・コメントを頂いた場合、掲載するか否か、お返事するかは、
よねの気まぐれと思ってください。
・基本的には、「議論はしない」とお考えください。
・よねは、亡くなられた方、ご遺族、K医師は
全て被害者であるという立場です。
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その1
【福島県立大野病院の産婦死亡事例】
この事例をイメージするため、あるブログを見て頂きましょう。
(引用開始)
昨日のお産です。
2日前に破水して、なかなか進まなかった「難産」です。
何とかお産になりましたが、3800gと大きめの赤ちゃんでした。
このようなお産にありがちなのですが、子宮の筋肉が疲労して
伸び切ってしまい、陣痛がしっかりと行き渡りません。
だから、分娩後にも子宮が収縮できず、弛緩出血を起こします。
その上、胎盤が出ません。
癒着胎盤です。
胎盤は、出る前に「剥離出血」と言って
水道の蛇口をひねったようにザーーーッと出血するのですが、
剥離出血もあって、胎盤のほとんどがはがれているのに、
一部が子宮壁にくっついたままです。
でも、胎盤が出ないと子宮は収縮しませんから、
胎盤を出そうと思って、子宮壁と胎盤の間に
めりめり、めりめり、と、ちょっとずつ指を入れました。
上腕の中ほどまで、産道から子宮内に入ります。
でもでも、指が胎盤と子宮壁の間に入りません、硬くて硬くて。
その間も、出血は容赦なく続いています。
点滴をめいっぱいの速度で落としながら、考えます。
「頑張って剥がすか、諦めて子宮全摘するか」。
でも、子宮全摘を準備している間にも、ものすごい量出血します。
年末のこの時期ですから、輸血だって間に合うかどうかわかりません。
咄嗟の判断で、福島県では「禁忌」のクーパー、使いました。
クーパーとは、手のひらサイズの手術用はさみです。
胎盤と子宮壁の間に、指は入らなくても
クーパーの先なら、入ります。
左手は、中指の先よりクーパーの先端がちょっと出るくらいに握って、右手は子宮底をぐっとおさえ、
左右の手で子宮壁と胎盤の厚みを感じながら
ゴリゴリと胎盤を剥がしにかかりました。
逮捕とか裁判とか、頭に浮かびますが、
それよりこの産婦さん死なすわけ、いきません。
取れました、胎盤。
こわかった・・・
(引用終了)
この先生はコメント欄でこのように述べられています。
【産科医療の現場で、咄嗟の判断を要するような場面では
結果の良否は、本当に紙一重です。
産婦人科医の友人たちの言葉です。
「危ない場面を切り抜けた時は、同じ産婦人科医だった父が
守ってくれていると感じる」
「お産の神、降臨!と思うことがある」
今回の私のケースも、何故胎盤剥離を完遂できたのか、
わかりません。
おばあちゃんが守っていてくれたのかな(笑)】
【こわいですよー、こわいんですよ〜
職業産婦人科医ですが、普通の女性です。
人が一人、目の前で大量に出血していたら、
普通に怖いんです、やっぱり。
こうして何度も、綱渡りをして来ました。】
この患者さんが亡くなられた場合、
この先生は逮捕されるべきなのでしょうか?
逮捕されたのが福島県立大野病院のK先生です。
「ミスが無ければ事故は起こらない。」というのは、
自動車、鉄道、航空機の世界であって、
生身の人間の病気にはあてはまりません。
「癒着胎盤」という時点で、「病気」なのです。
航空機や鉄道は、事故の可能性がわずかでもあれば、
運行を中止します。
では、「病気」の場合、「悪化の恐れがあるから治療中止」と
いうわけにいかないでしょう?
「事故」と「病気」を混同して、
「事故の再発防止」を唱える言論に、
よねは非常に違和感を感じます。
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その2
【産科崩壊−ベテランは去り、若手は全滅した。】
今回の無罪判決で、「産科崩壊は避けられた」という
論調がありましたが、違います。
今回の「逮捕」により、産科の崩壊は確定しました。
もともと、産科の先生は50代以上が多く、
その先生方は、個人で産科クリニックを開業していました。
しかし、「逮捕」をきっかけに、「俺も年だし、逮捕リスクもあるし、
ここらでリタイアしよう。」というわけで、次々と産科現場から
去っていきました。
では、若手はどうか?
