では、前回の続きです。
さて・・・
本当に食べたいものを出してくれるという噂が立つこの店のオーナーが、
双子の姉のオーダーしたメニューをテーブルので運んできました。
姉のこころの中:この店は、どれだけ、私を待たせているの???
まあ、いいわ。
さっさと食べて、この気が利かない店を出ましょ!!
店のオーナー :本当に、大変、お待たせしまいたしました。
当店自慢の自然栽培で取れたサラダと、
キノコのスパゲティ・ホワイトソース仕立てです。
サラダのドレッシングは、
ご注文いただきましたゴマドレッシングとなります。
姉のこころの中:わ~、私の食べたかった、
自然栽培で取れたサラダ&ゴマドレッシングと
ホワイトソースのキノコのスパゲティだわ!
これ、ほんと食べたかったのよね~
店のオーナー :以上でお揃いでしょうか?
姉 :ありがとっ!!
店のオーナー :では、ごゆっくりとご堪能くださいませ。
また、何かございましたら、いつでもお呼びくださいませ。
双子の姉は、
本当に食べたいメニューが目の前に届けられたことで、
それまでの一切のことを忘れて、
ただただ、料理を見入っていました。
そんな時、双子の妹が口を開きました。
妹 :ねえ、ねえ、お姉さん・・・
姉 :何なの!
ほんと美味しそうだから、さっさと食べましょう!!
妹 :ねえ~、お姉さんってば!
姉 :何なのよ!!
妹 :お姉さんが注文したメニューって・・・
それだったっけ???
姉 :えっ!!
姉のこころの中:そういえば・・・あっ!
私がオーダーした料理は、
かぼちゃのスープと魚介とキノコのホイル焼きと
パンだったはずだわ!!
妹 :お姉さんは、確か・・・
かぼちゃのスープと魚介とキノコのホイル焼きだったんじゃない?
姉 :それに、パンもよ!
どういうこと、これは!!
私がオーダーしたものじゃない料理が出てくるなんて・・・
いったい、どういうことなの?
姉のこころの中:あ~、本当は、この料理が食べたいのに・・・
何で、こんな事を言わなきゃいけないの、私ったら。。。
妹 :どこかのテーブルと間違って持ってきたのかもしれないから、
ちよっと、聞いてみるね。
すいませ~ん!
姉 :あっ!!
姉のこころの中:余計なことしなくていいのに~!!
呼ばなかったら、この料理、食べたのに。。。
ほんと、この子ったら、
まったく気が利かないんだから!!
店のオーナー :お待たせしました。
何か、ご用でも?
妹 :姉の料理が、
オーダーしたものとは違うのですが・・・
店のオーナー :はい、よく存じ上げております。
ただ、この店の「セールスポイント」は、ご存じのとおり・・・
本当に食べたい“ もの ” を出すことにあります。
これに関しましては、
この店が開店してからお越しいただきました
すべてのお客様のご希望通りのオーダーを承り、
ご希望通りのメニューを出させていただいています。
お客様(双子の妹)自身が、一番お分かりだとは思いますが、
目の前に届けさせていただいた、この料理は、
お客様が、本当に食べたいと感じられた料理だと存じあげます。
妹 :はい、その通りです♪
店のオーナー :当店のオーダーシステムは、
メニューを見ている時の、そのお客様のこころの中で、
「“ 幸せな気持ち ” を一番溢れさせたオーダー」を、
実際の目の前に届けさせていただくようになっています。
お客様(双子の妹)も、そうだったのでは?
妹 :はい♪
今日のために、何日も前から楽しみにしていた料理ですもの!!
姉のこころの中:さっきから、黙って聞いてると・・・
この私に、いったい、何が言いたいというの?
その時、双子の妹が、姉に聞いてみました。。
妹 :ということは・・・
お姉さんは、この料理が・・・一番食べたかった?
ということなの???
このあと、どうなったのか???
続きは、また次回。