A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

非常階段/BiS/戸川純/QP-CRAZY/水中、それは苦しいetc.@四谷OUTBREAK! 2013.11.16(sat)

2013年11月18日 00時15分15秒 | 素晴らしき変態音楽


自家発電 vol.02
「酒と動物」 -Let’s get animal-


≪第一部 ライブ≫ OPEN 14:00 / START 14:30
非常階段、BiS、QP-CRAZY、L.L. COOL J太郎、いずこねこ、おいおい教教祖 DJ:オッチー
Special Guest Live:非常階段 feat.戸川純

≪第二部 ライブ&トークショウ≫ OPEN 19:30 / START 20:00
水中、それは苦しい、みどり〇みき、DJ:オッチー
☆BiS階段トーク:非常階段、BiS、戸川純
☆センベロトーク:玉袋筋太郎、清野とおる、(株) 宮崎本店 東京支店 伊藤盛男……女将:谷桃子

カオス・イベント「自家発電」の2012年11月18日Vol.00、2013年6月8日Vol.01「保健体育」に続く第3回目。元々はCD不況を憂慮したCDディストリビューターが、何か画期的なことで音楽業界を盛り上げようと企画したイベントである。ロック/ハードコア/ノイズ/お笑い/演芸等異種ジャンル混合のコンセプトは、BiS階段という世界に只ひとつの果実を産み落とした。会場のOUTREAK!はキャパ200人程度だが、それを遥かに超えた影響力を持ち、青森「夏の魔物」、京都「ボロフェスタ」と並ぶ新世代音楽アミューズメントといえる。前回はボカロメインだったが、今回は再度モノホンアイドルが出演、さらに元祖サブカル・アイドル戸川純が参加する「ネ申イベ」になった。チケットは早々にSold Out。会場を埋めた若者はBiS-Tシャツが多いが、何処Tやマル殺Tやマル非Tも混在。

≪第一部 ライブ≫

おいおい教教祖


エスパー伊藤の開会宣言に続き登場したのは笑いの宗教おいおい教教祖。WHAHA本舗の団員・元氣安の覆面プロジェクト。大真面目に繰り出すダメダメなお祓い儀式にシュールな笑いが起る。空手バカボンのバカボン教を思い出した。




いずこねこ


現代音楽とアイドルポップを融合するエレクトロキャットは、初音階段と2マンしたり、バンド編成でワンマンしたり、順調に活躍中。浮遊感あるサウンドと激しいステージングのミスマッチの妙はアイドルファンじゃなくても必見。11/27ニューEP「last summer EP」リリース。




QP-CRAZY


殺害塩化ビニール主宰のバカ社長は3連続出演。ここの所スターリンがマイブームなので、QP-CRAZYのストレートエッジなハードコアが心に刺さる。火炎放射は無かったが、爆竹を仕込んだビニール製抱き人形(Dutch Wife)を客席に投げ込む暴挙に出た。




L.L. COOL J太郎


徹夜で運転して四「国」から四「谷」へ直帰したJ太郎の口パクヒップホップショー。某人気アイドルグループの苦労を身を以て実践する姿は涙を誘う訳もなく、秋風のように湿り気のある苦笑の嵐がさざめいた。タイムキーピングの心遣いに感謝。




BiS


1年前とはメンバーの2/3が入れ替わった新生アイドル研究会。今月から加わったコショージメグミ(メグモン)は危なっかしいボーカルを含め最上もがに似ているが、内蔵白セーラー服を纏う「非あいどる組」BiSの中で初々しいヴァージニティを発揮し、度重なるメンバーチェンジに心が離れかけた筆者の心を繋ぎ留めてくれた。ラスト2曲はマル非が加わりBiS階段に蛹化し、生肉&避妊具&新規ビニ形を放擲。




非常階段


BiS階段から非常階段へと羽化。冒頭でBiSのファーストサマーウイカがドラム、ヒラノノゾミがエレクトロニクス(仮)で参加し、アイドル転じてノイジシャンへの成り上がり(下がり)の予兆を見せた。ふたりが掃けた後、ドラムレスのコア・トリオのマル非ではJUNKOが絶対的センターとして君臨し、女帝の如く男子二名を睨みつけての怪艶を魅せる。間もなくソロ集大成2CDをリリースする自信に満ちたパフォーマンスは圧巻。第二部のトークでは、非常階段の「ヴォーカル担当」と自己紹介。はにかみの裏に崇光な自意識が輝くのを見逃さなかった。




●非常階段 feat.戸川純


世紀の共演「好き好き大好き」ノイズ・ヴァージョン。80年代にお互い意識していたハズだが、運命の歯車が噛み合わず出会いが適わなかった二大カルトフィギュアが30余年後、四谷の地で初邂逅。この歴史的出会いを生んだ本イベントの功績はLEVEL3以上。再帰に賭ける戸川の想いは第二部で訥々と語られた。




≪第二部 ライブ&トークショウ≫

●BiS階段トーク:非常階段、BiS、戸川純


BiS階段は自家発電の為のプロジェクトだった。それが一回限りの花火に終わらず継続し、戸川純「好き好き大好き」のカヴァーを経て、電撃ネットワークとの電撃BiS階段(夏の魔物)やソウル・フラワー・ユニオンとのソウル・フラワーBiS階段(ボロフェスタ)、さらに来年の原爆BiS階段へと発展することになった要因は人と人の縁だった。BiSのテンテンコが敬愛する戸川純とステージを共にする奇蹟もご縁の賜物。「頑張れば必ず実現する」とは気休めに使われがちなフレーズだが、この日この時この場を共有する者にとっては紛れも無い真実。個人的に最大の収穫は戸川純と下山(gezan)の2マンライヴ情報。縁結びの赤い糸が思わぬところに繋がっていた。戸川がしみじみ語るように80年代に没個性の象徴だったセーラー服と三つ編みが30年後に個性の証へと変化した事実に年月による文化変遷の冷酷さを実感。

水中、それは苦しい


アコギ&ヴァイオリン&ドラムのトリオ。名前は昔から知っていたが、観るのも聴くのも初めて。普通過ぎるルックスと物腰柔らかい口調に油断していたら、凄まじい前のめりパンクに圧倒された。ギャグ連発の歌詞をマシンガンのように吐き出すヴォーカルとサディスティックなヴァオリンとドラムの醒めた視線が恐ろしい。思い出すのはチューニングの歓び。




●センベロトーク:玉袋筋太郎、清野とおる、(株)宮崎本店 東京支店 伊藤盛男……女将:谷桃子


スナック・タレント玉袋と赤羽評論家清野を中心にした飲みネタトーク。今回のイベントのスポンサーが酒蔵だったことを改めて知る。酒を辞めて久しいが、飲ん兵衛の喜びは覚えている。ノイズ界の酒呑童子美川が参加しなかったのが不思議。

みどり〇みき


トリは平成演歌歌手みどり〇みき。足立区のレディ・ガガと呼ばれるベテラン・シンガーである。懲りまくったヘアメイクと衣装、常に絶やさぬ笑顔はまさにアイドルの原点。酒が回る程に色香に溺れる高齢者のチューニングネタ。お集りのナウいヤングも魅力に惑わされ大喝采、アンコールに引き摺り出した。




次回は2014年6月開催予定。汚れてもいい服装で来るよう指示があった。

自家発電
チューニングしてから
いらっしゃい

ヲタク祭(ota-kusai)が続いたので、次回は女子の動員増を図っていただきたい。



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