新聞コラムより、「同期6人のうち4人が去った。」
(引用開始)
僕が産婦人科医として働きはじめて7年になります。産婦人科医局の
同期は6人いました。5年以内に4人が産婦人科を去りました。
当時から産婦人科医不足が叫ばれていましたが、やがて良くなる
だろうと楽観していました。平成20年現在、状況はまだ悪化している
ようです。僕の周りだけでなく、全国の産婦人科で同じようなことが
起こっているのかもしれません。
僕が医者になった時代には、まだ臨床研修制度がありませんでした。
医学部卒業直後に大学病院の産婦人科医局に直接入局し、先輩たち
の臨床を見よう見まねで覚えた時代です。その日のうちに帰宅できた
ことは数えるほどでした。優秀な同期たちと比較されることに気を
重くしながら、「今日こそ産婦人科を辞めさせてもらおう」と考える
毎日でした。
みんな給料なんてもらっていなかったけれど、新人の僕らにはそれが
当然だと思っていました。金を払ってでも勉強したいくらいでした。
少しでも早く一人前になって、少しでも役に立ちたい。
お荷物になりたくない。その一心でした。
それでも毎日よく怒られました。点滴を失敗して患者さんに、
検査入力を忘れて看護師さんに、書類が遅くて事務さんに、
最後は全部まとめて上司に怒られました。おかげで、多少仕事を
覚えることができました。でも、まだまだ学ぶことばかりです。
何年もかかって、やっとこの程度の医者であるという現実に満足して
いるわけではありませんが、これ以上早い成長は見込めそうも
ありません。
医者が出来上がるのには年単位の時間がかかり、出来上がっても
全員が名医になるわけではありません。
しかも、出来上がる産婦人科医の数よりも去っていく医者の数が多い。
(引用終了)
数年前までは、中堅医師が若手に教育をしつつ、臨床現場を
守ることがかろうじて可能でした。
ベテランの開業医がお産をやめたため、負担は病院にきました。
この負担に現場は耐えられませんでした。
志のある若手医師が産科に入ってきます。
数年前までは、中堅医師に守られながら、訓練を受けて、
自分も中堅へと成長していきました。
しかし、現状は中堅医師も自分の事で精一杯。
若手は訓練未熟なまま、過酷な現場に投入され、
激務に心を折られて去っていっているのです。
残された中堅医師が、斃れるときが、日本の産科医療の
崩壊する時です。
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その3
【よねのクレーム経験〜肉親への情は理性を超える】
A病院から、よねに治療依頼がありました。
患者さん、看護師さん、娘さん(東京在住)の3名です。
ところが、患者さんは呼吸状態が悪い、意識も朦朧としており、
じっと静止できない状態でした。
静止できないことは、よねの治療では非常に危険です。
軽めに鎮静剤を使いましたが全く効果はありません。
強い鎮静剤を使うと呼吸が止まってしまいます。
よねの治療はこの患者さんの呼吸状態を改善するものではなく
別の目的です。
娘さんは、どうしても治療してもらわないといけないという
気がすまないようでした。
そこで、その日は一旦、お帰り頂き、
翌日、A病院の使っている薬で鎮静を試みましたが、
無理なので、残念ですが治療はできないと
お断りしました。
実際、よねの治療が成功しても、この患者さんには
あまりメリットはないでしょう。
おそらく、A病院の先生が娘さんに押し切られる形で、
よねの科を受診させたのでしょう。
さて、1週後。
クレームがきました。
「よねの科を受診したが、診察もせずに帰された。
A病院の先生と相談した結果、
翌日、受診することとなったが、また診察もせず
帰された。どういうことか文章で説明して欲しい」
事実と全く正反対です。
よねの対応ですが、A病院の看護師さんが付き添っていましたから
彼女に「第3者の証言」を求めました。
あっさりクレームは撤回されました。
ちなみに、この娘さんは、実は看護師さんです。
医者の説明・態度が誠実ならトラブルは生じない、
という人もいますが、
肉親への情は理性をあっさり超えます。
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その4
【福島県・事故調査委員会】
福島・大野病院の事例は、当初、医師に過失がないと
されていました。
ところが、福島県が設置した事故調査委員会では、
「それでは遺族にお金がでない」ということで、
医師に過失があるような調査書を作成しました。
医師、医局の教授は反対しましたが、
「先生、それではお金がでません」と強引に
調査報告書をだしてしまったのです。
ここで動いたのが福島県警です。
この調査報告書の内容では、立件は難しかったようです。
後の裁判で、この調査報告書は検察側の証拠として、
請求されていません。本来なら、真っ先に証拠になるべきものが
証拠請求できないレベルだったわけです。
福島県警は医師逮捕という暴挙にでます。
本人に逃亡の意思はなく、カルテ等の証拠は、
県の調査委員会に提出されていますから、
証拠隠滅の恐れはありません。
となると、医師の自白を得ようとしたのでしょう。
でも、やっていないものはやっていないとしか答えようがない。
遺族は当然、怒りますよね。
警察に逮捕されたのだから、今までの説明は嘘だったのかい!!
