百四季Ⅱ

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『博士の愛した数式』(2)  e(πi)=-1、わかるかな?

2006-07-28 20:36:59 | 日本映画
 ちょっと、昨日は重い話ではじめてしまいましたが、映画本編の感想に戻りたいと思います。
この映画、狂言回し的役柄で、成人となったルート(吉岡秀隆)が数学の先生として登場しています。生徒たちは、殆ど演技させてもらえず、可愛そうではありますが、高校の時、こんな授業をうけさせてもらえれば、数学楽しく勉強できたかもと思ってしまいました。素数や完全数、友愛数など、その数字たちが持っている歴史や、役割なども授業で聞かせてもらえれば、数学好きになっていたかも。キュブ零は大学は文系なのです。
 ラストの、教室の窓から、ルート先生が海辺でキャッチボールをしている博士と子供のルートを見ているシーン、とてもいいですよねえ。いつしか、その子供はルート先生に代わっていて、博士と微笑み会うルートの姿を、後方で母杏子(深津絵里)と未亡人(浅丘ルリ子)が見つめている。とてもほほえましい一幅の絵画のような光景でした。
この映画、芥川賞作家の小川洋子女史の作品のモチーフを丁寧に咀嚼し、体現させているのではないかと思います。登場人物それぞれが、言葉を丁寧に、またきめ細かな表現で演じているのがとても印象的でした。特に少年のルートが、博士を気遣うセリフの幾つか。まあ、実際の子供が、ここまで大人のような洞察力を持っているかどうかは抜きにして、とても繊細で、大人はこんなこと、子供に言われたら、ちょっと応えてしまうなあ。お母さんの深津絵里が、その言葉を聞き、反省しているシーンは、お母さんである女性作家ならでは視点ですよね。この親子愛、やさしさの情景って、男性である監督には創作しえなかったと思います。深津絵里のお母さん役って、ドラマでも見たことなかったのですが、とても和み感を与えてくれて安心感があり好演でした。まだ、見ていないのですが今回作品の

そして、主役の博士、寺尾聡。皆さんご存知のように、日本アカデミー賞等、数々の映画賞に輝いている大御所です。彼が主役で登場してくると、見ていて安心感があり、物語自体も引き締まって、緊張感さえ感じさせてくれます。今回は、記憶を無くしてしまい、義姉との愛も成就しえなかった悲しい役柄ではありますが、杏子親子との、心温まる交流は超和み系。その家族のような風景に義姉の嫉妬を煽ることにはなりますが、幸せそうな姿は、こちらも見ていて嬉しくさせてくれました。 
 つい最近は、映画の出演作佐々部清監督『半落ち』(2003年)、阪本順治監督『亡国のイージス』(2005年)等を見ましたが、どの作品の中でも、本当に、その役柄の人物として、人生を送ってきたように感じさせてくれるのが、素晴らしいと思います。TVでの役柄、TBSドラマ倉本聡脚本『やさしい時間』、NHK朝ドラ『こころ』(2003年)のこころ(中越典子)の父親役も、存在感のある演技で心に残りました。今回作品の小泉監督『阿弥陀堂だより』(2002年)も、まだみていないので是非見たいと思っています。故黒澤明監督の遺稿を小泉監督が初監督した『雨あがる』(2000年)は以前、見ているのですが、渋すぎて内容殆ど忘れてしまったので、こちらも機会があったら。

 また、忘れてはいけない、もうお一方。本当の大御所、往年の映画スター浅丘ルリ子。やはり、オーラがビシビシと伝わってきました。影の役回り的な立場でしたが、彼女の持つ重い過去、そして義弟への変わらぬ愛、が痛いほど感じられてきて、杏子親子と博士たちの親密さが深まれば、深まるほど、憐憫の情を感じざるおえませんでした。でも、永年連れ添って離婚した前夫石坂浩二との間に子ができなかった彼女に、義弟との子供を亡くしたと言わせたのは、ちょっと酷な感じがしてました。でも、その事実があった故に、演技によりリアル感、感じたのは確かでしたが。昭和の大女優は耐える女がとても、似合うのでした。 

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8 コメント

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素敵な映画でした。 (TATSUYA)
2006-07-30 21:00:49
初めまして、達也です。

『博士の愛した数式』は、とっても素敵な映画でしたよね。ちょっと堅苦しいのかな・・・とも思ったのですが、杞憂でした。深津絵里をはじめ、芸達者な出演人も見事ですが、小川洋子さんの原作もさすが芥川賞といえる内容です。「√はどんな数字も包み込む」とか、「すばらしい、友愛数だ」などなど、とても素敵な言葉がキラキラとしていました。また、浅岡ルリ子さんも良かったです。僕のブログでも取り上げているので、トラバさせてくださいね。じゃ、また。
Unknown (moviemania1999)
2006-08-01 20:56:22
●いつも来ていただいてありがとうございます。

ご存知と思われますがウチのブログで恒例の『今月(8月)の常連様』というのをやっています。

もし良かったらあなた様のブログを紹介してくださいまし。

8月一杯まで上がり続けます。

私が出張でパソにいけなかった場合に役立つのでよろしくお願いいたします。

Unknown (キュブ零)
2006-08-01 21:20:19
TATSUYAさん、はじめましてTB、コメント有難うございました。とても素晴らしい映画でした。映画館で見れば良かったなあと、ちょっと悔やんでいます。これからも宜しくお願いいたします。
Unknown (キュブ零)
2006-08-01 21:22:57
moviemaniaさん、いつも有難うございます。今月も常連さんに寄らせていただきますので、ヨロシク!
先日は... (taka@FREQUENCE.)
2006-08-02 06:41:21
キュブ零さま>

コメントandトラックバックありがとうございました。

キュブ零さまは本当に映画にお詳しいようです。特に邦画がお好きなようですね。僕も邦画が大好きです。なので、キュブ零さまのレビューなどを参考にしていきたいと思います。今後もお世話になると思います。色々な情報交換などができたらいいなとも思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
Unknown (キュブ零)
2006-08-02 20:57:21
taka@FREQUENCEさん、どうも有難うございました。

takaさんのブログで、『博士の愛した数式』もっと身近に感じることができました。

自分の邦画の知識は付け焼刃ですが、これからも宜しくお願いします。
こんばんは。 (rain)
2006-08-10 01:37:26
この作品Bは‘癒し系ムービー’だなと思います。



ルートが倒れ、病院で博士を責める主人公。その時に魅せた博士の悲しい表情を見たルートの表情。そしてその後母に対してルートが取った行動(帽子をかぶせようとした母の手を払う)・・・このシーン好きなんです。ルートが博士との交流から思いやりある少年に成長したということ、ししてそんなルートの感情が台詞は少ないいけれど、表れていたなと思いました。





ブログ村のお気に入りに入れてくださり有難うございました。私もお気に入りメンバーにキュブ零さんのブログを登録し、そして事後報告になってしまうのですが、リンクを貼らせて頂きました。今後とも宜しくお願いします(^^)
Unknown (キュブ零)
2006-08-13 09:47:31
rainさん、こちらも登録していただいたということで、有難うございます。

確かに癒し系に素晴らしい映画だったと思います。殺伐としたこの時代、こういう映画もたくさん作ってほしいですよね。

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220:1+2+4+5+10+11+20+22+44+55+110=284 220=142+71+4+2+1:284 ・・・友愛数だ 神の計らいを受けた、絆で結ばれた数字なんだ。 私とルートにとって 博士と過ごしすひとときは 本当に、大切な時間でした・・・
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