喫茶去

徒然に、日々の生活を書き留めたいと思います。喫茶去、まあ、お茶でも飲んで、のんびりしていって。

陶庵夢憶

2018-09-15 | 文学の中に香るお茶

天上一夜好月        
與得火候一杯好茶
只可供一刻受用
其実珍惜之不尽也
 
    張岱著「陶庵夢憶」抜粋

天上一夜の好き月と、
火加減を得た一杯の好き茶
一刻の享受に供せられるだけでは、
惜しんでも足りぬ。

    松枝茂夫訳(岩波文庫)

「張岱は明末清初の文人・史家,号は陶庵.明朝瓦解までの前半生、
およそこの世にある美しきもの、楽しきもの、
愛すべきものはこれをとことん貪って飽くことを知らなかった。
窮迫の後年、若き日の美しかりし夢を追憶して成ったのが
この一書であって、江南の飲食・風習・人物・自然・奇譚などを
無類の筆致で書きとめている。」
と、岩波書店のこの本の紹介。

紹興酒で有名な浙江省紹興府山陰県の出身らしい。

「陶庵夢憶」を読んで抜粋したわけではなく、
金木犀で紹介した、



この本から。

しかし、「日本の文化について語ろうとすれば、
この本を抜きにしては何も語れない」と、
https://sumus2013.exblog.jp/25624930/
この方のブログに紹介してあり、
興味津々、読んでみたくなった。

           

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茶事礼讃

2017-03-08 | 文学の中に香るお茶

文学の中に香るお茶の事を書いた本。


自分の飲むお茶を缶に入れて持ち歩くという
草野心平の「旅とお茶」というエッセイをもとに書かれた文章で、

   るるり。
     りりり。
   るるり。
     りりり。
   るるり。
     りりり。
   るるり。
   るるり。
     りりり。
   るるり。
   るるり。
   るるり。
     りりり。

「おれも眠ろう」というこの詩や、
「る」の文字を29個一行に連ねた、

るるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる

「春殖」という、蛙のたまごがつらなっているところらしいが、
これらの詩が有名だと、草野心平のことを紹介していて、
茶事礼讃の本なのに、この詩が印象に残った。

しかし、文学の中にこんなにも沢山、
喫茶シーンやユニークな茶論があったなんて、
今まで本を読んでいて気にも留めなかった。
お茶にチョッと興味のある私、
これから注意して本読もう・・・・・・・・と思った。

この本、松尾流の茶道の文化誌に連載された
文章をまとめたものらしいが、
書かれた小塩卓哉さん、
早大の教育学部を出られて、歌人でいらっしゃって、
お茶とは無縁のようだけど、
茶道の文化誌だからお茶の事はあたりまえかもしれないけど、
連載する以前からお茶に対して感心がなければ
9年にも及ぶ連載は出来なかったんじゃないかと。
そのところ、どうなんだろうと、興味がある。

あとがきで
茶道の精神、お茶の心に辿りつける機縁にと書いておられ、
まがりなりにもお茶を勉強している私、
お茶の精神、お茶の心とは程遠いなと反省した。





コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする