安倍晋三の「被災地の心に寄り添う」が如実に現れている望月義夫の国会答弁に見る閣僚の資格とその任命責任

2014-11-06 09:26:33 | Weblog



          生活の党PR



       《10月31日に鈴木克昌代表代行・幹事長が定例の記者会見要旨》    
  
       『消費税を上げるための政策を行っていたのでは話にならない』

      【質疑要旨】
      ・委員会審議の遅れについて
      ・公明党内の消費税増税先送り論について
      ・日銀の金融緩和政策について
      ・次世代の党、河野談話に関する国会決議案について
      ・総理の委員会答弁について

      《11月4日(火)生活の党「消費増税凍結法案」衆議院提出》

       昨日11月4日、鈴木克昌代表代行・幹事長と畑浩治政策審議会長は、維新の党・みんなの党と野党3党共同で、来年10月からの消
       費税率10%への引き上げを延期する、「消費増税凍結法案」を衆議院へ提出しました。詳細は党ホームページをご覧ください。

      《生活の党機関紙第19号(11月1日付)発行ご案内》

      生活の党 機関紙19号』

     ◆小沢一郎代表 巻頭提言
       「社会保障制度はいずれも一元化して簡素化し無駄を省くと共に金銭面だけで解決しようとせず多面的なアプローチが必要」

     ◆第187回国会活動報告

     ◆Opinion:日本大学教授 水野和夫 「日本のあかりを消すな」
     ◆立法動向:非正規雇用の格差を是正する法案骨子を取りまとめる
     ◆INFORMATION:地域の活動


 

 政治資金収支報告書に賀詞交歓会の収入が記載されず、本人の説明で「別の会費や会合費を賀詞交換会費として付け替えた」と言っている政治資金規正法違反の虚偽記載と、付け替えた原資を不明としている不明朗収支の疑惑の俎上にある望月義夫が9月3日発足の安倍改造内閣で環境大臣と原子力防災担当大臣に任命され、同9月3日、就任会見を行っている。文飾は当方。  

 望月義夫「安倍総理からは、やはり福島の復興無くして我が国の日本の再生は無し、というようなことを時々使っておりますけれども、まさに今日もそういう話がございました。全閣僚が復興担当大臣になったつもりで働いてもらいたい。閣議の中でそういうような話がございまして、私もこういったことに関係をしている閣僚でありますので、本当にその責任の重さというものをひしひしと実は感じた訳であります。そういうことで福島県の皆様方の気持ちを本当に心を賭して、思いを胸にして、除染の問題、中間貯蔵施設の問題、そして福島の復興に全力で取り組んで行きたい、そういう覚悟であります。

 安倍総理からはなにしろ、汚染の廃棄物の処理や除染の加速化、そういったものもしっかりとやっていただきたい、スピードアップしていただきたいというような話がございました。それから地球温暖化対策の推進、原子力規制委員会、これは三条委員会でございますが、独立性のある機関が環境省にございますので、そういったものをしっかりとサポートしていくと、そういうような形の中で頑張っていきたいなとこんなふうに思っております」――

 就任記者会見でこのように言葉を発信した以上、特に環境大臣として、あるいは原子力防災担当大臣として福島に関わりがある関係上、「福島の復興無くして我が国の日本の再生は無し」の一端を担う積極的な覚悟を持たなければならないし、環境大臣として、あるいは原子力防災担当大臣として二度と福島の惨劇が日本を襲わないよう、原子力防災に関わる危機管理の政策に精通し、万が一襲った場合に備えて、それら政策が実行できるよう所管する役人や関係機関を動かして国民の利益に資するリーダーシップの発揮を常に自覚していなければならない。

 だが、10月30日(2014年)の衆院予算委員会での望月義夫の、笠井亮共産党議員の質問に対する答弁を聞いていると、覚悟もリーダーシップも些かも感じ取ることができなかった。これが果たして大臣という重大な職を担った姿なのだろうかと疑った。

