「バンクーバーの朝日」

～明日も見えない異国の地で、そのチームは希望になった～

２０１４年　　　日本映画　　　（2014．12.20公開）
配給：東宝　　　　　　　上映時間：2時間13分
監督：石井裕也
脚本：奥寺佐渡子
美術：原田満生
音楽：渡邉崇
VFXスーパーバイザー： 西尾健太郎
出演：妻夫木聡／亀梨和也／勝地涼／上地雄輔／池松壮亮／高畑充希
　　　　宮崎あおい／貫地谷しほり／ユースケ・サンタマリア／本上まなみ
　　　　田口トモロヲ／徳井優／大杉漣／鶴見辰吾 ／光石研／石田えり／佐藤浩市

＜見どころ＞
1900年代初頭のカナダに暮らす日系人が、過酷な環境にあえぎながらも野球チームを結成、
戦術やひたむきさでやがて白人に認められていくさまを実話を基に描くドラマ。
メガホンを取るのは『舟を編む』『ぼくたちの家族』などの石井裕也。製材所で肉体労働に就く
野球チームのキャプテンを妻夫木聡が演じるほか、チームのメンバーに亀梨和也、勝地涼、
上地雄輔、池松壮亮、主人公の父親に佐藤浩市など豪華キャストが集結する。体格で勝る
カナダ人を相手に、力ではなく技術で立ち向かっていく彼らの姿に爽やかな感動を覚える。

＜ストーリー＞
1900年代初めのカナダ・バンクーバー。貧しい日本から新天地を目指してカナダにやって
来た日本人たちは、想像を絶する激しい肉体労働や貧しさに加え、差別にも苦しんでいた。
製材所で働くレジー笠原（妻夫木聡）やケイ北本（勝地涼）、漁業に携わるロイ永西（亀梨和也）
らは野球チーム「バンクーバー朝日」に所属し、最初は白人チームにばかにされながらも、
次第に現地の人々にも認められていく。

＜感想＞
戦前のカナダに、日系人野球チーム「朝日」というチームが存在していたのを
この映画を観て初めて知りました。


バンクーバーへ移住した日本人がこんなにいたなんて 全く知らなかったです。

 
負けっぱなしの「朝日」が、小柄な体を活かした頭脳プレーで勝利するようになってから
周囲の目がすこしずつ変わり、現地の日本人たちが喜ぶ様子はちょっとウルっときましたね。
中でも、エミーを演じた高畑充希さんが歌う「TAKE ME OUT TO THE BALLGAME」の
シーンは、胸が熱くなりました。

バンクーバーの街並みは、栃木県足利市に巨大なセットを作って撮影されたそうですね。
当時の建物や町の雰囲気がよく再現されていたと思いました。

お話は、なかなか感動的でしたが、ちょっと淡々としていたような印象を受けました。
有名な俳優さんを多く起用していたし、セットもものすごくお金をかけていることだし
もう少し、エンターテイメントに仕上げても良かったんじゃないのかなぁ？と個人的に感じました。

最後、メンバーのおひとりの現在のお姿が写りましたが、どなただったんだろう？
その補足も欲しかったです。

海の向こうで、日本人が頑張っていた話を知れたのも勉強になりましたが
結局、第二次世界大戦の渦に飲まれて、野球はおろか生活も出来なくなり強制収容所送りに
なってしまったというのも、この映画ではじめて知りました。 改めて、戦争の怖さを感じました。

それにしても、宮崎あおいちゃん・貫知谷しほりさん、本上まなみさんは出た意味
あったのだろうか・・・・・？

点数：７点　　（１０点中）