やっぱり暗殺兵器はVXガスだった。
2月17日付当ブログ「金正男暗殺ー北朝鮮ロシアそしてオウム毒ガス」でも触れた。
英国で戦後開発された禁止化学兵器が使われた。
過去、表沙汰になっているVX使用事件は、94年のオウム真理教事件だけだった。
幹部としてかかわった中川智正死刑囚(54)の手紙が興味深い。
マレーシア政府が公式発表する前。
中川が、米国の毒物学者に送った獄中(手紙)メール。
内容をまとめてみよう。
「目にVXを付着させたのであれば、痛みは当然。症状が早く出て空港内で亡くなってもおかしくない」
「発症までに1~2時間はかかっていた」
「VXは気道の分泌物を増加させますので、VXの症状と考えて(口の周りの泡は)矛盾ありません」
「VXは猛毒と言われますが、サリンと比較すると気化しないので取り扱いは容易」
「私がVXを取り扱う際には、長袖の普通の服に手袋をつけただけでした」
「誤ってVXを自分の手に付着させ、解毒剤の注射を受けた」
ベビーオイル状の液体を塗りこめた金正男暗殺の実行犯がなぜ、無事でいられたか?
中川の手紙から合点がいく。
実行犯はすぐにトイレに走って、手洗いしたことが確認されている。
洗っただけでは、VXガスは落ちない、といわれる。
実行犯は嘔吐した。
最後の1行は公判中の中川の証言。
解毒剤服用すればOK、ということが分かる。。
【95年5月、上九一色村オウム真理教サティアン】
この中川の実家を取材したことがある。
岡山市内の表町の商店街にあった。
確か1階は婦人服ショップだった。
中川の出身大学は京都府立医大。
現在、学長とやくざの幹部との会食が事件になっている。
中学、高校(岡山朝高)と地元の名門を出た秀才。
商店街で聞いても「賢くていい子」だった。
岡山大教育学部中学では、たけし軍団の水道橋博士と同窓生。
またまた、横道にそれた。
オウムと北朝鮮の闇の関係は前回も指摘した。
宗教法人としての税金対策でやくざとの闇の関係も取りざたされた。
狂気のテロ国家、凶暴な教団、異常な暴力装置。
犯罪の歴史は水面下で秘かに流れている。
【オウム真理教VX襲撃事件=95年1月】「オウム真理教家族の会」会長の永岡弘行(当時56)を襲撃。背後から首筋に注射器で散布。永岡は1週間ほど意識混濁。22年以上経た78歳の今も右手に痺れ。通院している。計3件の殺人・殺人未遂事件。元医師の中川死刑囚は松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚の主治医で、VX事件では実行メンバーに中毒症状が出た際の治療役だった。