4時20分に起床。5時22分にスタート。濤沸湖へ向かうが霧の
為、視界は100mぐらい。慎重に車を進める。13分くらいで着
くが何も見えない。
それでも一時間くらい何か見えないかとスコープで目をこらすが、
近くの鴎類が僅かに見えるだけで駄目。
仕方なく小清水原生花園へ行くが、ここも同様。得る物無く宿に戻
る。朝食を済ませて8時25分、清里の虹の森へ出掛ける。霧も完
全に切れた。
ここも去年、訪れてツツドリやキビタキが良く見られた処。
途中のコンビニで昼食を用意するが、今日は日曜日。近くの小学校
で春の運動会があるようで、めぼしいお弁当は総て買い占められ
欲しい物は残っていない。
楽しみの少ない地域なので已むを得ないことである。それぞれ
思い思いの品を調達する。
斜里岳がすっきりと見える。見る場所によっていろいろに見える
が湧別の人は湧別から見る斜里岳が一番美しいと自慢する。清里
の人も、斜里の人もそれぞれ棲んでいる処からの眺めを自慢する。
富士山と同じだ。
9時半頃、野鳥、虹の森に着く。森に入るが昨年のように
ツツドリは少ない。キビタキが少し。オオルリをやっと見る。
後ろ姿ですが、ご勘弁を。
昨年ほどの感動も無く、13時近く森を出る。
帰りにも斜里岳を眺める。
清里駅は無人駅ではあるが、その辺の有人駅より立派だった。
小清水原生花園へ移動する。
放牧のため、家畜車で連れて来られた馬が放たれた。窮屈な車
から出されて30頭ほどの馬は嬉しさを全身で顕して草原を飛
び回る。馬がはね回る処から驚いて鳥が飛び出す。殆ど、
アオジ・ノビタキ等、草原性の鳥である。
近くで見られるのはオオジュリン・ノビタキぐらいで、
シマアオジ・ツメナガセキレイは見られない。
原生花園駅の海側へ移動してみる。駅の駐車場には空きが
少なく、車が大きいので入れるのに苦労する。
S氏が何回も入れたり出したりで、やっと僅かな空間に
無事に入れると、折しも駅のフォームで待っていた観光客
から拍手が起きる。
やがて網走行きの電車が、たった一両で入線して来た。
原生花園から見るオホーック海には何もいないと思っていると
、クロガモ・ビロードキンクロの群れが遠くにいる。
距離は1Kmもあるであろうか。とにかく遠いのでこれくらい
にしか写らない。
すると更に遠方にシロエリオオハムが浮いている。
更に沖合遙か彼方に何万羽とも見れる水鳥の群れ。移動中の
ハシボソミズナギドリ(後で地元のバーダーに教えられて判
った事)である。まさに壮観と言う以外に表現出来ない眺め
である。北の海への移動するのであろう。
大きな発見である。充分に満足して濤沸湖へ向かう。
目当てはオジロワシ・ホウロクシギ・ダイシャクシギであるが、
期待に反してどれもいない。潮が引いて干潟が出ているが鴎類
が少し見れるくらいである。
遠くにタンチョウがいるので近くへ行って見る。番いで餌を
漁っている。
タンチョウを見ていると、少し離れた処にバーダーがいるので何か
情報でもと近づいて見ると昨日、コムケ湖で遇った若い人であった。
その上、その人は昨年、置戸湖での探鳥会に参加した時、同行した
人と判り、奇遇を感じる。ここでアカエリヒレアシシギの事を聞い
ていると近くから飛び立った。
川に泳いでいるのはミンクとのこと。嘗てミンク養殖が盛んな時代
があったもののブームが去ると、無責任に放たれて野生化したもの
が今、跳梁跋扈しているようだ。生態系に悪い影響を与えつつある。
今日も晴天の下で楽しい探鳥が出来た。
17時過ぎ、今回最後の宿である、網走湖畔の網走ビューパーク
リゾートにチェックインする。
明日は網走湖に突き出している呼人半島にコウカゲラを始め、
いろいろな発見を期待する。
18時42分頃から陽が落ち始める。
19時01分
19時02分
そして今日も終わり、後一日となった。
旅の前は期待と楽しみでわくわくとするものであるが、旅が始まる
とそのわくわくが急激に萎んで来て寂しくもなる。旅は楽しくも
あるが悲しいものである。