つれづれ写真ノート

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キヤノン新製品発表

2012年09月17日 | カメラ

待望の廉価版フルサイズ機

フォトキナ直前の17日、キヤノンがやっと注目の新製品を発表しました。

  • エントリー向けの廉価版フルサイズ機 「EOS 6D」
  • コンパクトカメラ「PowerShot G15」
  • 高倍率コンパクトカメラ「SX50 HS」
  • コンパクトカメラS100の後継機「PowerShot S110」

このうち「EOS 6D」にとくに注目して、個人的に気になるスペックを見てみました(写真はEF24-105L レンズキット=フリー画像)。

スペックはキヤノンのHPより抜粋。

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6D・EF24-105L レンズキット 約2020万画素フルサイズCMOSセンサー DIGIC5+(プラス) EOS6D24105ISLK
  • 撮像素子 : 新開発の約2020万画素35mmフルサイズCMOSセンサー
  • 記録媒体  : SDメモリーカード、SDHCメモリーカード※、SDXCメモリーカード※(※UHS-Iカード対応 )
  • 常用ISO感度 : 100~25600(拡張ISO感度H1:51200 H2:102400)
  • 映像エンジン : DIGIC 5+
  • ファインダー : ペンタプリズム(フォーカシングスクリーン Eg-A II 標準装備、交換可能 )
  • ファインダー視野率 :  上下/左右とも約97%(アイポイント約21mm時)
  • 液晶モニター : ワイド3.0型(3:2)/約104万ドット
  • 低輝度限界 : -3EVを実現(※1)した新開発11点オートフォーカス
  • シャッター速度 :  1/4000~30秒
  • 連写 :  最高約4.5コマ/秒の連続撮影。静音撮影可能
  • Wi-Fi対応無線LAN機能とGPS機能を内蔵
  • 多重露出撮影機能
  • 手持ち夜景/マルチショットノイズ低減機能
  • フルハイビジョン動画機能
  • カメラ内RAW現像
  • 重さ 約680g(本体のみ)

      (※1)  中央測距点において。

このなかで、何が重要かといえば「重さ」なんですよね。

キヤノンのHPでは「世界最軽量フルサイズ」と強調しています。その通り、フルサイズ一眼の中では、この前に発表されたニコンD600を越えて、最も軽くなりました。

本体のみで680g。これはAPS-C機のEOS 60D(675g)とほぼ同じ。Kissシリーズ(Kiss X6iで520g)には及びませんが…(〝フルサイズKiss”まであと100g。そこまでは減量できなかったか…)。

ともあれ一眼カメラでは大変軽いほう。この開発努力は評価すべきだと思います。

 

キヤノン、ニコンを中心に、今どきの一眼カメラの重さを比較してみるとざっと以下の通り(本体のみ、重い順。すべての機種をリストアップしたわけではありません)。

キヤノン EOS -1Dx  1340g

ニコン D4  1180g

ニコン D800  900g

キヤノン EOS 5D MarkⅢ  860g

キヤノン EOS 7D  820g

ニコン D600  760g(新製品)

ソニー α99  733g(新製品)

ニコン D7000  690g

キヤノン EOS 6D    680g(新製品)

キヤノン EOS 60D  675g

キヤノン EOS Kiss X6i  520g

   …以下色々…

(ちなみに私が使っている EOS Kiss X4は475g。ここまで軽くしてほしかった!)

 

というわけで、軽いフルサイズ機を求めている人には朗報です。

 

 ◇画素数、連写は見劣り。高感度性能には期待

さて重さ以外の、肝心の性能は、といえば微妙です。

レベルからみて、ニコンD600との比較になるでしょうが、

画素数、連写速度、AF測距ポイント数、ファインダー視野率、記録媒体のスロット数ではニコンD600の方が勝っています。

一方、常用ISO感度の広さ、Wi-Fi対応無線LAN機能、GPS機能内蔵
はキヤノンの長所。

(9/23修正:多重露出撮影機能もキャノンEOS 6Dの長所としていましたが、ニコンD600でもできるという指摘があり、修正しました。そういえば、ニコンのカメラはもともと多重露出に対応していましたね。)

 

噂の段階から、キヤノンEOS 6Dの画素数、連写速度、AF測距ポイント数には「何かさえないな~」という印象がぬぐえませんでした。

ファインダー視野率は100%でなくていいし、記録媒体のダブルスロットも要りませんが、もう少し画素数と連写速度、AFでは頑張ってほしかったな、という感じです。この3点については古い5D MarkⅡとほぼ同じレベルではないでしょうか(といっても5D MarkⅡはプロに好評の高級機。本来こんな言い方をしてはいけないのですが…)。

安くする(20万円を切る)ためには、しようがなかったのかな~。

 

ただ、スペックを眺めていて、救いになる、いやそれ以上にすごいと思いなおしたのが「常用ISO感度100~25600」「低輝度限界-3EVを実現した新開発11点オートフォーカス」という項目。

常用ISO感度は、あの5D MarkⅢと同じ。これはDIGIC 5+と相まって高感度性能が期待できそうです。

また低輝度限界-3EVが、5D MarkⅢ(-2EV)や、ニコンD600(AF検出範囲-1 ~ +19 EV )も上回っています。

カメラ雑誌「デジタルカメラ・マガジン」(今年5月号)で5D MarkⅢの性能テストをしていました。従来機の5D MarkⅡ、5Dとの比較ですが、それによると『低輝度におけるAF撮影限界は、AFセンサーの性能ですべてが決まる。(中略)5D MarkⅢの-2EVのAF性能はすさまじく、ほかの2台(5D MarkⅡ、5D)が早々にリタイアするなかコツコツと動き続けた。』とあります。

-2EVは大変に暗い状況。さらに暗い-3EVとなると、たとえばISO100で「F2.8、シャッター速度1分」程度の露出になります。そんな暗がりでもAFが効くというのは、新開発のAFだからでしょうか。この辺、測距ポイント数だけではない、5D MarkⅢよりも高いAF性能が感じられて「案外、期待できるかも…」と思ったりします。

私の場合、暗い場所での撮影がけっこう多いので、ありがたいですね。近く体験会もあるでしょうから、実機に触れて確かめたいと思います。

 

超望遠コンパクト機も

コンパクトカメラの方は、それほど関心がありませんでしたが、キヤノン「SX50 HS」(海外発表)の50倍ズーム(35mm換算24-1200mm )という世界初の高倍率には驚きました。

これまでの高倍率モデルはニコンのCOOLPIX 510の42倍ズーム(同24-1000 mm)が最高だったと記憶しています。

センサーが小さいとはいえ1200mmとは驚くべき超望遠!。野鳥をはじめ野生動物、航空機撮影にはもってこい。デジスコなどを使わなくても、カワセミが楽に撮れるのでは~

ひょっとしたら、フォトキナでこれがキヤノンの一番のサプライズになるかも知れません。

 

 



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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
多重露出 (無名)
2012-09-22 08:08:46
通りすがりですが…

>多重露出撮影機能

D600でも可能なので、この点は6Dの長所って訳でもないです。

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