早朝6時に家を出て、普通列車を乗り継いでJR信越本線の終点駅となる横川へ、
横川駅には9時15分に到着。
駅前で、昼食としておぎの屋の「峠の釜めし」を仕入れるが、リュックに入れると
ずっしりと重くなった。
9時30分横川駅を出発、駅に隣接する「鉄道文化むら」は定休日、従業員が
相当年代物と思われる展示車両の整備を行っていた。
廃線跡を歩き始めると民家は皆無で、歩道脇や電柱の上を野猿が走り回っている。
近くに寄っても逃げることもなく、じっとこちらを見ている。
40分ほど歩いた所にレンガ造りのおしゃれな建物が2棟建っている。
旧丸山変電所と蓄電池棟だ、碓氷峠超えは通常の機関車で登ることが出来ず、
線路に施設した櫛歯レールと歯車車輪を嚙合わせる「アプト式」を採用した電気
機関車を採用しており、直流電流と大量の電力の供給が必要だった。
ここから後ろを眺めると2Km近くの直線歩道、歩道脇には鉄道文化むらから
トロッコ列車が走る線路が敷かれているが本日は休業日。
駅から1時間/3Kmで天然温泉施設「峠の湯」に到着、ここまではトロッコ列車で
来ることが出来が、チケットは文化村とセット料金となっている。
ここで小休止。帰りには温泉に入って疲れを癒す予定。
ここから本格的な峠越えの廃線跡ウォークとなる。
最長550mもあるトンネル、100m近くの橋と、長短それぞれ10個ほどある。
トンネルに入ると汗が急に引くほど冷たい風が吹いている。
中でも、めがね橋は有名で、紅葉の頃には俄かカメラマンで渋滞するそうだ。
トンネルにしても、橋にしてもレンガ造りで、細部まで美的感覚があり、
芸術品と言っても良いと思う。
特に、めがね橋は上からではなく、階段を下りて、下から眺めることがお勧めだ。
この、めがね橋から上流を見ると、架線が敷かれた鉄橋が見える。
新幹線が通じて廃線になった信越新線で、軽井沢方面への信越本線が廃止され、
現在は横川駅・軽井沢駅間はJRバスが運行されています。
これも時代の流れとはいえ、明治の時代に200万円も費やして、ドイツから技術者まで
呼び寄せてアプト式を採用した単線の旧信越本線、強力モータが開発されて複線の新信越
本線も、それぞれ50年も使われずに廃線となった。
廃線ウォークの終着点「熊ノ平」駅に立つと、トンネルの口が3つ空いている。
一番左が旧信越本線、真ん中が新信越本線の軽井沢方面の下り線、右が軽井沢から
横川方面への上り線となっていた。
ここまでは、6.5Km、2時間30分の碓氷峠廃線跡ハイキングだったが、ハイキングに
しては少しきつかった。
下りは快調で、峠の湯までは1時間、ここで1時間の温泉湯浴みで足の疲れを取って
15時15分に横川駅に帰ってきた。
15時58分の列車に乗って、家に帰ってきたのが18時だった。
朝6時に家を出て、14時間の青春18きっぷの旅は、22,663歩、約20Km
と、少し歩きすぎた日帰り旅だった。
青春18きっぷは、後1枚残っているが使用期限は4月10日まで、さて私一人で
どこに行くか思案中だ。