・韓国3位パナマ