もう絶対信じない!
そういう心境になるのが普通じゃないでしょうか。
その後の世間の騒ぎぶりは、皆さんご存知の通りです。
大野病院の事例をここまで大きくした県は、
知らん顔を決め込んでいます。
県の保険局長の方は、その後、栄転されたようです。
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その5
【Blue Blood】
無罪判決が出た、しばらく後に、毎日新聞の夕刊の雑感記
「憂楽帳」を読んだよねは激怒しました。
(引用開始)
医療事故の被害者や遺族らを中傷するインターネット上の書き込みが
横行している。長女を医療事故で亡くし、医療情報の公開を求める
運動に取り組んできた京都府の高校教諭、勝村久司さんは、
訴訟継続中の遺族から相談を受けて思わず涙が出たという。
遺族が手にしていたのは、厚さ15センチほどのファイル。
医療関係者らしき人物らがネットに書き込んだ遺族への中傷文書が
多数とじてあり、遺族は一つ一つに手書きで「事実はこうだ」と反論を
書き込んでいたという。
中傷する側は「医療崩壊と呼ばれる状況を生んだ一因は、
結果が悪ければすぐ訴える患者の存在」との論法を展開する。
だが、患者が医療側の説明に納得できない場合、
最終的には訴訟しか真相究明の手段がないのが現状だ。
医療死亡事故の死因を究明する「医療安全調査委員会」設置の
議論が進んでいる。勝村さんは「調査委によって事故の情報公開が
進めば、訴訟は激減するはずだ」と期待する。医療側と患者側が
対立する不幸な構図が一日も早く終わることを願う。【鯨岡秀紀】
毎日新聞 2008年8月11日 12時41分
(引用終了)
これを書いたのが、鯨岡秀紀氏であるのが
よねの怒りの原因です。
鯨岡氏は毎日新聞の特集「医療クライシス」の主幹を
勤めたベテランです。
医療訴訟は患者側、家族側の双方にとって不幸な結果を
残すだけの不毛な争いです。
真相究明の場ではなく、双方の弁護士の闘争の場で
あるからです。
鯨岡氏は、そのような事例を数多くみてきたはずです。
それを
最終的には訴訟しか真相究明の手段がないのが現状
とは何事でしょうか?
そもそも真相が究明できた事例がいくつあるのでしょうか?
氏には、愚民を啓蒙するべく、高貴なる【Blue Blood】が
流れているのでしょう。
「医療崩壊」という言葉が聞かれてから、よねは報道に
注目してきましたが、彼らには人間の温かみが感じられない。
ただ、興味本位に煽っているようにしかみえない。
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その6
【日弁連に任せた方がよい】
厚生省が主導となり、「医療安全調査委員会」設置の動きが
進んでいますが、よねは効果を疑問視しています。
なぜなら、医療側は「第3者」ではないからです。
少なくとも、患者サイドは、そう思うでしょう。
その3でみたように、肉親の情は理性を簡単に超えます。
今、日弁連が、医療裁判を経験を持つ弁護士を中心に
調停機関を設置する動きがあります。
よねは、そちらに任せた方がよいと思います。
とかく、役所が絡んだ動きは、ろくなことになりませんから。











祖母の時代は、このような(死線をさまよう)事は、子供の数が多いだけに日常だったんでしょうね。
そう、「事故」ではないね、どう見ても。
言われていたそうですね。
お産は決して安全なものではない、だからリスクが大きいときはちゃんと説明して理解した上で判断してもらうんだと。
うちは安産でほっとしましたがね(笑)
搬送するか、難しい問題です。
最近は、大規模施設への搬送が増えすぎて、
大規模施設が崩壊寸前ですね。
県によっては、県ごと全滅するでしょうね。
医療ADRが効果をあげてくれるといいんですが、他のADRと違って、命の問題を扱いますからね、ご心配のとおり、理性よりも感情がどうしても先立ってしまう可能性はあると思います。
患者サイドには「どうせ担当医師の味方でしょ」という
偏見を生じると思うのです。
ならば、日弁連は「専門家」ではないにせよ、
「第3者」として、受け入れやすいと思うのです。
ゆえに、弁護士主体の「ADR」のほうが
よいと考えたのです。