大阪城公園内の
梅林公園での仕事が、
ウェイトレスだと勘違いした原因は、
「お茶屋さんでの仕事みたいよ」と、
派遣元の人に言われたからだ。
最初の最初は、
「テキ屋」みたいなもんだろうと思っていた。
(もちろん、公設だとは思ってたけど)
が、
「お茶屋さん」と聞いたら、
よく時代劇でみた、
「峠の茶屋」みたいなものを想像し、
「あの、お茶とお団子を持ってくる町娘のような仕事か?」
とさらに連想し、
「ウェイトレス?えぇ~……」と、
人知れず憂鬱になっていたんだけれど。
実際には、
無料休憩所の
梅林の時期だけ開店する売店で(やけに“バイ”がつくなぁ~)、
300円で甘酒を売るという仕事だった。
もちろん、他にも、
焼きそば、うどん、おでん、五平餅、
ビールに熱燗などなども、
売っているのだが、
ほとんどは売店のバイトさん(やっぱり“バイ”だ)が仕切り、
土日の忙しいときだけ、
簡単な甘酒を担当してもらう為、
某メーカーからヘルプに来てもらうという仕組みらしくて。
その某メーカーのヘルプが、私。
なので、仕事的にはちょっとごまめちゃん扱いってことで、ほっ……。
それを知ったとたん、
天気は、私にとって、
敵とか見方とかの範疇外の存在となった。
★
三連休の初日とあって、
裏方で仕込みをする店の人ふたり、
店頭で販売をするバイトの人ふたり、
メーカーからのヘルプの私で、
5人体制となっていた。
ほどなくして、雪が降ってきた。
週間天気予報では確かに今日は雪だったけど、
今朝の天気予報では雨に変わっていたはずで。
「雨よ降れ~!お客よ来るなぁ~!!」なんて、
あれだけ勝手に願っていたのに、
あっさり勝手に取り消して、
無関係な気分でめずらしい雪を眺めていた。
まさか積もるとは思いもよらず。
無料休憩所に来るのは、
雪をよけにきたスズメと、
ツウなカメラを持った人が、少しうろちょろするばかり。
最初の願いが叶ったかのように、ヒマ。
ボーっとつっ立っている状態に。
強弱の差はあれど、
雪は断続的に降り、
あれよあれよという間に、
固いつぼみの梅すら、白い雪の花をつけ、
大阪城のマリンブルー?エメラルドグリーン?の屋根の色は、
白一色に染まり、
ひとつひとつ積み上げられた
お城の石垣も、
うろこみたいにその境目を白く浮き立たせだした。
みるみるうちに、
梅林公園の売店は、スーパーの試食の時より、
寒い環境に。
雪の冷気を含んだ風が、
ぴゅーぴゅー吹きすさんでくるもんで。
★
ヒマなので、
バイトの女の子が外に出て、
ケータイなどで、外の写真を撮り出した。
「ちょっとぐらいだったらいいよ」と、
私も早速ケータイを持って外へ。
踏みしめた雪は、キュっとなった。
で、写真……と、ケータイを“撮影”に切り替えて、
アングルを決めて……としていたら、
30秒もしないうちに、充電が切れた。くそぅ!!
お店の人は、午後1時には
バイトの女の子ふたりに、
上がるよう指示した。
私は給料の出所が違うので、そのまま5時まで。
そして皮肉にも、
お店は3人体制になったとたん、
雪の梅を見たくなったのか、
お客さんが増え始めた。
私はごまめちゃんの予定だったのが、
甘酒だけじゃなく、
五平餅やら、おでんやらと、
オールマイティに対応しなければならなくなり、
こんなはずでは、と、アワワアワワ状態に。
そんなパニックの中、
だんだんと、
この雪道を歩いて、駅までたどり着いて、
帰らなければならないということを
心配をし始めた。
私は、11年前の大雪の時、
雪道ですってんころりんして、
めちゃくちゃ大変だった過去がある。
あぁ、新たな憂鬱が……。
★
仕事は10分ほどはやく上がらせてくれた。
電車のダイヤは乱れていないだろうか、と、
心配になったが、とにかくまず、
この雪道を、この安物のヒモ靴で、
歩かなくては何も始まらない。
お店のお客さんには、
雪の山登りの時に履くような、
ザックザックと音を立てる靴で来ている人もいた。
雪で転倒し、
腰を打った過去のある私は、果てしなく羨ましく思え。
本当は森ノ宮駅へ行きたかったのだが、
そこへ行くには、大きな坂道が二箇所あり、
それが恐くて、
平坦な道ばかりの、
大阪城ホール近くの大阪城公園駅を目指すことにする。
何歩目かで、靴の中に雪水が染込んできた。
それはもう、冷たいというよりは、痛いという感覚だった。
梅林公園は、森ノ宮だろうが大阪城公園だろうが、
駅からは遠いところに位置する。
ただでさえそうなのに、
立ち仕事で、棒状になった足で、
雪道を歩くのは、本当に辛く。
ほうほうのていで帰宅して、
TVのニュースを見ると、
ナマでみた大阪城の雪化粧が映し出され、
甘酒を休憩所で飲んでいったご婦人が、
インタビューに答えていた。
この分だと、
明日も雪、残っているだろうな……。
デジカメ持っていっておこう。
で、写真を撮ったんだけど、
それはまた、改めます
(っていうか、時間が経ちすぎて、
最初に考えていた、
文章のオチがわかんなくなっちゃいました・笑)。
