こちら噂の情報局

酒のツマミになる話題をセッセセッセ。独断偏見は”味付け”です※文中の敬称は略。

4・1ミリの恐怖

2017-06-20 | 日記

淡路島在住の家人の高校同級生M・Yからタマネギがドサっ。
この4月に送ってもらったばかり。



それがまた、2ヶ月経たない内にダンボール一杯にして届けてくれた。
家人が話したのだろう。
「血がサラサラになるからね」

我が家人にとって、友の有難味が心に染みたことだろう。

事の顛末はこうだ。

つい先ごろ、家人が早朝、痛みで、のたうちまわった。
七転八倒とはこのことか?
「右わき腹が、み、みぎ、うーーん…」
額から脂汗がにじむ。
我が家のオーバー会会長のこと、またかいな、と思った。
食中毒など救急搬送は常連組。

こんな時、傍らにいるもの、慌ててはいけない。
慌てるのは一人でいい。
務めてクールに冷静に、である。

記者時代もそうだった。
突発、大事件が起きて騒然とする中。
平然とする(内心は慌てている)。
皆が右往左往していても、冷静に振舞う。

慌てて、ろくなことはないのだ。

ただ、病に関して家人は百戦錬磨。
何かあると医者通い。
今回はオーバーで
もなかった。

夜が明けきらぬ4時前。
市民病院に車を走らせた。

「ハイ、ここに書いてください」
「??? これだけノタ打ち回ってるんや」
「いえ、医師はもうすぐ来ます」
窓口の事務員が書類を差し出し、ひょうひょうと告げる。

「急がせるのが先やろ。前もって電話してるはず」
「いえ、決まったことですから」
家人に代わり、病歴など書類をサラサラと書く。



やがてのんびり当直女性医師がやって来た。
分厚い眼鏡にマスク姿。
私は医者です、という風情。
看護師と共に4人が救急病室に入る。

「ハイ、とりあえず採血、CT検査、点滴…」
来てくれたらもう安心。
任せるしかない。
医師はクールに冷静でなくっちゃ。

その間も「ウンウン」痛がっている。
こればかりはどうしようもない。
痛みは本人しかわからない。

わが生涯で一番の痛みは忘れない。
海辺で会社仲間と花火遊び。
手に持った打ち上げ花火が上に噴き出さない。
火の塊が突然、持っている左手に落ちた時だった。

とっさに砂浜を走って、海に飛び込んだ。
これがいけなかった。
因幡の白兎状態だ。

ズキンズキン、というのはまし。
痛みが断続的に来る。
だが、この時は脳天がひっくり返るほどの痛みが途切れない。
ズズズズーっと続いた。
悶絶気絶するほど。
火あぶりの刑ジャンヌ・ダルクなんて、ああ、凄い。

話がそれた。
戻そう。



ひょっとしたら心筋梗塞か?とも思った。
違った。
「腎臓結石」だった。

レントゲン画像をPCで見せてくれる。
「ね、これ!」
医師は楽しげに言う。
「フムフム」
座薬で痛みが和らいだ家人と一緒に見る。
体内の映像。
腎臓(と思しき所)を指し示し。
「この白いところ。わかります?」
「わかるワイ(心の中で)」
確かに白い影が点になって見える。



「うーん、4・1ミリぐらいかな。これが管をふさいで流れてない」
白いところにクリックしながら得意げ。
1センチ以上になると砕かないと排出しない。
そうなると、厄介だ、という。

昔、社の同僚が言っていたことを思い出した。
「そりゃあ、痛いのなんのって。その石が出ると、うそ見たいにスッキリやで」

たった4・1ミリの結石が大の大人を悶絶させる。
人生、どこでどうなり、何があるか、わからない。
では、結石を作らないようにするにはどうすればいいか。

3大方法は水分補給とカルシウム摂取と運動

結石はカルシウムの塊なのに、カルシウム摂取はおかしい。
そういう向きもあろう。
だが、医学は難しい。
結石はシュウ酸とカルシウムが結びついて出来る。
普通は便で排出される。
しかし、シュウ酸が多いと尿に染み出る。
積極的にとることでカルシウムはシュウ酸と結びついて、排便できる、ということだそうだ。
チュート半端はアカン。

洋食化されているとはいえ、日本人はまだまだ、肉類など動物性たんぱく質は不足している。

【結石】腎臓で形成されるカルシウムの塊。中年以降の男に多い。腎臓内にあるうちは痛みはない。降りて尿管で詰まると嘔吐や冷や汗が出るほどの激痛を生じる。大きさが1センチ以下
の結石は自然排出。治療は鎮痛薬、結石形成抑制薬などを投与。水分補給は最も大切。散歩、縄跳びなど軽い運動は効果的。結石が下降し膀胱の入り口までくると頻尿、残尿感など膀胱炎に似た症状になる。