本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

ボンボン安倍の外交デビュー♪

2006-07-13 11:15:21 | 政治
*ボンボン安倍の「外交デビュー♪」は見事大失敗に終わったようだ。早くも「外務省の失態」を言い出す向きもあるようだが、それを言うなら「安倍の失態」と言うのが正確である。
 幼児の公園デビューのようなわけには行かなかった。
 自民党内からも「功をあせった」と揶揄されているお粗末ぶりだ。

*端的に言ってしまえば「頭が悪い」のである。
 様々な国がそれぞれ多種多様な思惑をもって国際舞台に登場して来ているという基本的なことがわかっていない。仮に自分にとってその主張が正論であったとしても、それを聞く側がそのまま率直に受け止めてくれる保証など露ほどもないのである。

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*「棋は対話なり」という囲碁の言葉がある。「手談」とも言う。
 一局の碁を打つに際して、自分に戦略・戦術・駆け引きetc.があるように相手も同様に相手なりの方法論を持って勝負に臨んで来るわけだから、余程の実力差でもない限り自分の言い分だけ通すわけには行かない。場合によっては相手の言い分も通してやらないと自分の主張も通らない。
 交互に打つ一手一手で「対話」を交わしながら闘いは進められて行くものなのである。

「私の方にも段取りがあって、こういう手を選びましたが、お宅はどうなさるおつもりですか?」
「ははぁ、そう来ましたか・・それじゃあ、私は取敢えず・・」
「・・ええっ!取敢えずって、あーた、そんな手は私の想定外だし、ちょっと、待って下さいよ・・!」
「待ったなんて、おほほ、そんなとんでもない! やなこった。ぷいぷい・・」

(↑これは必ずしも実際にそういう会話を交わすという意味ではありません。あくまで腹の探り合いですから。w)

*或いは将棋の故原田九段の「三手の読み」という言葉はどうか?

1.自分がこう行く。
2.すると、相手は(恐らく)こう来る。
3.そうしたら、自分はこう行こう。

 これが即ち「三手の読み」である。
 これが最初から最後まで正確にしかも完璧に最善手で遂行出来たなら羽生さんにだって勝てる筈だけど(!)みんなそんなことはとても出来ない。w

 弱い人が負けるのは「勝手読み」と言って自分に都合のいい展開しか想定していない(出来ない)からである。安倍の場合もこれだろう。「違う」と言うなら安倍は今回何の成算も無く勝手に大博打を打ったことになる。そんなのもっとヤバイぜ♪
 最初日本案は13vs2で圧勝の雰囲気だったが、中露を初め各国が本気で取り組みを開始したら、なんたることか、元々単なる「行け行けどんどん」に過ぎなかった日本案は瞬く間に支持を失い、後ろ盾の筈のアメリカにまでつれない素振をされている。

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*将棋の故大山名人が駆使したと言われる「様子見の一手」という高等戦術もある。
 「攻めるでなし、受けるでもなし、もしかしたら一回休みの緩手かも知れないな・・」と判断を狂わされ動揺した相手が自分で勝手にころんでしまったのである。
 囲碁でも「コンピューター」と呼ばれた石田九段の全盛期には、一見何を狙いとしているのか判然としない茫漠とした一手が屡打たれた。

 どちらも闘いの現状を精密に分析した上で、「相手の出方を確認し手の内を見てから動いた方がより有利に闘い得る」という読みが前提としてあった。

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*まるで「真珠湾攻撃」のように先手必勝で突破口を求めた安倍だが、中露も英仏も、或いは他の非常任理事国もみんな、当初は慎重に「様子見」をして各国の出方を窺っていたことが歴然とした今となっては、孤立しているのはむしろ日本一国かも知れない。要するにアメリカを筆頭に、他国はみんな「喧嘩慣れ」していて、安倍の如き「世間知らず」ではなかったわけである。

*昨日の報道ステーションでは小沢さんが北の「ソフトランディング」を強調していた。「制裁決議」も「敵ミサイル基地攻撃」もそうだが、その結果として「ソフトランディング」を想定したシナリオが用意されているのかどうか、甚だ疑問である。
 「あとは野となれ山となれ」では政治ではない。

 麻生外相にしろ安倍にしろ、その辺のチンピラ右翼同然の思慮しかないのは困ったもので駄目な連中である。将棋でも勉強したらどうかと思う。



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