 しかも望月義夫が座っている椅子の背後に、NHKの国会中継の映像を撮影した二枚の写真を添えたが、役人が床に膝を付けてだろう、一人控えていて、時折り何か指示を出していたが、そのうち二人に増えていた。質問主意書に対応した答弁用の原稿を渡されている上に、二人の役人のレクチャーを必要としなければ、答弁が満足にできない。

 笠井亮「(川内原発に関わる)避難計画として内閣府が9月12日に纏めた「緊急時対応」の中には避難に要する時間は一切示されていません。安倍総理は衆議院本会議の答弁で、『具体的な手順、行政区ごとの避難先の施設、複数の避難計画、必要な輸送バスの確保策が細部まで練られており、全体として十分に具体的な内容となっている』、そう答弁された。

 しかし避難計画にどのくらいの時間がかかるかについては、全く答えられませんでした。総理が原子力防災会議で(川内地域の避難計画を含めた緊急時対応について)『具体的かつ合理的なものとなっていること』ということをワーキングチームで確認して、それを了承したという避難計画の中では、一体何時間で避難は完了するとなっているのですか」

 「質問通告書」を渡されて、望月義夫が答弁すると順番を決めていたのだろう。だが、望月義夫は答弁の原稿を両手に持って眺めるような姿勢を見せただけで、手を挙げる様子も立とうとする様子も見せない。麻生太郎を間に挟んで座っていた安倍晋三が左側に体を捻って、左手であなたですよと言う具合に指差すが、なお立とうとする気配を見せないので、安倍晋三は右手に同じ原稿なのだろう、持ったまま、逆に委員長席の方に体をねじって左手を挙げるが、同時に望月義夫が手を挙げる。

 安倍晋三はまた望月義夫の方に体をひねって、今度はあなたが答弁に立ちますかといった具合に左手で指さすと、やっと立ち上がる。

 この様子を見ただけで、積極性や覇気、リーダーシップを感じさせる強い雰囲気、あるいは新大臣としてのやる気は窺いとることはできなかった。答弁にしても、役人が用意した原稿を、頻繁に自分の言葉に見せるために顔を上げて質問者の方に向けるが、覇気のない様子で単に活字を拾い取って声に出して読み上げる機械的な域を出ていなかった。

 望月義夫「えー、5キロ以内の、圏内のPAZ(予防的措置範囲)の全員の避難完了に要する 時間は様々な鹿児島県の推定によれば、概ね5時間以内から16時間という結果を承知しております。

 えー、5キロ圏以遠のPAZについては、緊急モニタリングの結果を踏まえて、毎時20マイクロシーベルトを超える地域については1週間程度以内で一時移転をして頂くことになっています」――

 安倍晋三が答弁に立つことになっとしても、望月義夫と同様に手にしていた原稿を読むことになっただろう。だが、原子力事故が発生した場合の住民避難は原子力防災担当大臣の所管事務である。答弁する際に答弁用の原稿を利用するのはいいが、質問通告に対する答弁としての原稿を役人から受け取ったとき、例え答弁に立つまでにごく限られた時間しかなかったとしても、徹夜をしてでも、原稿に書いてある以上のことを学んで自身の知識・情報とした上で答弁に立たなければ、原子力防災担当大臣としての閣僚の資格を失って、意味もない単なるロボットと化す。

 何も学んでいない閣僚失格者であることは顔を上げ下げするが、覇気のない機械的な様子で原稿の活字を読み上げる一方であったことと、答弁に失敗しないために二人の役人を必要として、恥ずかしさもなく控えさせなければならなかったことのブザマさが証明する。

 政治資金規正法違反疑惑に対して明確な説明責任を果たすことができていない上に何も学んでいない答弁の様子は、安倍晋三やその他閣僚が常々言っている「被災地の心に寄り添う」は何も福島に限ったことではなく、ありとあらゆる大自然災害の被災地を対象としていなければならないはずだから、その言葉、あるいは思いを裏切る姿勢そのものにつながることになって、当然、このような体たらくの閣僚失格者を閣僚に任命した安倍晋三の任命責任を問わなければならない。

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