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正論は正しい、だが正論を武器にするのは正しくない。

2015-11-27 | ほんとうのところは
ある人の問いで、その言葉は、小説の図書館戦争(P126)にあるようだ。
それは、「正論は正しい、だが正論を武器にする奴は正しくない」ということばである。

それが、ネット検索でヒットする。
映画の台詞として騒がれているらしい。

正論には、正しい使い方と、間違った使い方がある、ということです、と回答する人もいる。
どれも興味深い分析である。

正論である限り、使い方の正しさは、とくに、いうことではないから、正論は正しいとの言い回しも、首をひねってよさそうだ。
が、正論を武器にするというたとえにも、考えてみると、それは武器にはならないでしょ、と、突っ込みたくなるようなことだ。

まあ、言うなら、正論は正論だ、とか、それは正論である、使い方を間違えると正論であったとするものも正論ではなくなる、というようなことか。
意味に大差があるわけではないから、正論と異論とがあるということだ。

不正論とでもしたくなるが、その語は熟さない。
正論に異論がある、異議を挟むということである。

道理にかなった正しい意見や議論を言い続けると、それを受けた側は、その論理にくみすることを余儀なくさせられるので、言い続けることの相手側の不正を、その論法に見出そうとする。

相手を思いやれ、相手の言うことも理解しろ、というたぐいである。
正論について、かく、言い続けることが、正論を武器にしている、ということだろう。




http://eiga.com/movie/77331/review/0480182/
図書館戦争
劇場公開日 2013年4月27日

映画「図書館戦争」(佐藤信介監督)から。
図書に関する想いは、ここでは書ききれないほどあるので、
この物語の設定についての是非は、コメントできない。(汗)
内容とは関係ないかもしれないが、この台詞にグッときた。

「正論は正しい、だが正論を武器にするのは正しくない、
お前が使っているのは、いったいどっちだ」
この場面は、作品内だけでなく、私たち仕事でも同じことが言えるから、
ちょっと長くなるが、メモしたのでご紹介。

手塚「1冊に何分かかってんだ。一緒に仕事しているこっちの身にもなれ」
笠原「ごめんね、もう一度、探してくるから」
手塚「だめですね、あいつ。あれならいない方がマシです」
堂上「手塚、お前は優秀な人間だ。だが、自分のレベルに達しないやつを
切り捨てていったら、最終的に何人残る?」
手塚「お言葉ですが、自分が優秀に見えるのであれば、
それは努力しているからです。笠原のような人間は、怠惰としかみえません」
堂上「正論だな。だが、お前は笠原にどうして欲しいんだ。
辞めさせたいのか、それともおまえの方が優秀だと誉めて欲しいのか。
正論は正しい、だが正論を武器にするのは正しくない。

お前が使っているのは、いったいどっちだ」

一緒に仕事をしている人に対して、自分が迷惑をかけていることは、
なかなか思うように出来ない、本人が一番知っている。
それを、ちょっとばかり仕事が出来る人間が責めたところで、何も解決しない。
そんなところがお前の欠けているところだ、と諭したのかもしれない。
このシーン、けっこう私の中ではお気に入りかも・・。
shimoさん / 2014年1月11日 / PCから投稿

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