- For You
- Friend in Love
- Never Gonna let You Go
- Can't Hide Love
- Betcha by Golly Wow
- More Than Fascination
- Got You Where I Want You
- With a Touch
- What is This
- A Love So Right
非常に有名な1は、印象的なギターの前奏とペイジスのとろけるようなコーラスが絶品です。とにかくAOR史に残る大名曲と言えるでしょう。
2・3はいずれも正統派バラードで、2はジョニー・マティスとのデュエット。3は後にセルジオ・メンデスが大ヒットさせるキャッチーな1曲です。
4・5はソウル・クラシックが並びます。特筆すべきは4です。この曲はご存知アース・ウインド&ファイアーのヒット曲で、あのJ・P・モーガンもカバーしている有名曲ですが、個人的にはこのディオンヌ版が一番好きです。
ボーカルと女性コーラスそしてホーンセクションが白熱の掛け合いを演じ、ただならぬド迫力を感じますネー!
5はスタイリスティックスが72年に大ヒットさせた曲だそうです。素直なやさしい名曲です。
6・7と軽快なポップス調の曲が続きます。
6はトム・スノウの作でメリサ・マンチェスターも「I don't care what the people say」という曲名で83年に発表しています。
7が結構お勧めです。2と同じくジョニー・マティスとのデュエットですが、二人が実にのびのび歌っている感じがいいです。特に後半のサビのリフレイン部が熱いです!
もう一つのお勧めは8です。実はコレ、スティービー・ワンダーの作品です。そう言われてみると、何とも不思議なコード進行と独特な味がスティービーしてますね!
終盤の8・9もなかなかのバラードに仕上がっていて、しっとり締められている感じがします。
決して「華麗」とは言えず、どちらかといえばクセのある彼女の声ですが、アレンジの素晴らしさ、曲の素晴らしさがそのクサみを見事に消し去り、美麗なアルバムに仕上げられています。
こうして改めて聴きなおしてみますと、古今の曲をうまーくバランスさせた構成もいいです。あまりAOR・AORしていなく、真正面から大物シンガーに取り組んだポップス史上の隠れた名盤という評価があってもいいかもしれません。