ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

白隠禅師の軟酥(なんそ)の法とは

2006-08-22 08:57:16 | 禅宗
 知人が送ってくれたコピーによれば、軟酥の法とは、先ず清い色、清浄な香りのする鶉の卵くらいの大きさの丸い仙人の薬が、頭の上に載っていると想像する。
その神仙の絶妙な働きを持つ仙薬が、バターなどが熱で溶けて柔らかくなり、頭上からゆっくりと下の方にたらりたらりと流れ始める様子を想像する。 つまり心の目で見、深く思うのである。
 次に、その仙薬が、頭の内外の隅々を潤すことを想像してみる。 次に両肩、両肘、乳、胸を静かに潤して流れることを想像する。 同時に、肺臓、肝臓、胃腸などの内臓、また、背骨、尾骨なども潤して、各部に染み渡るようにして下に流れていく状態を想像する。
 この想念の中では、心の一切の悩みー身体の一切の悩みも、その仙薬に溶けて消え去っていくのである。 この霊妙な仙薬は、身体の全てを潤していく。 最後に
足を温かく湿らせ,足の裏まで流れ下ることを、心の目で見るのである。
 以上のことを繰り返し繰り返し観想する。 更に、頭上から溶け落ちて全身にしみわたり、潤して流れ下った神仙の薬は次第に足元にたまり、下半身を温めることを心の目で見るのである。
 「夜船閑話」によれば、この秘法を怠らず修していけば、どんな難病でも必ず治り、高い徳を積むこともでき、必ず禅の道も修めることができるといいます。 その効験が現れるにあたっては、人によって早いか遅いかは当然あります。 ただ、それはこの法を修する人の真剣さの程度によるということもあります。
 この中で書いてないことで大切なことは、呼吸法を駆使しながら観想することです。 できれば、その呼吸法も逆腹式呼吸法であれば、もっと免疫力が高まり、西洋医学では治らないといわれている難病に対しても、効果があるものと思われます。 元々私達人間が(否全ての生き物が)お母さんのお腹のなかで感じながら育っていった気(宇宙のエネルギー)を、生まれ出た瞬間から気の呼吸から肺呼吸に代わるにつれ、次第に気の感覚から遠ざかってしまったに過ぎません。 よいことをイメージしながら呼吸法を駆使することによって、気の感覚を呼び覚ますことができるのです。 その事実を知ってしまえば、これから起きるであろうことは、ごく自然なことであって、神秘的なことでは決してないのです。


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