熊の市街出没がドングリの実の不作が原因なら、ドングリ味のベアフードをつくって、山に撒く考えの妥当性

2016-11-07 09:58:58 | Weblog

 人間の生活圏である人里、もしくは街中への熊の出没が幾度となく繰返され、死亡や怪我を伝える報道が相次いでいる。

 「Wikipedia」が伝えているが、2016年5月下旬から6月下旬にかけて秋田県鹿角(かづの)市十和田の竹林へのタケノコ狩りの入山者の何人かがツキノワグマに襲われて、死亡者や受傷者を出している。

 〈5月20日、鹿角市十和田大湯字熊取平の竹林にネマガリダケを採りに行っていた地元の男性 (79) が行方不明になり、翌21日7時頃に捜索していた秋田県警鹿角署員が周辺で遺体を発見する。また同じ日には、60歳代の女性が夫とタケノコ採りをしていたところ、熊が突然現れ腕に爪傷を負う重傷を負った。夫が熊の頭を殴ると逃走した。そのため警察は出没地点に注意を呼びかける看板を設置した。〉

 〈5月22日7時30分頃、最初に襲撃された男性が発見された場所から北西に800メートルの場所で、秋田市の男性 (78) が妻 (77) と共にタケノコ採りをしていたところ熊に襲われる。その際男性は妻に「逃げろ」と告げたために妻は無事だったが、約6時間後の13時20分頃、500メートル南の場所で捜索中の鹿角署員や消防によって男性の遺体を発見する。遺体には側頭部や腹部に爪傷や咬み傷があった。〉

 〈5月26日には田代平で58歳の男性がクマに襲撃されているが、無傷で生還している。〉

 〈5月29日8時50分頃、2人の遺体発見現場から北東に約3キロメートルの十和田大湯字田代平の竹林で息子 (50歳代) と共にタケノコ採りをしていた青森県新郷村の女性 (78) が背後から熊に襲われ、とっさに頭を殴ったが尻を噛まれ全治1週間の重傷を負う。〉

 〈5月30日11時05分頃、田代平でタケノコ採りをしており25日から行方不明になっていた青森県十和田市の男性 (65) の遺体を鹿角署員が遺体で発見する。遺体は熊にかじられたと見られ激しく損傷しており、死後数日が経っていると思われる。〉

 〈6月10日10時40分頃、3日前の6月7日から行方不明になっていた十和田市の女性 (74) の遺体を発見、食べられていた痕跡があった。その後同日14時頃、女性の遺体発見現場から10メートルほどの場所で鹿角連合猟友会が体長1.3メートルのメスのツキノワグマ1頭を射殺した。〉

 その後もへタケノコ採りの入山者が絶えないため、警察は18日から周辺の国道104号や県道7カ所に検問所を設置したと書いてある。

 10月中旬頃、青梅市二俣尾の飲食店で食材が荒らされる被害が発生。店の関係者が設置した携帯電話のカメラに10月21日頃、調理場で冷蔵庫の食材を漁るクマを写したという。

 通報を受けた市や猟友会が10月22日早朝から捜索、店から約250メートル離れた国道脇の茂みでクマを発見、射殺。

 カネがなくて何日も食べていない人間が空腹に耐えかねて家人が寝静まった深夜の台所に忍び込み、冷蔵庫を漁る。それを熊が演じる。演じる熊としたら、空腹の人間がそうであったように何か口に入れる物はないか、何でもいいと必死だったのだろう。

 2016年10月17日午前6時10分頃、兵庫県宍粟(しそう)市一宮町能倉の路上で60歳の男性が体長約170センチのクマに襲われて手首に怪我をしている。

 10月31日未明に京都府福知山市でトイレに行こうと家の外に出た40代の男性がクマに襲われ、太腿を噛まれる大怪我をしている。

 11月5日午後、新潟県糸魚川市の北陸自動車道の下り線に体長約1メートル50センチのクマが1頭現れ、道路脇のスペースに入り込んでその場にとどまり続けたあと、夜になってスペースから出たところを猟友会に射殺されている。

 熊にとっては人間は天敵であるはず。にも関わらず、人間の生息場所に出没する。その理由は熊が冬眠に備えて栄養源とするブナ科類の実(堅果類・けんかるい=ドングリ類)が今年は不作なため、いわば熊にとって食糧不足が原因で自身の生活圏から出て人間の生活圏にまで侵入することになっているということらしい。

 そこで思いついたのが、ドッグフードやキャットフードならぬ熊に食べさせるドングリの実を少し混ぜて人工的にドングリ味にしたベアフードを生産して農薬散布の無人ヘリコプターかドローンを使って山に撒いたらどうかというアイデアである。

 その妥当性をネット上で探したら、2011年5月13日付だが、《専門家コメント 「ドングリを収集し熊に与える行為」について》Science Media Centre of Japan)なる記事がドングリ散布は山の生態系に悪影響を及ぼすと批判する記事に出会った。    

 ドングリを散布しても、そのすべてが食べ尽くされたら、次世代の木が育たない。ドングリが不作だと、動物たちの餌が減り、動物の数を減らすことができる。動物たちが減った翌年に一斉に実をつければ、生き残ることのできるドングリも増え、次世代の木は育っていく。

 また、ドングリはネズミの餌にもなり、散布されたドングリがネズミの餌となって繁殖を増やすと、樹木の成長を阻害する要因となるから、あくまでも自然の摂理を守るべきであり、また熊の生息地近くの中山間地域の高齢化・人口減少による農作物の管理不足から柿や桃等の果樹の実を成熟したまま放置し、それが熊の格好の餌となってドングリの不作の年の熊の人間の生活圏への出没のキッカケとなっている人間の側の責任もあると訴えている。

 だが、中山間地域だけではなく、人家にまで現れて冷蔵庫の食べ物まで漁るとなると、何らかの方法で餌を与えて、熊をその生息地にとどまらせる方法を考えなければならない。

 その方法とは樹木の成長に悪影響もなく、自然の摂理を壊さない範囲のドングリ味のベアフードの散布ということになる。

 植物生態学的方法によってだと思うが、各地域の山間のブナ科の樹木のドングリ類の実の豊作の基準、不作の基準は何段階かに分けて既に数値化されているはずだ。

 その基準に従って数本の樹木を検体としてその年のそれぞれの山間地のドングリ類の実の付き具合を計算し、それぞれの豊作の程度や不作の程度を割引き出して、不作の場合は豊作の程度から不作の程度を引いて、その答よりも少なめの量のベアフードを散布することにし、さらに不作に応じた動物の繁殖数に抑えるために一定程度のベアフードに避妊薬を混ぜれば、ネズミも含めて自然の摂理に近い個体数に近づけることは不可能ではないと思うが、どうだろうか。

 勿論、鳥もベアフードを口にする可能性は否定できない。だが、散布しなければ口にすることができない食べ物であり、口にできないことによって影響を受ける繁殖数と、口にすることはできるものの避妊薬によって影響を受ける繁殖数は熊の被害から人間を守ることを優先させて無視する以外にないはずである。

 少なくとも以上の方法を用いたなら、あくまでも成功したらの話だが、熊と人間の共存を図る方法となる。

 もしダメなら、ドングリの実の不作の年は各地域駐屯の陸上自衛隊を使って熊が生息する山に自衛隊員を一列横隊で隙きなく展開させて殲滅作戦の要領で熊の絶滅を謀れば、人間の被害はなくなる。

 勿論、人間と熊の共存を謀らない方法となる。


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