梅林公園での仕事が、
ウェイトレスだと勘違いした原因は、
「お茶屋さんでの仕事みたいよ」と、
派遣元の人に言われたからだ。
最初の最初は、
「テキ屋」みたいなもんだろうと思っていた。
(もちろん、公設だとは思ってたけど)
が、
「お茶屋さん」と聞いたら、
よく時代劇でみた、
「峠の茶屋」みたいなものを想像し、
「あの、お茶とお団子を持ってくる町娘のような仕事か?」
とさらに連想し、
「ウェイトレス?えぇ~……」と、
人知れず憂鬱になっていたんだけれど。
実際には、
無料休憩所の
梅林の時期だけ開店する売店で(やけに“バイ”がつくなぁ~)、
300円で甘酒を売るという仕事だった。
もちろん、他にも、
焼きそば、うどん、おでん、五平餅、
ビールに熱燗などなども、
売っているのだが、
ほとんどは売店のバイトさん(やっぱり“バイ”だ)が仕切り、
土日の忙しいときだけ、
簡単な甘酒を担当してもらう為、
某メーカーからヘルプに来てもらうという仕組みらしくて。
その某メーカーのヘルプが、私。
なので、仕事的にはちょっとごまめちゃん扱いってことで、ほっ……。
それを知ったとたん、
天気は、私にとって、
敵とか見方とかの範疇外の存在となった。
★
三連休の初日とあって、
裏方で仕込みをする店の人ふたり、
店頭で販売をするバイトの人ふたり、
メーカーからのヘルプの私で、
5人体制となっていた。
ほどなくして、雪が降ってきた。
週間天気予報では確かに今日は雪だったけど、
今朝の天気予報では雨に変わっていたはずで。
「雨よ降れ~!お客よ来るなぁ~!!」なんて、
あれだけ勝手に願っていたのに、
あっさり勝手に取り消して、
無関係な気分でめずらしい雪を眺めていた。
まさか積もるとは思いもよらず。
無料休憩所に来るのは、
雪をよけにきたスズメと、
ツウなカメラを持った人が、少しうろちょろするばかり。
最初の願いが叶ったかのように、ヒマ。
ボーっとつっ立っている状態に。
強弱の差はあれど、
雪は断続的に降り、
あれよあれよという間に、
固いつぼみの梅すら、白い雪の花をつけ、
大阪城のマリンブルー?エメラルドグリーン?の屋根の色は、
白一色に染まり、
ひとつひとつ積み上げられた
お城の石垣も、
うろこみたいにその境目を白く浮き立たせだした。
みるみるうちに、
梅林公園の売店は、スーパーの試食の時より、
寒い環境に。
雪の冷気を含んだ風が、
ぴゅーぴゅー吹きすさんでくるもんで。
★
ヒマなので、
バイトの女の子が外に出て、
ケータイなどで、外の写真を撮り出した。
「ちょっとぐらいだったらいいよ」と、
私も早速ケータイを持って外へ。
踏みしめた雪は、キュっとなった。
で、写真……と、ケータイを“撮影”に切り替えて、
アングルを決めて……としていたら、
30秒もしないうちに、充電が切れた。くそぅ!!
お店の人は、午後1時には
バイトの女の子ふたりに、
上がるよう指示した。
私は給料の出所が違うので、そのまま5時まで。
そして皮肉にも、
お店は3人体制になったとたん、
雪の梅を見たくなったのか、
お客さんが増え始めた。
私はごまめちゃんの予定だったのが、
甘酒だけじゃなく、
五平餅やら、おでんやらと、
オールマイティに対応しなければならなくなり、
こんなはずでは、と、アワワアワワ状態に。
そんなパニックの中、
だんだんと、
この雪道を歩いて、駅までたどり着いて、
帰らなければならないということを
心配をし始めた。
私は、11年前の大雪の時、
雪道ですってんころりんして、
めちゃくちゃ大変だった過去がある。
あぁ、新たな憂鬱が……。
★
仕事は10分ほどはやく上がらせてくれた。
電車のダイヤは乱れていないだろうか、と、
心配になったが、とにかくまず、
この雪道を、この安物のヒモ靴で、
歩かなくては何も始まらない。
お店のお客さんには、
雪の山登りの時に履くような、
ザックザックと音を立てる靴で来ている人もいた。
雪で転倒し、
腰を打った過去のある私は、果てしなく羨ましく思え。
本当は森ノ宮駅へ行きたかったのだが、
そこへ行くには、大きな坂道が二箇所あり、
それが恐くて、
平坦な道ばかりの、
大阪城ホール近くの大阪城公園駅を目指すことにする。
何歩目かで、靴の中に雪水が染込んできた。
それはもう、冷たいというよりは、痛いという感覚だった。
梅林公園は、森ノ宮だろうが大阪城公園だろうが、
駅からは遠いところに位置する。
ただでさえそうなのに、
立ち仕事で、棒状になった足で、
雪道を歩くのは、本当に辛く。
ほうほうのていで帰宅して、
TVのニュースを見ると、
ナマでみた大阪城の雪化粧が映し出され、
甘酒を休憩所で飲んでいったご婦人が、
インタビューに答えていた。
この分だと、
明日も雪、残っているだろうな……。
デジカメ持っていっておこう。
で、写真を撮ったんだけど、
それはまた、改めます
(っていうか、時間が経ちすぎて、
最初に考えていた、
文章のオチがわかんなくなっちゃいました・笑)。