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つれづれの記

日々の生活での印象

家人(かじん)と家内と妻

2012年04月30日 11時41分58秒 | 日記

2012年4月30日(月)  家人(かじん)と家内と妻

 

 

  これまで、当ブログの記事の中で、我が妻を指す時は、“家人”と表し、料理に関することや、園芸・草花に関する事、等々で、何度も使って来ている。

先日、当ブログの下記の旅行記事

    春の南伊豆の旅―雛のつるし飾り (2012/3/8)

    春の南伊豆の旅―河津桜     (2012/3/21)

    春の南伊豆の旅―千人風呂で   (2012/3/24)

    春の南伊豆の旅―食の楽しみ   (2012/3/27)

のコピーを、旅行を共にした知人仲間に上げたのだが、ある知人は、その記事を、奥さんにも見せたようだ。その結果、知人の奥さんは、記事の中の、家人という表現が、大変気になり、家人という言い方が、下僕の様に低く見られている、という印象を受けたという。

   後日、知人に会った時に、この事を知らされ、大いに慌てた。上記の記事の中には、この表現が、数回出て来るのだ。 自分としては、二人暮らしの我が妻の事を、むしろ親しみを込めて、多少控え目に、家人(かじん)と表現した積りでいたからである。

 

  ここで、権威ある国語辞典と言われる 「広辞苑」を引いて見ると、

    かじん 家人 a 家の内の人 妻子眷族

               b 家臣 けにん

とある。即ち、この言葉の aでは、妻だけでなく、同じ屋根の下で暮らしている、親や、子供等も含んだ表現、ということだ。

 

  一方、同じ漢字の「家人」は、上の bにもあるように、“けにん”とも読み、歴史的な使い方だが、同辞書には

   けにん 家人 a諸子隷属の

                        b将軍譜代の臣

などと、可なり悪い、臣下以下のイメージがあり、最後にある

                        c家に使える従者

は、妻を含めてはいないようだが、可なり低い身分となる。

 

  更に、同じ漢字で、読み方が異なる “いえびと”もあり

    いえびと 家人 a一家内の人 家族

                b家に仕える人 けにん

                c家に出入りする人

との、意味となるようで、aでは、家族全員を指している。

 

  このように、「家人」と言う言葉には、歴史的な古い使い方のイメージがあると共に、低い身分を指す意味と混同されかねない、厄介な紛らわしさがあり、元々、妻だけでなく、家族全体を指すものであるため、妻を指すものとしては、男女同権の現代には、相応しくない表現になるといえよう。

ブログの記事の中では、読み方を、はっきりと、“かじん”と言っていなかったことも、不味かったようだ。

知人の奥さんが、仮に、けにん と読んだのだとしたら、可なり悪い印象を受けたのではないか。

 

  英語では、言うまでも無く、

   1人称の自分は   I

      2人称の相手は   You

と、男女の別は無く、基本的に一通りだけで、

      3人称で呼ぶ時も  He She

と、単純なのだが、日本語の場合は、色んな表現があり、可なり複雑だ。

 

 ここで、今回話題の“夫婦関係”だけに絞った上で、日本語では、どのような呼び方や、表し方があるか、少しく調べ、概略、整理してみた。以下で、●●は姓、○○は名である。

 

A夫婦2人だけの時の会話で

   □1人称:自分を指す時 a 

                       男  おれ わし 僕 ○○ こっち  

           女  わたし あたし ○○ うち  

  □2人称:相手を指す(呼ぶ)時 b

           男→女  おまえ 君 ○○ ○チャン そっち

           女→男  あなた あんた ○○ ○さん そっち

B第3者のいる面前での夫婦の会話で

 □1人称:自分を指す時 a とほぼ同じ  

  □2人称:相手を指す(呼ぶ)時 b とかなり同じ

           男→女  おまえ 君 ○○                   

           女→男  あなた あんた ○○ ○さん 

        子供の前で

                      男→女  ママ おかあさん

           女→男  パパ おとうさん 

           相手を第3者に紹介する時など c (フォーマルな表現)

           男→女  家内 妻 女房 (愚妻は、今や死語)

                   つれあい 嫁(関西など)

                   ○○、この人の夫、

           女→男  主人 夫 亭主 内の人 

                   つれあい

                   ○○、この人の妻 

       親しい友人の前等で紹介する時 d (くだけた言い方)

           男→女  恋女房 ワイフ   

           女→男  ダンナ ハズ ダーリン 宿六    

                                                                                                                 

                                

C第3者との会話で、面前に居ない相手を指す時や、言葉でなく、文章で、相手を指す時は、

   □第3人称:上述の、相手を第3者に紹介する時などc、親しい友人の前等で紹介する時d と同じような表現になる。

 

D夫婦関係にある、他のカップルの、一方を指す時は、敬称が使われるのが普通である。

  □2人称、3人称の場合とも:

    男性を指す時  ご主人 御亭主 旦那様

    女性を指す時  御夫人(●●夫人) 奥様 お内儀 

 

E婚姻届等の住民登録で、戸籍上での、フォーマルな婚姻関係を表す時は

    夫  ●● ○○

    妻  ●● ○○

としている。夫、妻という言い方は、一種の、役割に対する呼称と言えるであろうか。

 

  前置きで、あれこれ長談義が続いたが、それでは、これから先、自分の場合はどうするか、が重要だ。家人という表現は、妻だけを特定しない上、知人の奥さんの様な受け取り方もあるので、止める事としたい。

一方、その代わりとして、妻や、女房とするのは、自分には、やや、ストレート過ぎる感じなので、今後は、家内 にしよう、と思った。

  再び「広辞苑」によれば、  

    かない 家内 a 一家の内

                        b 家族

                        c 自分の妻  

とあり、cで、妻を特定する意もあるので、丁度いい感じの言葉のようだ。 

 

 この案について、我が“家内”に聞いた所、記事の中での表現は、余り気にしていない、という返事だったが、面白い提案をしてくれた。 ワイフの後に、妻の名のイニシャルを入れて、「ワイフK」がいい、というのだ。

  似たような、家内+Kの、家内Kだと、家内という伝統的な言葉と、Kというアルファベット文字の語感が揃わない感じがあるが、ワイフ+Kの、ワイフKだと、現代的な軽い感じで、スマートさもある。 

  と言うことで、提案を採用し、今後の記事では、この表現を使っていくことにしたいと思っている。

 

  余談だが、遠い昔、自分たちが結婚した時、TPOに応じ、お互いをどう呼ぶかについて、二人で話し合ったことがある。

      1、二人だけの時に相手を何と呼ぶか

      2、親の前や、第三者の前で、相手を何と呼ぶか

      3、生まれて来る子供の前で相手を何と呼ぶか

これらの詳細については、今や記憶が定かではないので、差し控えるが、やはり、最も言いずらく、苦労したのは、2の場合である。  


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